【巨人】現役ドラフトで馬場獲得の大金星の裏で浮上する「右の代打問題」とは
北村放出でチームからまた一人右打者がいなくなった(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
12月8日に第2回の「現役ドラフト」が開催された。同制度は出場機会に恵まれない選手の移籍を活性化する目的に行われたもので、今回もまたドラマが生まれた。
中でも大金星と話題となったのはチームから北村拓己内野手を放出し、阪神から中継ぎの馬場皐輔投手を獲得した巨人だった。
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今季もリーグワーストの救援防御率と近年はブルペン強化が課題とされる中、2017年度ドラフト1位投手であり、阪神でも一時、勝利の方程式の一角を務めるなど実績のあるリリーバーを獲得できたことはチームにとっても大きな補強となった。150キロ超のストレート、スプリット、カットボールを操り、三振も奪えるとあって、チームの懸案だった、7回以降を任せられる大事なピースになることが期待される。
一方、巨人からヤクルトへ移籍することになった北村はパンチ力ある打撃が持ち味。内野ならば全ポジション守れるというユーティリティぶりでヤクルトでも重宝されそうだ。今季は9月2日のDeNA戦(横浜)でチームが大量リードを許した際に投げるピッチャーがいなくなり、男気志願したことも話題を集めた。
一方、北村を放出することとなり、チームではある問題も浮上している。
今季開幕当初は右の代打枠の競争のし烈さが注目を集めた。ベテランの中島宏之、長野久義、松田宣浩など。長打力を兼ね備えたベテランがそろっていたが、今オフ、松田は引退。中島は戦力外通告を受け、中日へ移籍していった。
ほかにもチームではシーズン中に広岡大志、石川慎吾はともにトレードでオリックスとロッテへ。オフに入ってからも昨年23本塁打をマークしたアダム・ウォーカーは同じくトレードでソフトバンクへ。お騒がせ助っ人として知られたルイス・ブリンソンも退団、中田翔も自由契約を選択し中日へ移籍と、チームの右打者がごっそり抜けてしまっているのだ。
主軸には右の大砲、今季41本塁打をマークした岡本和真、勝負強い坂本勇人が控えるが、特に岩貞祐太や桐敷拓馬など左の優秀なセットアッパーを多く擁する阪神と戦うにあたって、右の代打枠の充実は欠かせないとあって、今後このポイントを育成、補強含めどう埋めていくのかも注目となりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]