2023年5月、関西の食通たちが支持する天ぷら割烹『麻布十番 真田』が東京に進出した。

6席のみの隠れ家で、神戸の食材も扱うフルコースを提供している。

知っている人がまだ少ない今のうちに訪れるのが、感度の高い大人の証だ!


カウンターから眺められるアートが、今宵を一層ドラマティックにする

白木のカウンターや天然石の壁からなる上質な和の空間に現代アートが調和した店内。「女性を描いた絵が入ることで柔らかい雰囲気になって、より寛いでいただけるかと思います」と、真田さん


天ぷら割烹と聞いて店に入ると意外な内装に驚くだろう。

カウンターの前には世界的に注目される日本人アーティスト・KYNEさんの大きな作品。なんと2,500万円するオーナーの私物で、和食店と現代アートのコントラストがユニークだ。

そんな特別な板場に立つのは、和食歴25年になる真田篤史さん。2019年に神戸の『天ぷら料理 花歩』の料理長となり、その腕をかわれて十番に店を出すこととなった。


確かな技術と贅を尽くした食材がここで出合う


コースは季節を表現する八寸から始まる。

その後続く天ぷらは、クルマ海老のような王道は具材の水分量を保つ衣のサジ加減に唸る。




コースの冒頭で登場するのが、北海道産の毛ガニやムラサキウニ、青森産の岩もずくなどがのった「八寸」。

スマホを向けずにはいられない華やかなひと皿だ。



静岡産の天然のクルマ海老。エビの食感を感じやすいように衣は軽め。火が入るギリギリで揚げ、余熱で完成させている


フカヒレの天ぷらなどは独創性に感嘆する。



フカヒレの戻し汁や鰹だしから作った餡のとろみがサクっとした天ぷらと相性抜群


出汁で煮たフカヒレの天ぷらにはコラーゲンたっぷりの餡がかけられ、未知の食感と旨みがワインを呼ぶ。

実はコースの金額6万500円にはドリンクのフリーフローが含まれ、自分好みにペアリングできるのだ。



オーナーがDRCのコレクターというワイン通のため、フリーフローがハイレベル。ブルゴーニュの銘醸が含まれ、日本酒も粒ぞろい


それも「ケンゾー エステイト」や「新政 no.6」といった一流どころがそろうからお値打ちだ。

美酒に酔ったころ、〆に登場するのは明石の鯛の天ぷらを土鍋ご飯にのせた鯛メシ。



ふっくらと揚げた鯛を崩して食べる鯛メシは、鯛茶漬けへのアレンジも可能。コース 60,500円


ふんわりと鯛が香るご飯は十番ディナーのトリとして申し分ない。


■店舗概要
店名:麻布十番 真田
住所:港区麻布十番2-6-2 THE CITY 麻布十番I AVANTI 2F
TEL:03-6231-1756
営業時間:[一部]17:30〜
     [二部]20:45〜
     ※完全予約制
定休日:不定休(予約状況により営業)
席数:カウンター6席


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