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故ジャニー喜多川氏の性加害問題をめぐり、「ジャニーズ性加害問題当事者の会」(以下「当事者の会」)のメンバー9人は9月11日、故ジャニー喜多川氏の性加害問題について、日本弁護士連合会(日弁連)に人権救済を申し立てた。

事務所からの謝罪、当時所属していた少年らへの性加害の調査と被害回復のための措置、再発防止策の策定・公表・実施を求めている。

申立て後に開かれた会見では、現役タレントが相次いでコメントしていることへの言及もあった。

副代表の石丸志門さんが「今すぐは無理でも、恥ずかしがらず、勇気をもって告発していい。本当のことを言って欲しい」と呼びかけた一方、​​「余計ゴタゴタするのでは」「『噂では聞いていた』という発言に、心が苦しい。個人に質問が飛ばないようにしてほしい」と、かつての仲間を慮る声もあった。

●事務所会見「すべてはここからだと信じている」

事務所側は9月7日の会見で、ジャニー氏による性加害を大枠で認め、元所属タレントらへの補償に取り組む姿勢を言明したものの、具体的な救済内容はこれから検討するとしていた。

代表の平本淳也さんは「(現時点では)事務所からのアクションは何もないが、遅くとも今月中には何らかのコンタクトがあってもいいのではと思っている」と話す。

石丸さんもこの週末、ジャニーズ事務所の問い合わせフォームから「いつ面談してくれるのか」などについての質問を投げかけたという。

平本さんは、会見で事務所から発表された謝罪・救済に関するアナウンスを重視し、「東山社長と藤島ジュリー景子前社長の覚悟を重く強く受け止めている」とも口にする。

「これ(覚悟)を信じなくては前に進めません。どのような形であれ、被害者が救われることを目的として活動しています。その兆しが少し明るく見えています。

事務所が発表したことは歓迎すべきことですが、まだ現実的に私たちが(被害者として)認定されたわけでも、謝罪を受けたわけでも、説明を受けたわけでもありません。発表を聞いただけの状態、すべてはここから始まるのだと信じています」

●弁護士「結論までは数年かかる可能性も」

申立書では「個々の被害者に対するジャニー氏の行為および被害がきちんと認定されるか未知数」として、申し立てたメンバーの受けた被害を認定した上で、事務所が一人ひとりと今後本当に向き合っていくのかをチェックするよう求めている。

石丸さんは「会見で性加害の事実は認めたが、過去の実態を調査したという報告はなかった。その点でも(申立人だけでなく)広く所属していた少年たちの調査を求めている今回の申立ては意味があると思う」と話した。

申立人代理人の佃克彦弁護士によると、まず申立てに対する調査を開始するか否か判断がおこなわれ、調査決定から結論に至るまでは「数年かかることもある」という。

平本さんは「日弁連に誰でも利用できる救済制度があることをまず知っていただきたい。今後どういう結果になるかを含め注視していきたい」と話した。