折りたたみスマホが「中高年」にこそオススメな理由
折りたたみスマートフォンが続々と登場している。これらはテクノロジー好きの人が奮発して購入するモデルだと思っている人は多いだろう。だが、今年60歳になるIT批評家の筆者が「Pixel Fold」を買って試したところ、「中高年層にこそオススメしたい」という意外な感想を抱いた。その理由とは――。(ビジネス書作家 戸田 覚)
折りたたみスマホが
中高年にオススメの理由
Googleからは「Pixel Fold」が発売され、Samsungからはすでに5世代目となる「Galaxy Fold」の新機種が登場するなど、折りたたみスマートフォンがジワジワと勢いを増している。今回は、「折りたたみスマホは買って便利なのか?」を考えていきたい。
僕自身も、Pixel Foldを購入した。25万3000円ととても高価なのだが、下取りやクーポンを考慮すると16万円台で買えている。しばらく使い込んで感じたことをまとめていこう。
そもそも、「折りたたみスマホ」と聞くと、テクノロジー好きの人が奮発して買う――という印象があるだろう。もちろん、それはそれで構わないのだが、使ってみるとスマホに詳しくない中高年にこそオススメしたいと感じている。
まず、折りたたみスマホだからといって、できることが特別なわけではない。まあ2画面が使えたり、カメラ撮影時にL字スタイルで置くことで便利に使えたりするなど、独自機能がちらほらとある。だが実際に使ってみて感じたのは、これらの機能は買い替えるほどの動機にはならないということだ。個人的には、2画面表示以外あまり使っていない。
一方でなにより便利なのは、タブレットに近いサイズで使えることだ。Pixel Foldは、外側のディスプレーが5.8インチ、内側が7.6インチだ。内側のディスプレーは、正方形に近い縦横比なので、インチ数の割には実面積が広く、8.3インチのiPad miniと近い印象で使えている。