絶景もグルメも楽しめる広島のボートレース場『ボートレース宮島』で味わいたい“勝負メシ”とは?
食楽web
●広島のボートレース場『ボートレース宮島』の絶品グルメとは?
ボートレース場の安くて旨い勝負メシをご紹介するこの企画、これまで首都圏の平和島、多摩川、江戸川、戸田、桐生の5場、住之江、尼崎の関西エリア2場を取材してきました。そして今回は広島県にある『ボートレース宮島』です。
広島県廿日市市(はつかいちし)にある『ボートレース宮島』は、瀬戸内海に面した温暖な海水のレース場。それゆえ干潮、満潮によって最大4mの干満差があることから、時間によってはレースに大きな展開が期待できるのも、楽しみのひとつです。
そしてなんと言っても、有料席などでは世界遺産「厳島神社」を眺めながらレースを楽しめるという、国内でもめずらしい立地なんです。宮島へのフェリー乗り場からは歩いても5分かからず、路面電車の広島電鉄「宮島ボートレース場駅」で降りれば、もう敷地内に到着です。1日のうちに、世界遺産と『ボートレース宮島』を両方が楽しめるという凄い立地なんです。
雄大な自然を感じながらレースを楽しめる
『ボートレース宮島』の飲食店は各フロアに点在し、5店舗の売店や食堂からなる合計8軒(カフェ・ヴェッセルが売店4店舗を運営)が営業しています。食べ歩きできるメニューも多く、定食やうどんなど軽食からガッツリメニューまでさまざま。水面近くには海上デッキや風が心地よい屋根付きの屋外テーブル席があり、場内のどの場所で食べてもOKです。雄大な海を眺めながら、ゆっくりとレースとグルメが楽しめるなんて、これは『ボートレース宮島』ならではの特別感です。
すぐに売り切れる『福ちゃん』の手作り「だし巻き卵」
人気の「だし巻き玉子」350円と「揚げたこ焼き」550円(価格は全て税込)
最初に紹介するのは水面からいちばん近い『福ちゃん』です。ここは仲良しのご夫婦が切り盛りする、うどんやラーメン、カレーなどの食事系にコロッケや唐揚げ、メンチ、たこ焼きなどの食べ歩きメニューが揃う売店です。おにぎりやいなりもあって、ちょっと小腹が空いた時にもおすすめです。
軽食メニューが豊富な「福ちゃん」
『福ちゃん』のいちばん人気は「だし巻き玉子」。午前中早い時間に売り切れてしまうほど人気のグルメです。続いての人気は「揚げたこ焼き」で、オーダー後に調理するので、熱々を楽しめます。外はカリカリで、タコも多めでうれしい限り。広島の甘いソースでいただきます。
これは旨い!ジューシーな「だし巻き玉子」
卵を3個を使って、特製のカツオ出汁を合わせた「だし巻き玉子」。厚さは3cmほどあって、ボリューム感もたっぷりです。口いっぱいに出汁がジュワっと広がり、ホッとできる優しい味です。
場内最古参!老舗のうどん屋『元気うどん』の「肉天うどん」
ボリュームたっぷりの「肉天うどん」700円
続いては1階にある『元気うどん』。場内の人気No.1のお店で、多くの人で賑わっています。1977(昭和52)年に開業した、場内でいちばん古いうどん専門店です。家族経営で感じが良く、店名通りみんなニコニコと元気で、接客も完璧です。
場内で最も賑わう『元気うどん』
こちらのうどんは、完全無添加で国産の小麦粉を使用。「うちのうどんは良質な小麦粉を使ったオリジナルで、製麺店に特注しています。うどんそのものの美味しさを感じていただけたら。」と力説してくれたのは、この店の看板娘のマサヨさん。「はっきり言って、原価高いんですよー。」とのこと。それは楽しみです!
ツルツルで美しい『元気うどん』のうどん
自慢のうどんをひと口。ツルっと食感に程よいコシもあって、うどん自体がとても美味しい! 出汁はカツオベースで、ほんのり甘味も感じます。うどんは他にも肉やわかめなど全部で12種類が揃っています(すべてそばにもできます)。ほかにも、「イカ焼き」(400円)やホルモン焼きの「こてっちゃん」(500円)もあって、食べ歩きにもオススメです。
ピリ辛で軽い食感の広島名物! 『勝海舟』の「がんす」
広島名物「がんす」200円
続いては4階に移動します。うどんから和風ラーメン、もつ丼や肉丼などしっかりと食事を楽しむなら、『勝海舟』がおすすめ。焼き鳥はなんと50円、場内どこでも好きな場所で食べられるようにと、トレーの貸し出しを行なっています。
ガッツリ食事にオススメの『勝海舟』
豊富なメニューがありますが、こちらでは広島名物「がんす」がオススメ。「がんす」とは、広島県呉市発祥の郷土料理で、白身魚のすり身に玉ねぎ、唐辛子を混ぜ込んだ生地に衣をつけて揚げたもの。ちょっとピリ辛の薄い蒲鉾の揚げ物で、呉市のご当地グルメです。これがビールに良くあって、酒のつまみに最高なんです。
「がんす」が入った「がんすうどん」550円
ご当地グルメの「がんす」はうどんにも。一見するときつねうどんのようですが、大きな「がんす」が1枚どーんと入ります。カツオベースの出汁が染みこんで「がんす」の旨みがアップ。これは美味しい! ほかにも、うどんの出汁を使った隠れた名物「牛炊」550円)など、美味しいメニューが揃います。
レース場各所にある『カフェ・ヴェッセル』もオススメ!
各フロアにある『カフェ・ヴェッセル』(食楽web)
最後は軽食の売店や定食が楽しめる『カフェ・ヴェッセル』です。1階と2階に売店、4階には売店と広いイートインスペースがあります。「カツ丼」に「カツカレー」、「広島ラーメン」、「尾道ラーメン」に「カキフライ」、各種定食としっかりとした食事が楽しめます。各フロアに店舗があるので、階を移動しなくても良いのがポイントです。
場内職員の間でも評価が高い「唐揚げ(税込500円)」。
ボリュームたっぷりの食事ができるほか、食べ歩きできる軽食もオススメです。「串カツ」(3本350円)、「焼き鳥」(2本250円)、「たこ焼き」(300円)と手頃な価格がうれしい限り。中でもオススメは、すべて店内仕込みの手作り「唐揚げ」で、やわらかでとってもジューシーです。
まとめ
世界遺産を臨む瀬戸内海にある『ボートレース宮島』。場内もとってもキレイで、雄大な自然をバックに非日常を体感できます。手作り感のある、ホッとする料理がたくさん。すべての料理は、場内の好きなところで食べられるのも魅力のひとつです。海風を感じながら、海上デッキでの食事は心地よく、旅行の合間に寄っても楽しいハズ。レースをしてもしなくても、行ってみる価値アリ! 近くに行ったらぜひ寄ってみてください。
●DATA
ボートレース宮島
住:広島県廿日市市宮島口1-15-60
TEL:0829-56-1122
営:レース開催日 ※スケジュールはHPにて確認してください
休:レース開催以外休業
https://www.boatrace-miyajima.com
●著者プロフィール
矢巻美穂(やまき・みほ)
国内外の旅行雑誌を中心に活動するカメラマンで、撮影から執筆・編集作業まで行う。単著としてネパール、台湾、ウズベキスタン、韓国、ウラジオストクなどのフォトガイドブックを執筆。近著は『東京で台湾さんぽ』(イカロス出版)。また、YouTubeで「旅ちゃんねる MinMin Tour」をオープン。これまで取材に行って、本当に美味しかった店や行ってよかった人気スポットを紹介。