築30年の実家の戸建てをリノベ。断熱＆耐震の性能を向上、�況織�ッチンも使いやすい
30代の夫婦が、二女の出産を機に、建って30年になる妻の木造2階建ての実家をリノベーションした事例です。内装を変更したり設備を交換したりするだけでなく、断熱性や耐震性などの住宅性能も向上。さらに家族が集う広いLDKと�況織�ッチンを実現。適切な場所に収納スペースもつくったことで、ものがスッキリ片づく家になりました。
間取りは大きく変えず、性能向上を重視してリノベ
●この家のプロフィール
・家族構成：父77歳 姉39歳 夫36歳 妻37歳 長女6歳 二女1歳
・築年数：約30年（1992年頃築）
・敷地面積：129m²
・延床面積：109.5m²（1階63.5m²、2階46m²）
・設計・施工：HandiHouse project
二女の出産を機に妻の実家に戻り、父、姉と一緒に暮らすことを決めたTさん夫妻。「以前の住まいが手狭になり、暮らしにくいなと感じていました」。そこで、実家をリノベーションすることについて、HandiHouse projectに相談してみることに。
夫婦は設計担当者と話し合いの末、単に内装を変更したり、設備を交換したりするだけでなく、断熱性や耐震性などの住宅性能を向上させることになりました。
室内のすべての窓を断熱性能の高い樹脂窓に交換。窓枠も新たに木でつくり直し、室内のインテリアとなじませました。
結果、完成した家は、「夏は涼しく、冬は暖か。一年じゅう快適に過ごせるようになりました。また、適切な場所に収納スペースをつくってもらったおかげで、ものが片づかない悩みも改善されました」（夫妻）。
家族の集う場となるLDK。�況織�ッチンが大のお気に入り
とくに気に入っているのが、家族の集う場となるLDKです。すべての窓を樹脂窓に変更し、床暖房を敷設したので、冬場は足元がじんわりと温かく、エアコンを使う頻度が減ったそう。
「リビングの壁にはレッドシダー無垢材を張りました。すごく雰囲気がよくなったので、やってよかったです」（夫）。ベンチや収納も兼ねたテレビボードともマッチしています。
また、カウンターを新設して�況燭吠儿垢靴織�ッチンも大のお気に入り。「調理中もリビングで遊んでいる子どもに目が届きやすく、何人かで立っても窮屈さを感じないのもうれしい」と妻。シンク側にもコンロ側にもゆとりあるワークトップを確保できたので、格段に料理がしやすくなったそうです。
キッチンの壁は、妻と妻の姉がDIYで2種類のタイルを貼り分けました。ブルーをメインにしたキッチンとの相性も抜群。窓は小さいものに変更して窓枠をつくり直し、ちょっとしたものを置けるようにしています。
「壁に板を張ったり、子どもたちも参加して壁の塗装をしたり、施主参加型の家づくりができたこともいい思い出になりました」と夫。リノベ後は「子どもたちが自発的に整理整頓をするようになって、驚かされました。生活の質が明かに変わりましたね」と夫妻。
大きな間取り変更はしていませんが、暮らしやすさは格段にアップしたTさん宅。これからも少しずつ手を加えながら住み継いでいきたい、と話してくれました。
落ち着いたブルーのメラミン化粧板を面材に取り入れ、家具のような雰囲気に仕上げたキッチン。
スペースをムダなく活用するため、左右で奥行きを変えている食器棚は、容量もたっぷり。壁の厚みを利用して埋め込まれているので圧迫感がありません。
キッチンカウンターにはダイニング側から使える収納も設けました。奥行きが浅いので、マグカップなどを収納するのに最適！
LDK手前の通路。玄関ホールに光が届くよう、ガラス面の大きい引き戸を採用しました。
絵がぴったり収まるように設計された棚。妻や姉、母がモデルで、知人に描いてもらったものだそう。キッチンとサニタリーを再構築したことで生まれたスペースを生かして設けた食器棚も秀逸。
間取り（リノベーション前後）
リノベーション前
リノベーション後
1、2階ともに大きな間取り変更はせず、断熱や耐震改修など住宅性能の向上に重きを置きました。
1階のキッチンはカウンターや食器棚を新設して使い勝手をアップ。2階西側の2室は、引き戸で仕切ってワンルーム感覚で使えるように変更してます。
階段は既存のまま生かし、安全性を考慮して手すりを設置しました。
靴以外にもさまざまなものが集まりやすい玄関は、自由度の高い収納スペースを増やしました。壁に設置した有孔ボードに、帽子やバッグなどをサッとかけられるのも便利。
ゲタ箱の手前には、幼稚園のバッグなどを置くためのスペースも！
2階の寝室は、昼はワークスペース＆プレイスペース
2階西側の個室は2室に分かれていたが、引き戸で仕切ってワンルーム感覚で使えるように変更。日中は夫のワークスペースや子どもたちのプレイスペースとして、夜はTさん家族4人の寝室として使用しています。
遊びにきていた友人の子どもと女子トーク中。子どもたちがもう少し大きくなったら個室にすることも視野に入れています。
夫の在宅ワーク用デスクは、会社のものと同じサイズで造作したそう。
無垢材と個性的なタイルを組み合わせた洗面台。カウンターを広く取り、水栓を2つ設置したので混み合う時間帯も快適です。「冬は外にいるかのような寒さだった」（妻）ことから、断熱対策もしっかりと行いました。
洗面台の向かいに洗濯機と乾燥機を配置。「洗濯機置き場の裏側に造作した食器棚とスペースのせめぎ合いでしたが、なんとかうまく収めてもらいました」と夫。
ハーフユニットバスを採用し、壁と天井を無垢のヒノキで仕上げました。まるで和風旅館のような趣のある浴室に。
明るく開放感のある2階ホール。手前はトイレのドア。公園に隣接しているので、窓からは豊かな借景を楽しめます。
2階トイレ。手入れがラクなジャニス「スマートクリン」を採用しました。
この家のデータ＆使われている素材と設備
建物規模：木造軸組工法2階建て
素材
玄関、LDK
床：オーク複合フローリング、左官 壁：EP塗装、タイル、レッドシダー 天井：クロス
トイレ、洗面脱衣室
床：塩ビタイル 壁：EP塗装、一部タイル 天井：クロス
設備
サニタリー
浴槽：日比野化学工業
洗面水栓：toolbox
トイレ：ジャニス工業
キッチン
オリジナル
シンク水栓：SANEI
食洗機：リンナイ
