実写化不可能とも言われたSF小説がドラマに! - 「三体」ビジュアル
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 中国の作家・劉慈欣(リウ・ツーシン)の傑作小説を実写ドラマ化したSF超大作「三体」が、10月からWOWOWで日本独占初放送・配信されることが決定し、特報が公開された。

 早川書房で邦訳版も発刊された「三体」は、人類に絶望した中国人エリート女性科学者が秘密裏に発信した電波が、惑星“三体”の異星人に届いたことをきっかけに起こる、地球を揺るがす大災厄を描いたSF巨編。「SF界のノーベル文学賞」といわれるヒューゴー賞の長編部門をアジア圏作品として初めて受賞し、『アバター』シリーズのジェームズ・キャメロン監督や、バラク・オバマ米元大統領といった名だたる著名人からも絶賛されている。

 脚本執筆に4年、撮影に126日間を費やして制作された今回の実写ドラマ版は、今年1月に中国の配信プラットフォーム「テンセントビデオ」で配信されたもの。映像化不可能ともいわれた原作の世界観を忠実に再現したクオリティー、予測不能なサスペンス劇と重厚な人間ドラマが高く評価されている。

 舞台は2007年、北京オリンピック開催間近の中国。ナノ素材(マテリアル)の研究者ワン・ミャオは、突然訪ねてきた警官シー・チアンによって秘密会議に招集される。そこで世界各地で相次ぐ科学者の自殺、知り合いの女性物理学者の死を知らされると、一連の自殺の陰に潜む学術組織“科学境界”(フロンティア)への潜入を依頼される。ワン・ミャオは科学境界の“主”を探るべく、シー・チアンとともに異星が舞台のVRゲーム「三体」の世界に足を踏み入れる。

 WOWOWでは、全30話の本作が3か月にわたり連続放送される。第1話から第10話は10月7日と10月8日、第11話から第20話は11月、第21話から第30話は12月にオンエア予定。第1話は無料放送、期間限定で無料配信となる。(編集部・倉本拓弥)