【ビジネスで使える英語表現】「認める、承認する」を英語で言うと?
誰もが学生時代に英単語をたくさん暗記した経験があるだろう。しかし「たくさん覚えても、全く話せるようにならなかった」と答える人が大多数だ。そんな英語学習者から「最短で英語の表現力をつけるならこれ」「会話で使える用例が半端なく多い」と絶賛の声を集める本がある。『話す力が身につく5分間英単語』だ。1トピック5分の英単語トレーニングで、実践的なスピーキング力やリスニング力を向上させることができる。著者は、英字新聞編集長を10年以上務める高橋敏之氏。一般的な英単語集には記載されていない「ニュアンス」や「実際の使われ方」を丁寧に解説した。本稿では本書から特別に一部を抜粋して紹介する。
「認める」を意味する5つの動詞を覚えよう
一口に日本語で「認める」と言っても意味が広く、それぞれの動詞がどの意味の「認める」を表すのかに注意を向けるのが使い分けのコツだ。
(1) admit
主に嫌々ながら「(何かを事実として)認める」という意味を表す。
(2) accept
「受け入れる」というのが元の意味。
「敗北を受け入れる⇒敗北を認める」「要求を受け入れる⇒要求を認める」のように、「受け入れる」という意味での「認める」に対して使われる。
(3) approve
「承認する」という意味での「認める」に対して使われる。
(4) acknowledge
admitと同じような意味だが、よりフォーマルな響きのある語。
(5) concede
admitやacknowledgeとほぼ同じ意味だが、特に「(一度は否定したこと)を認める」や「敗北を認める」という文脈で使うことが多い。
concedeは1語で「敗北を認める、降参する」という意味を表すこともできる。
(1) admit
I hate to admit it, but Troy smells good.
認めたくはないが、トロイの奴、いいにおいがするんだ
The man admitted stealing the watch.
その男は時計を盗んだことを認めた
◆ admit 〜ingで「〜したことを認める」。admit to 〜ingという形をとることもある
He reluctantly admitted that he had been using the drug for a year.
彼はその薬物を1年にわたって使用していたことを渋々認めた
◆ admit that SV 〜で「〜であることを認める」
She admitted to the police that she had made the story up.
彼女は警察に対し、その話をでっち上げたことを認めた
◆ 〈ミス防止〉「誰に対して認めるのか」を明示する場合は〈admit to 人 that 〜〉の形をとる。〈admit 人 that 〜〉としないように注意
(2) accept
“It was hard to accept defeat,” he admitted.
「負けを認めるのは大変だった」と彼は認めた
◆ admit、acknowledge、concedeは、このように「“ ”」と一緒に用いて、sayと同じく発言内容を表す際に使われる
His theory is now widely accepted as true.
彼の理論は今や真実であるとして広く認められている
(3) approve
The embassy finally approved my application.
大使館はついに私の申請を承認してくれた
The drug hasn’t been approved for the treatment of COVID-19.
その薬は新型コロナウイルス感染症の治療薬としての認可を受けていない
(4) acknowledge
She acknowledged that she had made a mistake.
彼女はミスを犯したことを認めた
“Maybe I shouldn’t,” Adam acknowledged.
「すべきではないかもしれない」とアダムは認めた
(5) concede
I was forced to concede that he had a point.
彼の言うことにも一理あると認めざるを得なかった
◆ be forced to concede 〜で「〜を認めざるを得ない」
Trump refused to concede after losing to Biden.
バイデン氏に敗れた後、トランプ氏は敗北を認めるのを拒否した
□ defeat(名)敗北/(動)〜を打ち負かす
(本稿は『5分間英単語』から抜粋・編集したものです。)