賃貸物件で表札は必要?メリット・デメリットと掲示の注意点を解説
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個人情報漏洩の防止やセキュリティの観点から、近年はマンションのアパートなどの賃貸物件では表札をつけない住戸も増えている。賃貸物件の表札は、掲示することでメリットがある一方でデメリットもあるため、両方を踏まえて検討したいところ。
そこで今回は、賃貸物件において表札をつけるメリット・デメリットとともに、掲示する場合の注意点についても見ていこう。
賃貸物件で表札をつける義務はある?
賃貸物件には、玄関ドア周りやエントランスの集合ポストに表札を掲示する場所がある。
基本的に、表札をつけるかどうかは住人自身が自由に決めて問題ない。ただし、賃貸物件によっては管理組合などで表札を掲示するよう定めているケースもあるため、まずは住んでいる賃貸の規約を確認してみよう。
賃貸物件で表札をつけるメリット・デメリット
賃貸物件で表札を掲示する場合、どのようなメリットとデメリットがあるのだろうか。それぞれ見ていこう。
賃貸物件で表札をつけるメリット
賃貸物件で表札をつけるメリットとしては、次のようなものがある。
・郵便物や宅配物の配達ミスのリスクを減らせる
マンションやアパートなどの集合住宅では、階数や部屋番号の確認ミスで郵便物や宅配物の誤配達が発生することがある。しかし、表札から名字がわかれば配達員が宛先の名前と一致するかを確認できるため、配達ミスのリスクを減らすことが可能だ。
・来訪者が多い場合、相手が迷いにくくなる
自宅に来客が多い場合、表札があれば集合住宅内でも相手が迷うことなく部屋にたどりつける。マンションやアパートは部屋や扉の外観が同じなため、表札をつけることで、ほかの住戸と差別化することができるだろう。
・近所付き合いがしやすくなる
表札によって、その住戸に人が住んでいることがわかり、周囲の住人に安心感が生まれるというメリットもある。日頃から近隣住民とコミュニケーションをとっておけば、緊急時に助け合える関係も構築できるだろう。
・災害時に援護を受けやすくなる
表札があればその住戸に人が住んでいると一目でわかるため、災害時にすみやかに支援や救護を受けやすくなる。万が一のときの備えになるだろう。
賃貸物件で表札をつけるデメリット
表札をつける場合に考えられるデメリットとしては、次のようなことが挙げられる。
・個人情報が知られてしまう
表札には名字を記載するため、本名の一部を不特定多数の人に知られてしまうというデメリットがある。たとえ名字だけでも重要な個人情報のひとつのため、名前を悪用されないよう、防犯の一環として表札をつけないと判断する人も多い。
・訪問営業をされやすくなる
表札がある住戸は人が住んでいるとわかることから、訪問営業や勧誘が来るリスクが高くなる。在宅時間が長い人にとっては、特にデメリットに感じられやすいだろう。
賃貸物件で表札をつけるときの注意点
表札をつけるメリットとデメリットについて紹介しました。それらを踏まえて掲示しようと考えている場合は、下記のような注意点を押さえておきましょう。
記載するのは名字だけにする
個人情報を保護するためにも、表札に記載する情報は必要最低限にとどめたい。フルネームを記載した表札も見られるが、名前を悪用されるリスクの高さを考慮すると、名字だけにしたほうがいいだろう。
また、表札に記載する名字は漢字でなければならないといったルールもないため、ローマ字表記でも問題はない。
女性の一人暮らしは女性とわかる見た目・デザインにしない
表札はデザインや色も自由に決められるが、女性の一人暮らしとわかるようなものは、空き巣や強盗などに狙われやすくなるため避けよう。
そもそも、女性の一人暮らしでは、防犯のためにも表札の掲示はできる限り避けたほうが良いと考えられる。どうしても必要な場合は、名字だけを記載したデザインや字体もシンプルな表札を用意したい。
訪問営業や空き巣目的のマーキングに注意する
表札の有無を問わず注意したいのが、訪問営業や空き巣を目的とした犯罪者によるマーキング。空き巣などが物件の下見をした際に、住人に関するさまざまな情報を残すためにつけているものだ。表札やその周辺に見覚えのない文字や記号がある場合は、犯罪のターゲットとなっている可能性があるため十分に注意したい。
例えば、「WS20 9-20R」と書いてある場合は、次のような情報が残されていると読み取れる。
<マーキングの意味の一例>
・W:女性
・S:一人暮らし
・20:20代
・9-20R:9時から20時まで留守
マーキングには上記以外にもさまざまな種類があるため、見覚えのない文字や記号、シール、傷などを見つけたら、すぐに消すように心掛けよう。マーキングを消せば防犯意識が高いと相手に伝わり、狙われにくくなる効果も期待できる。
賃貸物件で表札をつけるかどうかは慎重に判断しよう
今回紹介したように、賃貸物件で表札を掲示することはメリットとデメリットの両方があるため、自身のライフスタイルや防犯対策も踏まえて慎重に判断したい。無理に掲示する必要はないため、表札をつけることによるリスクが不安な場合は何もつけずにしばらく暮らしてから、そのままでも不便ではないかあらためて検討してみてもいいだろう。
※この記事はREISM株式会社が運営するREISM Styleの記事を一部編集、転載しています。