<動意株・29日>(大引け)=シンバイオ、エクサWiz、ispaceなど

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 シンバイオ製薬<4582.T>=後場急伸。この日、米国で実施中の造血幹細胞移植後のアデノウイルス感染症を対象とした、抗ウイルス薬ブリンシドフォビル注射剤の第2相臨床試験において、抗ウイルス効果のPOC(Proof of Concept)の確立を確認したと発表。これを材料視した買いが集まったようだ。コホート3で組み入れられた7症例とあわせ24症例の臨床データを米食品医薬品局(FDA)に提出し、その結果、POCが確認されたという。これによりコホート3を速やかに終了し、コホート4において投与スケジュールの検討を実施する。同時にFDAと第3相試験の開始に向けて協議を進めていく。

 エクサウィザーズ<4259.T>=急反発。午前11時ごろ、同社が提供する企業情報に特化した検索エンジン「exaBase 企業検索」に、生成AIを活用した情報分析機能を提供すると発表しており、好材料視されている。同サービスは、有価証券報告書から正確かつ新しい重要情報を抽出して文章化し、対象の上場企業の経営戦略を簡潔に表示することで、適切かつ迅速な意思決定を支援するという。6月中にサービスを開始する予定で、業績への影響は現在精査中としている。

 ispace<9348.T>=上値指向強め3連騰。前週末26日の取引終了後、4月26日に月面着陸に失敗した月面探査プログラム「HAKUTO-R ミッション1」に関する成果報告を発表。解析の結果としてランダー(月着陸船)が軟着陸に至らなかった要因として、ソフトウェアが期待通りに動作しなかったことを挙げており、今後ミッション2、ミッション3に向けては基本的にソフトウェアの改修や事前に想定シミュレーションを行う範囲を拡大させることで、ミッションの精度を一層向上させることを目指すとしたことが好感されている。

 アジャイルメディア・ネットワーク<6573.T>=大幅高。同社は26日、6月18日にさいたまスーパーアリーナで開催されるK-POPフェスティバル「DREAM CONCERT」のチケット・募集型企画旅行販売の集客支援を行うと発表。これが材料視されているようだ。同社はこれまでのアンバサダーマーケティング事業で培ってきた知見を生かし、エンターテインメント領域でもファンコミュニケーションを活性化させるべく、ファンとアーティストと新たな関係づくりを支援するという。また、この取り組みを足掛かりに、韓国カルチャーが好きな人や興味のある人を組織化し、エンタメ・グルメ・ファッション・ビューティーに関する情報発信や、参加型イベントの企画などを行い、「韓国ファン」の育成・活性化を行うとしている。

 ディー・エル・イー<3686.T>=急伸。前週末26日の取引終了後、W TOKYO<9159.T>の新規上場に伴い、所有するWTOKYO株の一部を売却すると発表。これにより特別利益の計上が見込まれるとしており、好感した買いが膨らんでいる。DLEは現在、WTOKYO株を43万株(議決権割合17.4%)所有している。新規上場に伴う売り出しで6万株を売却し、売却後の所有株数は37万株(同14.3%)となる見通し。現時点で売り出し価格が未定であるため、業績に与える影響額は算定できないとしている。

 ナノキャリア<4571.T>=大幅反発。薬物デリバリーシステムに強みを持つ創薬ベンチャーだが、提携戦略にも積極的だ。前週末26日取引終了後、医薬品開発会社IPガイア(東京都港区)及び医薬品や医療機器関連事業を手掛けるアクセリード(東京都港区)と資本・業務提携することを発表した。これによる業容拡大効果に期待した買いを呼び込んでいる。

※未確認情報が含まれる場合があります。株式の売買は自己責任に基づいて、ご自身でご判断ください。

出所:MINKABU PRESS