J2第16節が17日に開催され、20位モンテディオ山形がホームで2位大分トリニータを5-0で破る番狂わせを演じた。

 クラブは平日ながら異例の13時30分キックオフとなった同試合を「エデュケーショナルデー 〜学びとエンタメの融合〜」と銘打ち、県内教育機関(幼稚園・保育園・小学校・中学校・高校)から約3000名を招待。試合観戦以外にも小中高生を対象に、社会的な学びを体験できるイベントを実施した。

 開幕からここまで波に乗れない戦いが続いていた山形だったが、試合開始から選手たちが躍動。上位チームを相手に今季最多5ゴールを奪い、守っても今季初のクリーンシートを達成した。

 子どもたちにとって貴重な体験の場となっただけでなく、その声援がいつも以上に選手の背中を押す相乗効果を生んだようだ。

 Jリーグ公式サイトによると、渡邉晋監督は試合後に「今日は山形県内から、幼稚園児から上は高校生まで、大勢の子どもたちに集まっていただきました。間違いなく、彼らの大きな声援が選手の足を動かしてくれたと思います。本当にありがとうございました」と感謝を示し、この一戦が持つ意味を語っている。

「何か今日の1試合でみんなが感じてくれるものがあったら、すごくうれしく思います。それは必ずしも、5点入ったからとか、勝ったからというだけではなくて、プロのサッカー選手が必死に走る姿だとか、この暑い中でも最後まで足を運ぶ姿だとか、一体感を持って戦っている姿だとか。たぶんサッカー以外の、社会の中でも役に立つようなことが、この90分+アディショナルタイムの中で見つけられたのであれば、こんなにうれしいことはないと思います」

 指揮官は今回の平日デーゲーム開催を「クラブとしてもすごく素晴らしい企画だったと思います」と総括し、「間違いなく、われわれにエネルギーを与えてくれました。本当にありがとうございました」と感謝の言葉を重ねた。