カシオが一時10%安、今期も営業2ケタ減益見通し

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 カシオ計算機<6952.T>が安い。一時10.2%安の1200円まで売られ年初来安値を更新した。11日の取引終了後に発表した23年3月期決算は、営業利益が前の期比17.5%減の181億6400万円で着地。続く24年3月期も2ケタ減益の見通しを示しており、これを嫌気した売りが出ている。

 23年3月期は腕時計「Gショック」など時計事業の好調が牽引し、売上高は前の期比4.6%増の2638億3100万円と増収を確保した。一方、相対的に利益率が高い中国や日本地域の売り上げ構成比の低下により収益性は悪化した。今期の売上高は前期比0.4%増の2650億円、営業利益は同11.9%減の160億円を見込む。配当は未定(前期45円)とした。

 あわせて26年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表し、売上高3100億円、営業利益360億円とする目標を掲げた。また、取得上限を750万株(自己株式を除く発行済み株数の3.14%)、または100億円とする自社株買いの実施を明らかにした。

出所:MINKABU PRESS