股間パフォーマンスやエムバペ侮辱で怒りを買ったE・マルティネス。FIFA年間表彰式はおふざけなしで臨んだ。(C)Getty Images

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 現地時間2月27日、2022年のFIFA年間表彰式がパリで開催され、男子最優秀GK賞には、エミリアーノ・マルティネスが輝いた。

 E・マルティネスは、アルゼンチン代表の正守護神としてカタール・ワールドカップ制覇に大きく貢献。大会最優秀GKにも選ばれ、一躍名を揚げた。

 しかしその後、授与されたトロフィーを股間にあてる下品なパフォーマンスを披露すれば、ロッカールームや優勝パレードで、決勝で相まみえたフランスのエース、キリアン・エムバペを侮辱。元フランス代表のアディル・ラミからは、「サッカー界最悪のクソ野郎」とこき下ろされるなど、ネガティブなイメージが世間一般に定着していた。

 そうした経緯があるだけに、この日はいったい何を話すのか、大きな注目が集まっていたなか、口にしたのは家族への思いだった。アルゼンチンサッカー協会の公式サイトによれば、30歳の守護神は受賞スピーチでこう語っている。

「いつも言っているけど、僕は母が1日9時間もビルを掃除する姿や、父が必死に働く姿をずっと見てきた。彼らは僕のアイドルだ」
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 また、「ワールドカップで優勝したチームに信じられないほどのサポートをした」として、同日に最優秀ファン賞を受賞した母国のサポーターにも感謝の意を伝えている。

「僕のキャリアにとって、とても素晴らしい出来事だ。36年ぶりにワールドカップ優勝だなんて本当に素晴らしい。トロフィーリフトは国全体にとって美しいことだ。僕らは国民とのつながりを感じ、それが誇りの源となっているんだ」

 この発言を受け、SNS上には「かっこいいな」「感動せずにはいられない」「いつもこれくらい謙虚だったら」といった声が上がっている。“お騒がせGK”は今後もリスペクトを忘れず、ゴールとファン、そして愛する家族を守れるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部