【大学野球】上位候補も指名漏れ…立大・山田健太「これが現実」 社会人野球で再起期す
六大学最終戦は3三振「監督さんに恩返ししたかった」
10月20日に行われたプロ野球ドラフト会議で上位候補と目されながら、まさかの指名漏れとなった立大の山田健太内野手は30日「これが現実。プロに行けるチャンスはあと2、3年だと思うので、後悔しないようにやり切りたい」と語り、社会人野球での再出発を誓った。この日、神宮球場で行われた東京六大学野球秋季リーグで、明大2回戦に2-4で敗れ、大学4年間の公式戦全日程を終えた。
最後の試合に「4番・一塁」で出場した山田は、1点を追う4回1死一、三塁で右翼へ同点犠飛を上げた。チームは6回に勝ち越すも、8回に逆転され衝撃的な終戦。自身は3打数無安打、3三振1打点に終わった。チームは4位が確定しており「(溝口智成)監督さんには1年生の春から使っていただき、自分がキャプテンとなった今年は優勝という形で恩返ししたかった。それがかなわず、申し訳ない気持ちと悔しい気持ちでいっぱいです」と語った。
大学最後のシーズンとなる今季は、打率.227(44打数10安打)、2本塁打と打撃が振るわなかった。大阪桐蔭高3年時に同級生の根尾昂(中日)、藤原恭大(ロッテ)らとともに、甲子園春夏連覇を達成。立大進学後も1年生の春に早くも一塁のレギュラーの座をつかみ、打率.375、2本塁打。同年秋にも.333の猛打を振るったが、以降のシーズンではそれを超える数字を残すことはできなかった。
「(1年生の時は)右も左もわからない状態で数字が出た。(その後は)打ちたい気持ちと結果が比例しませんでした。後悔はないけれど、もっと打って立教を勝たせたかったです」と4年間を振り返る。
「もっと数字を残さないといけなかった。上に行き切れなかったのは悔しい」。とはいえ、スケールの大きな打者で、今夏には侍ジャパン大学代表の主将を務めたほど、周囲の人望を集めるタイプだけに、指名漏れは意外だった。最近は主に二塁、もしくは一塁を守るが、持ち味の打撃であと一歩アピールしきれなかったということか……。
「(社会人野球入り?)はい、その方向です」と明言。高校時代から注目を浴びてきた野球人生は思わぬ落とし穴にはまった格好だが、闘志はまだまだ衰えない。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)