ヤクルト・清水昇、オリックス・宮城大弥、阪神・近本光司【写真:荒川祐史】

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阪神・近本やオリ・宮城が躍動…元鷹・吉住は“外れの外れの外れ”で3年で戦力外

 ドラフト会議での1位指名は、今後のチーム構想を描いていく上で重要になってくる。意中の選手を獲得できればいいが、入札が競合して抽選で敗れることも。2回連続で逃して“外れの外れ”となるケースも少なくないが、同じ1位には変わりない。プロの舞台でも躍動している選手は多い。

 直近5年で見ても、“外れの外れ”たちの躍動は目立つ。2018年に藤原恭大(現ロッテ)、辰己涼介(現楽天)の抽選に敗れ、阪神が1位で指名したのが近本光司。1年目からレギュラー定着し、盗塁王3度、最多安打1度存在感が際立つ。

 同年のドラフトでは、根尾昂(現中日)や小園海斗(現広島)、藤原らに人気が集中したため、“外れの外れ”も続出。ヤクルトが結果的に指名した清水昇は、不動のセットアッパーに成長し、2020年から2年連続で最優秀中継ぎを受賞している。

 翌2019年のドラフトでは、オリックスが石川昂弥(現中日)と河野竜生(現日本ハム)を外して宮城大弥を指名。愛されキャラの左腕は、高卒2年目の昨季に13勝を挙げ、新人王に輝いた。今季も11勝をマークし、チームのリーグ連覇に貢献した。2020年のドラフトでヤクルトが“外れの外れ”で1位指名した木澤尚文は、1年目こそ1軍登板なしに終わったが、今季はチームトップタイの55試合に登板した。

 当然か、意外か“アタリ”が多い一方で、苦しんだ選手も。2017年にソフトバンクが“外れの外れの外れ”で指名した吉住晴斗は、1軍登板なく3年で戦力外に。育成として再契約したものの、2021年限りで現役引退を決断した。

 同年のドラフトで巨人が清宮幸太郎(現日本ハム)と村上宗隆(現ヤクルト)を外して指名した鍬原拓也は故障もあって育成を経験。今季は開幕前に支配下に復帰し、自己最多49試合に登板した。同じく清宮、村上で競合した楽天が1位指名した近藤弘樹は、3年で戦力外に。2021年からヤクルトに移るも、今季再び通告を受けた。(Full-Count編集部)