日曜日の昼下がり、静かな通りに佇む一軒の店「your time」に集うお客様たち。カウンター越しには、それぞれの個性あふれる物語が聞こえてきます。パーソナリティのチャンカワイがお届けするTOKYO FMの番組「ヱビスビール presents Color Your Time」。

8月7日(日)、8月14日(日)放送回のゲストは、「葉っぱ切り絵」というアートの新たなジャンルを創造したアーティストのリトさんです。自分時間「my time」にまつわる物語をひも解いていきます。

(左から)チャンカワイ、リトさん


◆「こんな自分でも世の中の役に立つことは何かないだろうか」

リト:僕はADHD(注意欠如・多動症)という発達障害があって、人に褒められたりする経験がほとんどなかったんですよ。どちらかというと、仕事のミスとかで煙たがられることが多かったんですよね。

それで、みんなと同じように仕事をしていくのは、この先も難しいだろうなと思って会社を辞めました。(会社員ではない)色々な道を模索していくなかで、「こんな自分でも世の中の役に立つことは何かないだろうか」っていうことをずっと考えていたんですね。その流れで、アートというものに辿り着いたんです。

チャンカワイ:人の役に立つことを第一優先にしているんですね。

リト:そうですね。それが不思議と自分のやりたいことに段々と繋がっていくんです。人のためになることって実はいっぱいあって、それこそ困っている人って周りに普通にいたりしますよね。ちょっとしたことでもいいので、人のためになることをして、それでお礼を言われたりすると、「生きていてよかったな」とか「自分でも役に立てるんだ」みたいな。

それで今、「葉っぱ切り絵(のSNS投稿)を毎日楽しみにしています」とか「リトさんのおかげでこういう風に考え方が変わりました」みたいなことを言ってもらえるのが、僕の次なる創作への原動力になっていたりするんです。これがアートと向き合ってみた、一番の気づきですね。

リトさんの葉っぱ切り絵の作品


◆ゼロを1にするのは僕にしかできない仕事

リト:僕は手仕事が好きで、小さい頃にクレーンアニメをよく見ていたんですね。粘土でできたキャラクターが動くやつですけど、あれは人が細かく細かく動かしながらコマ撮りをしていますよね。人が実際に手間暇をかけて一生懸命頑張って取り組んでいるところが、人の心を自然と動かすんだと思うんです。

だから切り絵とかも、すごく細かい作業ですけど、例えば「レーザーで穴を開けました」っていうのと、「ナイフで1個1個僕が全部穴を開けているんですよ」って言ったときに、受け手の反応って変わってくるんですよね。

チャンカワイ:なるほど!

リト:そういった出来上がるまでのストーリーも込みで、僕の作品のファンになっていただいているのかなって思いはありますね。

チャンカワイ:全部手作業で作る作品って、(作品を)見てわかるものなんですか?

リト:どうなんでしょうね。ただ、僕が作ったものをコピーすることは機械でもできますが、「ゼロからこれを作ってください」って言われてもコンピューターには作れませんよね。1を100にすることはできますけど、ゼロを1にするのは僕にしかできない仕事です。

チャンカワイ:確かにそうですね。では、葉っぱ切り絵というものは、リトさんにとってどういう存在ですか?

リト:一言で言うのは難しいですけど、何もなかった自分が、唯一手にすることができた武器でもあるし、今日この番組に呼んでいただけたのも、葉っぱ切り絵があったからこそ僕はここにいると思うので、色々な世界を繋いでくれる架け橋的な存在かもしれないですね。

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またこの番組ではヱビスビールのプレゼントをご用意しています。詳しくは番組ホームページ https://www.tfm.co.jp/f/cyt/messageをチェックしてください。

<番組概要>
番組名:「ヱビスビール presents Color Your Time」
放送日時:日曜 14:55〜15:00
パーソナリティ:チャンカワイ
番組Webサイト: https://www.tfm.co.jp/podcasts/cyt/