「ウイングレット付きジャンボ貨物機」747-400F、カーゴルクスからも退役へ 「777X」貨物型に更新
「ジャンボ使い」の印象が強い航空会社ですが、ついに…。
同様のキャパながら低燃費に
ヨーロッパの大手貨物専用航空会社、カーゴルクスが、アメリカ・ボーイング社が開発を進めている最新貨物専用機「777-8F」を導入すると発表しました。777-8Fは、「ジャンボ・ジェット」の貨物専用タイプ747-400Fの後継として導入されます。
カーゴルクス仕様のボーイング777-8F(画像:ボーイング)。
カーゴルクスは75都市に貨物定期便を運航している会社で、「ジャンボ」シリーズである747-400Fと、747-8Fの2タイプを計30機保有しています。この747-400Fを777-8Fに置き換えます。
747-400Fは、かつてJAL(日本航空)やANA(全日空)の主力機だった747-400の貨物専用タイプ。主翼端が跳ね上がった「ウイングレット」がトレードマークで、日本でも過去にJAL、NCA(日本貨物航空)が747-400Fを導入していましたが、すでに全機退役済み。世界的にも現役機数が徐々に減りつつあります。
777-8Fは、ボーイングが開発を進めている民間機としては歴代最大の大型双発機「777X」シリーズの貨物専用タイプ。8167kmの航続距離をもち、最大118トンのペイロード(搭載できる貨物容量)をもちます。ベースデザインは「777X」とほぼ同仕様で、シリーズ最大の特徴である折りたたみ式の主翼先端などを備えます。2021年に販売開始され、就航は2027年を予定しています。
777-8Fは、747-400Fとほぼ同じペイロードと航続距離の機能を備えつつ、燃料効率、二酸化炭素排出量ともに約30%改善し、1トンあたりの運用コストが25%向上するとのことです。