「ミャクミャク、だんだん可愛くなってきた派閥の者です」
「右のミャクミャクが『人間から名を貰って喜ぶ怪奇存在』って感じでマジで愛おしい」
「ミャクミャク様、という『アッこれアカンやつや』『これは怪異の王』とすんなり受け入れられる名を持ってきたのほんとセンスの塊」
「閉鎖的な村であのお方はミャクミャク様と言うのじゃって密かに信仰されてそう」

2022年7月18日に愛称が発表されて以降、ネット上を騒がせている「大阪・関西万博」公式キャラクター「ミャクミャク」。

赤い部分は「細胞」、青い部分は「清い水」で、細胞と水がひとつになり生まれた正体不明の生き物だという。

ツイッターでは「ミャクミャク様」と呼ぶ人も多い。まるで土地神のような雰囲気があることから、畏敬の念のようなものを抱かれているようなのだが......。

そんなミャクミャク様を胃袋に収めてしまったというツイッターユーザーが、大きな注目を集めている。

一体、どういうことなのかと言うと――。

赤血球がヒントに

問題の投稿は、ツイッターユーザーのちば あゆと(@caac_1998)さんによる2022年7月19日のものだ。

「え...なんかTwitterみてる限りだとミャクミャク様ってマジでやばい神様だったの...フルーツポンチにして前に食っちゃったんだけど...」

なんと、ミャクミャクをフルーツポンチにして食べてしまったという。

そんなちばさんのつぶやきに添えられていたのが、こちらの写真である。

ミャクミャクの「細胞」部分を彷彿とさせる毒々しい赤と青の物体が、赤い液体を湛える皿の中に浮かんでいる。こうなるともう、血の海にしか見えない。

なぜミャクミャクをこんな姿に......? そしてその味は......?

気になりすぎたので、筆者は21日、投稿者のちばさんに詳しい話を聞いてみた。

ちばさんがこのフルーツポンチを食べたのは、20年8月26日のこと。「いのちの輝き」を表現した万博ロゴが記者会見で発表された翌日だ。

その頃はキャラクターの形ではまだ存在していなかったが、ロゴマークの時点ですでに「いのちのかがやきくん」と呼ばれるなど、キャラクター的な扱いを受けることも多かった。

そんな存在をモチーフに「フルーツポンチ」を作った理由を、ちばさんはこう語った。

「前に友人が、『白玉を赤の着色料で着色してフルーツポンチに浮かべたら赤血球を食べてるみたいで面白かった』と言ってたことが頭の中に残ってて」
「あのロゴ(現ミャクミャク)を見た時に『白玉を使えばこのロゴ再現できるんじゃ?』と思って、暇だったので作ってみたという感じですね笑」(ちばさん)

なんと、友人が作った「赤血球」のフルーツポンチがヒントになったそうだ。それを「いのちのかがやき」バージョンで試してみる発想力に脱帽である。

そして、後に公式キャラクターとしてロゴマークがそのまま頭部になったようなミャクミャクが選ばれ、ちばさんは結果的に「ミャクミャク様を食べていた人」になってしまったのだ。

「何とか食べられるレベル」

ちばさんが使った材料は、白玉粉、赤と青の着色料、砂糖、サイダー、フルーツ缶、パスタ。手順は以下の通りだ。

1、 白玉粉と砂糖と着色料を混ぜ合わせて赤、青、白の3種類の生地を作る。
2、青の生地を丸め、それを白の生地で覆い、さらに赤の生地で覆って目玉のような部分を作る。
3、2で作った白玉を器に並べ、折ったパスタで白玉どうしをつなぎ、全体の形を整える。
4、赤の着色料とサイダー、フルーツ缶のシロップを混ぜて作ったシロップと、フルーツを加える。

このヴィジュアルが食欲をそそるものかどうかは意見が分かれそうだが......肝心の味はどうだったのだろう。

実際に食べたちばさんは、「正直そこまで美味しくはなかったです」と笑った。

「白玉に加える砂糖の量が少なくて、思ったほど白玉は甘くなかったですね笑。フルーツと共に食べて何とか食べられるレベルでした笑」(ちばさん)

味はいまいちだったらしい、ミャクミャクポンチ。リプライ欄にはこんな声が寄せられている。

「ミャクミャク様の能力が身につきそうですね!」
「神喰らいという禁忌を犯した。末代まで呪われる」
「体がだんだんミャクミャク様になっちゃうヤツ」
「冥界から戻れなくなったりしそう」

皆さん、真似して作るときは自己責任で!