スーパー業界で不動の地位を築くオオゼキ 人気の秘訣は「お節介すぎる」接客だった - 土屋礼央のじっくり聞くと - 土屋礼央

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※この記事は2019年06月21日にBLOGOSで公開されたものです

土屋礼央の「じっくり聞くと」、今回訪れたのは激戦のスーパーマーケット業界のなかで、幅広い支持を集める株式会社・オオゼキ。

普段からオオゼキに通い詰めているという土屋礼央が、ゼネラルマネージャーの仲舘恒己さんに、強豪ひしめく東京都内でお客の心を掴む人気店になった秘訣はなにか、ほかの店にはない魅力はなにか、「じっくり」聞いてみた。

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メロンが580円 安くて良いものを売るオオゼキの秘訣は?

土屋:下北沢=オオゼキと言っても過言ではないくらいランドマーク的な存在のスーパーマーケット、オオゼキさんにやってまいりました。

今日はゼネラルマネージャーの仲舘恒己さんにじっくりお話を聞きたいと思っております。

仲舘:よろしくお願いいたします。

土屋:ただいま午後3時。この時間のスーパーはあまり混んでいない印象ですが、オオゼキさんはいつ来ても混んでいます。この時間もすごいですね。

仲舘:おかげ様で毎日たくさんのお客様に来ていただいているので、本当にうれしい限りです。これでも今が一番空いている時間帯なんです。これから日も長くなってくるので、夕方の5~6時にかけて、レジに行列ができるくらい混んできます。

土屋:入口の生鮮食品がもう豪華!自分の家の話で恐縮ですが、一昨日、妻がオオゼキさんに買い物に行った際、「メロンがものすごく安く売っていた!」と驚いていました。

これだ!580円! 信じられない。

普段は贅沢品かなと思うものでも、「オオゼキだったら手が届くかもしれない」と期待して来ちゃうんですよね。品質が良くて値段が高いスーパーはあります。でも、「安くて品質が良い」というのはなぜでしょうか。

仲舘:オオゼキでは「鮮度・品質・品揃え」、の3つの原則を大切にしています。

土屋:鮮度・品質・品揃え?

仲舘:はい。品質の良さや大きさも含めて、鮮度・品質・品揃えが良いものを安く市場から買って、お客様に低価で提供していく。これがうちの会社の企業ポリシーです。

土屋:企業ポリシー! 僕が大好きな言葉です。

仲舘:オオゼキは各店舗によって仕入れ方法が違います。下北沢は地域柄、食のプロもたくさん通われるので、他の店舗と少し違い、プロ向けの食品を仕入れるなど工夫しています。

土屋:そうなんですね。では、生鮮食品売り場を見学させてもらいながら、仕入れについて担当の方にじっくり聞いてみましょう。

山盛りの陳列で売り場に活気を

土屋:個人的にずっと疑問に思っていたことなんですが、スーパーマーケットの生鮮食品売り場は1階にある印象が強い。でも、下北沢店は2階にありますよね。

仲舘:オオゼキは生鮮食品が目玉の会社なので、お肉屋さんと魚屋さんはあえて2階に配置しました。

土屋:そういうことですか! 陳列はいつも山盛りですね。

仲舘:礼央さんは陳列が山盛りのスーパーにどんなイメージを抱きますか?

土屋:活気がある印象を受けます。

仲舘:おっしゃる通りで、「とにかく良いものをたくさん積んで活気を売り場に出せ」というのが先代から言われ続けてきたことなんです。商品が少ないと「今日は少ない!」とお客さまから怒られます。

土屋:ソーセージが山盛りです! こんなに仕入れて大丈夫ですか?

仲舘:大丈夫です。特売だったら、山盛りに陳列していても足りなくなってしまうこともよくあります。

大切なのは売り場のビジュアル 4万円の高級商品も

土屋:精肉コーナーまでやってきました。今日は大きいお肉がありますね。ここまで豪華なお肉、普通のスーパーではなかなか見たことがありません。

仲舘:品質もさることながら、スーパーではビジュアルが大事です。「こんなの他のお店じゃ置いてないよね」という印象を持ってもらえるようにこだわっています。例えば4万円の商品を並べる時もあります。売れるか売れないはさておいて。

土屋:売れるか売れないかさておいて(笑)。

仲舘:さておいてですね。お子さまが来店した時に、最初はこういう形で仕入れたけど、最終的にはこういう風に切ったり加工したりして売っているんだよと説明できるスタイルもいいなと思って塊肉のまま商品を並べることもあります。

土屋:ちょっとした水族館とか、動物園的な感覚ですね。

仲舘:やっぱり「楽しい」が一番ですから。

「売り場の決定権は現場に」がオオゼキの強み

土屋: 鮮魚コーナーにやってきました。オオゼキさんの鮮魚売り場のコンセプトは?

仲舘:毎日、市場で新鮮なものをたくさん買って、安く売る。これが一番重要です。

土屋:普通に買ってきても安く売ることはできませんよね。安くする工夫は?

仲舘:私たちが最も頑張っているところなんですが、例えば下北沢店だと、鮮魚コーナーの担当チーフが市場に行って「これだけたくさん買うから、安く売ってください!」と交渉します。オオゼキでは売り場の担当チーフが全ての決裁権を持っているため、並べられている商品のほとんどが、チーフが選んだ品物なんです。

土屋:通常、仕入れの決定権は社長や店長などの偉い人にあると思いますが、オオゼキさんでは各売り場のチーフに決定権があるんですか?

鮮魚コーナーの担当チーフ、清水敦さんにお聞きしましょう。本当ですか?

清水:はい、ここの売り場の決定権は私にあります。

仲舘:オオゼキの強みの1つがこの担当者に決定権を持たせるシステムです。マネージャーの僕が「こんな商品を仕入れるなんてダメだよ」と言っても、チーフのシミズが「これは売れるんです」、「すごくいい商品だから仕入れさせてください」と言えば、チーフの意見が通ります。よくケンカしたもんね、昔。

清水:ケンカしましたね(笑)。

土屋:でも、売れなかったら怒られるんですよね?

清水:怒られることはありません。

仲舘:最終的には全て売り切ってしまうんです。実はオオゼキと他のスーパーマーケットさんの違うところが、「正社員の比率の高さ」。下北沢店に関しては9割近くの店員が正社員です。魚売り場に関してはほぼ全員が社員であり、プロフェッショナルです。

土屋:まるで清水さんの魚屋さんがスーパーのなかにあるといった感覚ですね。

土屋:ほかの店舗でも感じたんですが、オオゼキの店員さんは売っている姿がすごく楽しそう。イキイキ働かれている印象があります。

仲舘:自分で選び、買ってきた商品がたくさん売れることはとても嬉しいですからね。自分で仕入れてきたものなので売り上げには責任が生じますが、他人にやらされている訳ではない。そこが働く楽しさにつながっているんだと思います。

出店する場所も、とにかくお客さまにたくさん来ていただける場所を選んでいます。お客様が多い方が売る側のテンションも上がりますよね。

土屋:だから店内に活気があるんだ! では清水さん、今日の一押し商品を教えてください。

清水:今日の一押しは富山のホタルイカですね。この期間しか販売できないものです。富山産はミソが多く、とても美味しいですよ。

土屋:一押し商品が、やっぱり一番目に付く場所に置かれるんですね。魚は丸ごと買ったら、おろしてくれるんですか?

仲舘:販売からおろすところまで、オオゼキではすべてやります。それから、オオゼキの鮮魚コーナーのチーフは生魚以外も直接見て仕入れします。干物屋さんに行ったり、魚卵屋さんに行ったり。実際に食べてみて、美味しかったら定番商品にしてみようかなどいろいろ考えているんです。

創業当初は乾物屋 オオゼキの名前の由来は?

店内を歩き、オオゼキの活気を肌で感じた土屋礼央。気になったのは「安くて良いものを売る仕組み」だ。下北沢店の事務所に場所を移し、仲舘さんにオオゼキのことをさらにじっくり聞いてみた。

土屋:あらためて根掘り葉掘り、じっくり聞かせていただきます。まず、オオゼキの創業はいつでしょうか。

仲舘:もともとは乾物屋として、昭和32年、東急電鉄世田谷線の松原駅を挟んで現在の大関松原店の反対側の地区で創業しました。当時は生鮮食料品とはまったくの無縁でした。

創業者の佐藤達雄がリヤカーを引いて野菜を売り歩くなど、じょじょに今のスーパーマーケットの形に近づけていったと聞いています。

土屋:オオゼキという名前はどこから来ているんですか?

仲舘:諸説があります。1つは「相撲の大関説」です。「横綱のひとつ下の”大関”で常に上を目指す」という意味を込めて名付けたと。他にはオオゼキ屋という屋号を別の人からもらったという説もあります。

土屋:僕は普段から、オオゼキさんをよく使わせてもらっています。先日、レジで会計が終わって袋詰めしていたら、壁に先代の「全部お客さんに還元しよう」、「余計な儲けは少なくして、お客さんに喜んでもらおう」などの言葉が書いてあったのを見つけて、感動しました。

仲舘:お客さまに毎日、冷蔵庫代わりに来ていただくために、自分たちの利益は極力少なくして、その分、お客様にどんどん還元しようという先代の理念を表した言葉です。

土屋:だからこんなに安くて質がいいんですね。オオゼキの企業理念は先代社長の想いを受け継いでいるわけか。

仲舘:仕入れてきたものは値下げしてもいいから、とにかくその日のうちに売り切るという「商い」が自分たちの中で原点です。この「商い」の精神は先ほど見ていただいた生鮮食品売り場に一番よく出ているかもしれません。

土屋:昼間に買い物に来て、棚に商品が山盛りに並べられているのを見るとワクワクします。閉店間際はあの大量の商品も少なくなりますか?

仲舘:やっぱり最後は少なくなっています。先程ご覧になったときにメロンなどが置いてあった店頭入口の商品も、少なくなってきたら陳列スペースをクローズして縮小していきます。

大根1本をどこまで値下げできるか 市場での交渉がオオゼキの醍醐味

土屋:では、開店してすぐがお店に並ぶものが一番多いということでしょうか?

仲舘:そういうわけでもないんです。まず朝一の便でオープンまでに必要な品揃えを整えます。問題は2回目の便以降。俗に言う値段の格差が生じるところです。

土屋:値段の格差?

仲舘:1回目の便では「これを売ってください」と電話やFAXで市場に注文します。でも2回目以降はチーフが現場に行って、仕入れの交渉を行うんです。これがオオゼキで働く醍醐味のひとつです。

例えば、大根1本が朝の便で150円だったとします。この価格をどこまで下げられるのか。100円にできるのか50円にできるのかが交渉の腕の見せ所です。下北沢店みたいにお客様がたくさん来ていただける店舗では、量も多く捌けるので「200ケース買うから、できるだけ下げて欲しい」といった交渉をします。

土屋:なるほど! 朝は定価で売って、それ以降は市場もその日のうちに売りさばきたい心理が働くから交渉できるわけですね。この形になったのはいつからですか?

仲舘:創業当時からです。自分たちで仕入れてきたものを自分たちでしっかり売る。責任者である店長も含めてスタッフ全員で力を合わせてしっかりと売り切っていくというのがオオゼキスタイルです。

オオゼキの看板はすべて違う 店長が醸し出す雰囲気が店舗に影響

土屋:僕はいろんなオオゼキに立ち寄るんですが、店舗によって空気感や雰囲気が違うように感じています。

仲舘:各店舗の店長が醸し出す雰囲気が影響しているかもしれません。

土屋:店長の雰囲気ですか?

仲舘:はい。例えば、下北沢店の店長が「よそのスーパーにこんなものがあったけど、うちでも買えないの?」と、市場にいるチーフに電話して調達する。そうするとお店の品揃えが他の店舗とは変わって、雰囲気が変わります。看板ひとつとっても、それぞれの店舗で色が違うんです。

土屋:え? 看板の色ってそれぞれのお店で違うんですか!?

仲舘:色もデザインもみんな違うんです。土屋さんのイメージするオオゼキのカラーってありますか?

土屋:うーん…。黒い字で「オオゼキ」と書かれているのが印象的だと思っていましたが…。

仲舘:実は赤もありますし、青もあるんです。

土屋:それは知らなかった! 気づかなかった…。

仲舘:これは社長のこだわりです。「いろんな色が集まってるのがオオゼキだ」ということを表しています。

若手から幹部まで社長を名前で呼ぶファミリー感

土屋:以前、オオゼキの社長さんにお会いしました。元気な女性の方で、「あら!土屋君っていうの、よろしくね!」とパワフルで。社長がイキイキしていて、店全体にはすごくファミリー感がある。その時、「オオゼキはすごいなぁ」と思ったんです。

仲舘:実は「社長」と呼ぶと怒られるんです。

土屋:え!? では、皆さんはなんと呼んでいるんですか?

仲舘:石原坂寿美江という名前なので、もう100%、社員は「寿美江(すみえ)さん」と呼ぶんですよ。礼央さんがオオゼキからアットホームな印象を受けられたのは、そういう部分があるからかもしれません。

土屋:「社長!」と呼ぶより、「寿美江さ~ん!」の方が、意見も言いやすい感じがします(笑)。

仲舘:堅苦しさが取れますよね。若手社員でさえ「社長」と呼ぶことはありません。入社式の時に「私のことを寿美江さんと呼びなさい」と言っていましたから。

土屋:社長と社員のフランクな関係性があって、各店舗ごとの特色があって、現場には発注も任せる。オオゼキさんが激戦のスーパーマーケット業界のなかで選ばれる理由がわかるような気がします。とはいえ、赤字が出たりする場合もありますよね?

仲舘:正直に申しますと、赤字店舗はそんなにありません。全体的に見た時に、「雨の日が続いたから、売り上げが落ちてしまったな」ということはあるかもしれません。ただ、例え発注に失敗しても、工夫して全て売り切ってしまうことを心がけています。これはお客様にとってもすごくいいことだと思っています。

店舗の裁量で値下げ 顧客の様子をみながらスピーディに対応

土屋:工夫というのは半額シールなどを貼るということですか?

仲舘:いいことを聞いてくれました。オオゼキでは「緊急売変制度」というものがあります。本来、いくらで売るかというのは本部でコントロールするのがスーパーマーケット業界では常識ですが、オオゼキでは店舗の裁量で値段を変動できるんです。

土屋:勝手に決めちゃっていいんですか!?

仲舘:はい。100円のものが売れ残っていると「50円で」とチーフ判断で売値を変更できます。昔は20円まで値下げするようなこともありました。でも、それで本部に怒られることはありません。

土屋:「売り切ることを最優先に」が大事なわけですね。

仲舘:そういうことなんです。その日の売り上げはダメでも、明日またお客様に来ていただいて少しだけ儲けさせてもらえばいい。だからダメな時はもう一気に値下げしてしまえと。決断のスピードが早いことはオオゼキの魅力のひとつだと思います。

朝決めたことが夕方になったらコロッと変わる。お客様の動向を見ながら、値段や商品の並べ方に変化をつけていく必要があるので、朝と昼と夜、時間によって店頭の様子がどんどん変わっていくんです。

「クジラ5キロ仕入れて」にも全力で対応

土屋:「これが店にないから仕入れてよ」と頼んだら、翌日にはオオゼキに並んでいたという話を聞いたことがあります。

仲舘:はい。お客様からのご要望は100%全力で承ります。

土屋:100%! 応えたくても、「そんなものは売れないよ」というリクエストはありませんでしたか?

仲舘:過去に「クジラを5キロくらい買ってきてくれ」とお客さまに頼まれたことがあります。仲買さんに電話して取り寄せてもらって、日にちはかかりましたが何とか仕入れました。そのお客様には「仕入れることができましたが、見に来ていただけませんか」とご連絡しました。

土屋:そのお客さんが仕入れた後、来るかどうかは分からなくても、何とか要望に応えていこうと。

仲舘:その通りです。お客さまからのご意見が反映されているのは生鮮食品だけではありません。店舗オープン時の棚に並べられている商品はどこも同じです。絶対に必要な商品とトレンドを踏まえた品揃えです。

しかし、調味料の棚などはお客さまからご要望があった商品がどんどん追加されていきます。現在、店舗中央にある調味料のコーナーに並んでいる商品のほとんどはお客さまからリクエストいただいたものです。定番商品が並んでいるように見える棚も、実はお客さまに作っていただいているんです。

土屋:ビッグデータを解析して売れるものだけを仕入れることが販売業の主流だと言われる昨今ですが、オオゼキさんの場合は日々の積み重ねでそれがすでに出来ているわけですね。

仲舘:はい、そういうことです。

徹底的に「売り切ること」がオオゼキ成功の秘訣

土屋:ちょっと込み入ったビジネスの話を聞かせてください。

今のところ利用客側としてはいいことばかりです。一方でオオゼキさんは社員に給料をきちんと出している。正社員は多いし、社会保険料の支払いだってあるのにどうやって経営が成り立っているのでしょうか。企業だから儲けることも大事だと思うのですが。

仲舘:確かに、ほかの企業さんに比べてお金はすごくかかってます。ですが先ほども話に出た通り、私どもの一番の強みは売り切ることで販売のロスを徹底的になくしていくことで、最終的な利益だけはしっかり確保します。

土屋:薄利多売ということですか。

仲舘:そうです。日々、その連続です。

土屋:スーパーマーケットでは、一般的にどのくらいのロスが出るものですか?

仲舘:生鮮食料品や総菜のところで平均5~8%のロスが出ていると思います。オオゼキでは2~3%台を目指してます。

土屋:他の企業さんが5~8%のところで2~3%を目指すというのはすごく大変そうですが。

仲舘:ロスを減らすのは簡単です。「惣菜をたくさん作らず、商品をたくさん売り場に出さない」を実践すればいい話なんです。でもうちはたくさん出して売り切ります。

土屋:よく食べ、よく運動するみたいなことですね。人間としては健康的な感じがします。

仲舘:夜の時間帯も商品をしっかり揃える代わりに、ロスも出さないという形でやっています。すると、店員は現場に出たらとにかくハードワークをするしかないんです。一品でも多くお買い求めいただくことに対して愚直なまでに考え、動く。それがオオゼキで働く姿勢の基本です。

モットーは「余計なお世話をするスーパーになれ」

土屋:今の時代、どうやって会社を大きくするか、合理化するかがスタンダードな企業経営のイメージですけれども、オオゼキさんがやっていることの基本は『汗をかく』なんですね。世の中の流れと反対のような気もします。

仲舘:非効率です!(笑)。しかし、私どもの姿勢は今後も変わりません。寿美江さんは「お客様には余計なお節介をしろ」と昔から言っています。例えば、魚を求めるお客さまには「三枚おろしにしますか?」と毎回、尋ねなさいと。

声を掛けて、余計なお節介をたくさんすれば、お客さまはいろいろ話してくださいます。その意見を反映すれば居心地のいいスーパーに一歩近づきますし、そのお客さまにはリピーターになっていただける可能性が高まりますよね。

土屋:それはスーパーマーケットだからこそ心がけていることでしょうか。

仲舘:そうですね。スーパーマーケットで余計なお節介を焼かれると、意外と気持ちいいと思います。

土屋:デジタル化が進む中、人間同士の生のコミュニケーションが健在だというところに惹かれます。

最後に、オオゼキさんが近くにあるか否かで家賃の相場が上下するという話を最近、耳にしました。不動産曰く5000円くらい変わると。それだけ、大きな存在になっているわけですが、この先、オオゼキさんはどうなっていくイメージを持っていますか?

仲舘:もちろんお店の数を増やす努力は続けていきます。しかし、今まで通り、地域のお客様の台所であるべきだという想いは決して忘れません。「良い商品を安く提供する」という基本をしっかり続けていくこと。これがオオゼキの目指すところです。各店舗主義というのは会社が大きくなってもきっと変わらないと思いますし、変えてはいけない部分だと思います。

土屋:結局、お客さんに喜んでもらいたい、それが全てにおいての目標なんですね。これはもう、これからも通いつづけるしかありません(笑)。本日はありがとうございました!

プロフィール

土屋礼央
1976年生まれ、東京都国分寺市出身。RAG FAIR として2001年にメジャーデビュー。 2011年よりソロプロジェクト「TTRE」をスタート。フジテレビ「 直撃LIVEグッディ!」FM NACK5「カメレオンパーティー」ニッポン放送「土屋礼央SOUND RING 」などに出演中。

2019年7月29日には浅草木馬亭で「レオらくごvol.2「真夏のレオらくご~ホラー&怪談噺SP~」を開催。チケット好評発売中。 →ちけっとぴあ
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