※この記事は2011年07月12日にBLOGOSで公開されたものです

　福島第一原発事故が日本人に与えた衝撃の大きさを物語るアンケート結果だった。実に7割近くの人が、「脱原発」に賛成したのだ。6月末、日本各地の電力会社の株主総会で「脱原発」を求める株主提案が全て否決されたことを受けて、BLOGOS編集部では「電力会社は"脱原発"すべきか？」というアンケートを実施。一週間で3736人ものユーザーから投票があった。「脱原発するべき」が69.3％と過半数を占め、「脱原発すべきでない」は30.7%だった。（BLOGOS編集部・安藤)

「冷静に考えよう」一部には慎重論も



　政府はこれまで停止中の原発の再稼動を求めていたが、6日になって菅直人首相が「全ての原発でストレステストを実施せよ」と指示。ストレステストとは、安全基準を超えた自然災害や重大事故にどれだけ耐えられるかを判断する試験。突然の方針転換に、翌日の東京株式相場の電力株は急落した。日本の電力の約3割を占めてきた原子力とどう向き合うべきか。「脱原発」して本当に日本経済は大丈夫なのか。真剣に考えるべきときが来ているようだ。
　
　コメント欄に寄せられた意見を見る限り、「脱原発」に賛成した人の多くは、即座の原発廃止までは求めていないようだ。原発には問題が多いので「長期的に見て他の発電方法にシフトすべき」と言った意見が多かった。これに対して、「脱原発」に反対する人からは、「日本国中が雪崩を打って脱原発に流れているが、冷静に考えた方がいい」と言った慎重論や、電力不足にしないために「当面は今ある原発を安全に稼働させよう」といった現実論が出ていた。

■「脱原発するべき」に投票した人の声
準備は必要なので直ちにするべきではないが、将来的に脱原発に向かうべきだ。最終処分問題を棚上げにしたまま核廃棄物を作り続けてもらっても困る。100年単位かそれ以上の管理年数が必用なモノを安全に保管できる場所が日本のどこにあるんですかね。
すべきか、すべきじゃないかの2択ならすべきなのかな･･･。すべての電力会社で同じように原発依存しているならともかく、中電みたいに原発に依存してない場所もあるわけだしね。長期的に見て他の発電方法にシフトするのはありだと思う。
技術立国日本を目指すなら、安全(危険0とはならないだろうが)・高効率・低価格のエネルギー開発は必須でしょう。そうして順次置き換えてゆけばよいんじゃ？
■「脱原発すべきでない」に投票した人の声
まずやることは会長辞任それと役員辞任してからどうするべきか考えろ　ただ反対脱原発では国民に対して無責任管政権と同じです　株主も責任を負うべきであってあ～こう～だ言うな　無責任　電力を自由に国民が選べるようになる事が一番大事　そうしたら東京電力なんか選ぶか！
日本人には、周りの「空気」に支配されてしまう体質があるが、この点が心配だ…先の大戦でも、彼我の戦力差を考慮せず、当時は、開戦一色の「空気」に支配されていたと聞く…直近では、民主党への「政権交代」の例もある…今は、「脱原発」という空気に、日本国中が雪崩を打っているが、果たしてこれで正しいのかどうか…？今一度、一人一人が冷静に考え、かつ自らの考えに「責任」を持って欲しいものだ…
技術とは古くなれば新しい物に変わっていくのが当たり前だが、まだ代替え技術も確立していないのに拙速に原発を止め電力不足を招けばその弊害の方が遙かに多い。日本の原発はその技術力の高さでは世界一。其れは巨大津波で破壊されたとはいえいかにも惜しいことも確か。より安全な発電設備が急がれるにしても当面は今ある原発を安全に稼働させ電力不足を招かないことこそ原発を推進し世界中に提供してきた日本の責任ではないか。すべての技術はより高見を目指して積み上がっていくもの。より安全を目指すところから原発の次の技術も生まれてくると信じてます。

BLOGOS特集記事



・株主総会で「脱原発」を否決
東電をはじめとする各地の電力会社の株主総会が開かれたが、脱原発を訴える株主提案は否決された。

・脱原発という「茨の道」
日本は今すぐ脱原発をすべきなのか、やるとすればどのような方法で実行できるのか。現実を踏まえた考察をすべき時が来ている。