ご飯が無限にすすむ! カラアゲニストが推薦する東京の「絶品からあげ定食」3選
カラアゲニストが推薦する東京の「絶品からあげ定食」とは? | 食楽web
からあげはおかずの王様! と思っている人も少なくないはず。単体で食べて美味しいのはもちろん、定食としてご飯と一緒に登場したときに、そのポテンシャルが最大限に発揮されます。美味しいからあげと白米の相性のよさは異常なほど。
そこで今回は、日本唐揚協会認定カラアゲニストで、生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市のライター・松本壮平さんに、いま東京でオススメのからあげ定食3選を紹介してもらいます。
鶏料理専門店の絶品すぎるからあげ&竜田あげの定食|鳥割烹 大金(日本橋浜町)
『鳥割烹 大金(だいきん)』の「唐揚げライス」。からあげ3個と竜田あげ2個
東京・日本橋浜町の『鳥割烹 大金(だいきん)』。場所柄、界隈のビジネスマンにも愛される鳥割烹の名店です。昼時の人気メニューは「唐揚げライス」と「竜田揚げライス」。3個、4個、5個と個数を選べるだけでなく、からあげと竜田あげのミックスもOK。さすが鳥割烹ならではの懐の深さですね。
『鳥割烹 大金(だいきん)』は都営新宿線・浜町駅から徒歩数分のところにあります
からあげ&竜田あげ、いずれもとにかくデカく、1個70gほどはありそう。平べったい形状も特徴的で、漬けダレの色が衣に出て濃い色合いのものがからあげ、やや白っぽいものが竜田あげです。
からあげの衣は炙りたての新鮮な焼き海苔のようなパリッとした歯ざわりで、軽いおこげが香ばしい! 弾力のある肉からショウガの爽やかな風味が口から鼻、のど一帯に拡散していきます。ちなみにニンニクは不使用。ショウガの風味と肉の旨み、衣の香ばしさでご飯が進む濃厚な味に仕上がっています。
からあげの衣は濃いめの色合い
一方の竜田あげは、衣がややフワリとした食感。肉もソフトな歯ざわりで肉汁もたっぷり、旨みも十分。2個だけですがビッグサイズなので満足感がスゴい。聞けば、鶏肉は漬けダレに1日漬け込み、からあげはそこに肉に片栗粉をまぶして揚げ、竜田あげは溶き卵にくぐらせたあとに片栗粉をまぶして揚げていくのだそう。竜田あげに溶き卵を使うのは、旨みや肉汁をより閉じ込められるからとのこと。確かに竜田あげはからあげよりも旨みが強くて肉汁も多い印象です。
味が異なるからあげ&竜田あげを、器にほぼ擦り切れ状態のご飯や味噌汁、ピーマンのからあげで味覚をリセットしつつ食べ進む――この自由度の高さこそ、からあげ定食の醍醐味です。ちなみにテイクアウトもやっているので、お弁当でからあげと竜田あげを買って帰り、家やオフィスで楽しむのもアリですよ。
●SHOP INFO
店名:鳥割烹 大金
住:東京都中央区日本橋浜町2-10-6
肉も皮もウマい! 本場・大分仕込みの巨大からあげが堪能できる定食|『番衆』(上井草)
『番衆』の「大分からあげ定食」
西武新宿線・上井草駅から徒歩10分ほどにある『番衆(ばんしゅう)』は、テイクアウト用の窓口のほか、イートインスペースもあり、昼も夜も存分にからあげ定食を楽しむことができます。こちらの「大分からあげ定食」は、1個50g以上はありそうな巨大なからあげが3個、お皿の上にドドンとのっかった、食べごたえ満点の定食です。
西武新宿線・上井草駅から徒歩10分ほどの場所にある『番衆』[食楽web]
衣も皮もパリッパリで実に爽快は歯ざわりで美味! 肉の旨みが濃厚にじむ肉汁が舌を優しくなでながらのどの奥に消えてゆくよう。あっさりめの味付けで、鶏本来の旨みが際立ちます。醤油やニンニクなどの風味がガツンとくるタイプとは異なり、軽めの味わいで、おやつにもいけそうです。
噛むたびに旨みの溶け込んだ肉汁がじんわりにじみ出てきます
とくに注目は鶏皮。これが抜群に旨い! 脂っぽさがなくパリッとした食感で、鶏皮が苦手な人も問題なく食べられるハズ。それに皮は鶏の中でも特に旨みの強い部位。肉と一緒に噛み進めれば、美味しさ倍増です。
ところでこちらのお店、小学生の来店が多いのも特徴。お店の人によると、小学生がお小遣いを持ってやってきて、単品のからあげを1個買って、2人で分け合って食べたりしているそう。子どもはもちろん大人だって、実際に食べてみると、この店のからあげの味のトリコになること請け合いです。
●SHOP INFO
店名:番衆(ばんしゅう)
住:東京都練馬区下石神井5-1-39
“サクふわ”と“カリじゅう”からあげでご飯が無限に進む定食|からあげ食堂 房総家(豊洲)
『からあげ食堂 房総家』の「房総家定食」。ムネ肉とモモ肉の合い盛り
豊洲にある『からあげ食堂 房総家』は、千葉の食材にこだわったお店。米、野菜、鶏肉、醤油、味噌などはすべて千葉県産のものを使用しています。こちらのオススメが、モモ肉とムネ肉の両方のからあげを味わえる「房総家定食」。モモ肉からあげ(カリじゅう)2個とムネ肉からあげ(サクふわ)3個が合い盛りになったものです。
『からあげ食堂 房総家』。有楽町線もしくはゆりかもめの豊洲駅3番出口を出るとすぐに目に飛び込んできます
ムネ肉(サクふわ)はその名の通り、サックリした食感の衣ですが、一瞬トロリとした舌ざわりも感じます。そして何よりその衣に包まれたムネ肉の柔らかさに驚くこと必至! 歯が衣と一緒に肉にスイスイと沈み込んでいきます。とにかく肉がふんわり柔らかくて旨みが強い。さらにかすかに感じる魚介系ダシの風味。数種類のダシをブレンドしているとのことで、和のテイストを醸し出してくれて、ご飯も進みます。
左が「サクふわからあげ(ムネ肉・3個)」、右が「カリじゅうからあげ(モモ肉・2個)」
聞けば、このムネ肉、モモ肉よりも下処理に手間ひまがかかっているとのこと。パサつきがちなムネ肉は、モモ肉と同じように調理しても美味しくはなりません。ムネ肉の特性を熟知した上で調理をしているのがさすがですね。
一方のモモ肉は、“カリじゅう”と謳うだけあって、クリスピー感のあるカリッとした歯ざわりの衣が特徴的。味付けは正統派のモモ肉からあげという印象で、醤油の風味を程よく感じさせつつも、肉の旨みを最大限に引き出しています。なお、カリじゅうからあげ(モモ)は1個、サクふわからあげ(ムネ)は2個から追加オーダーもできます。からあげでしっかりランチをしたいときにオススメの一軒です。
●SHOP INFO
店名:からあげ食堂 房総家
住:東京都江東区豊洲3-3-3豊洲センタービル地下1F
※写真や情報は取材当時の内容です。最新情報とは異なる場合があります
●著者プロフィール
松本壮平
ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。