『鬼滅の刃』や『呪術廻戦』など、缶コーヒーと人気漫画のコラボレーションを目にする機会が増えた。パッケージに好きなキャラクターが描かれていると、つい食指が動いてしまうが、この度、予想のちょっと斜め上をいくコラボが実現した。

「ワンダ モーニングショット」と、あの歴史的なプロレス専門誌「週刊プロレス」(通称「週プロ」)のコラボレーションである。これまで『ワンピース』や『こち亀』『進撃の巨人』など、国民的人気漫画とコラボを重ねてきたワンダだが、今回はちょっと異色。だが、刺さる人には刺さりまくる貴重なコラボであることは間違いない。

ということで、さっそく全巻ならぬ全缶を収集。気になるパッケージの全貌を一気にお見せしよう。

○▼週プロで「単独表紙」を飾った12人のレジェンドたち

「ワンダ モーニングショット」と、プロレス専門誌「週刊プロレス」のコラボ缶が登場


こちらが2月8日から全国のファミリーマートで発売される、週プロ仕様のワンダ モーニングショット。全12種類展開で、実際に存在した週プロでも数少ない「単独表紙」を厳選して採用。いずれもファンのプロレス魂をそそる、納得のセレクトとなっている。

それではせっかくなので、デザインを1缶ずつ詳しく見ていこう。



こちらは今回のラインナップの中でも最古となる1984年11月30日号。表紙を飾っているのは「鉄人」「絶対王者」と呼ばれたプロレスラー、小橋建太である。2006年に腎臓癌の手術を経て、翌年には奇跡の現役復帰を遂げたプロレス界のレジェンドだ。



こちらは二代目タイガーマスク。初代タイガーマスクが姿を消してから1年、颯爽とプロレス界に登場してファンの度肝を抜いたプロレスラーで、タイガーマスクとしての最終戦では自らの意思でマスクを脱ぎ捨てて正体を明かした。その素顔は後の全日本のエース、三沢光晴であることは言うまでもない。



二代目タイガーマスクであり、プロレスリング・ノアを旗揚げした三沢光晴。不世出の天才プロレスラーと呼ばれ、投げ技、飛び技、関節技を極めた稀代のオールラウンダーだったが、激闘につぐ激闘によってダメージが蓄積。最後はリング上で急角度のバックドロップを受け、そのまま帰らぬ人となった。今もプロレス界の至宝として多くのファンに愛されている。



言わずと知れた「破壊王」、橋本真也。新日本プロレスでは武藤敬司、蝶野正洋と「闘魂三銃士」として一世を風靡したが、40歳という若さでこの世を去った。強烈なキックや必殺技DDTは永遠に色褪せることはない。



元レスリング五輪代表として鳴り物入りでプロレス入りしたジャンボ鶴田。エリートとしてデビュー直後からトップレスラーに君臨し、「完全無欠のエース」のニックネームで三冠ヘビー級王座の初代王者、日本人初の第30代AWA世界ヘビー級王者として輝かしい戦績を残した。



カウボーイハットとドクロマークを縫い込んだベスト、チャップス、ウエスタンブーツをモチーフにしたリングシューズでお馴染みのスタン・ハンセン。「不沈艦」「ブレーキの壊れたダンプカー」と呼ばれ、外国人レスラーのエースとして活躍した。



日本プロレス界史上最大の巨体を誇るレスラー、ジャイアント馬場。力道山やアントニオ猪木と並び、日本のプロレスを代表するシンボル的存在で、2メートルの巨体から繰り出される「16文キック」はあまりにも有名。彼の影響で、今でも全国の馬場姓は「ジャイアント馬場の親戚ですか?」と必ずイジられる運命。



今ではその特徴的な濁声でバラエティ番組での露出が目立つ天龍源一郎だが、「ミスター・プロレス」として65歳まで第一線で活躍し続けた日本プロレス界の生ける伝説である。東京ドームで行われた『日米レスリングサミット』でのランディ・サベージ戦は今でも語り草。



「完全実力主義」を掲げてパンクラスを立ち上げ、格闘技路線を深めた船木誠勝。2000年、世界最強の男ヒクソン・グレイシーに敗北して一度は引退したものの、2007年のK-1ダイナマイトで現役復帰。総合格闘技を経て、今も現役選手としてプロレスのリングに上がるレジェンドである。



「炎の飛龍」のニックネームを持つ藤波辰爾。2021年にデビュー50周年を迎えて今なお現役レスラーとして活躍し続ける。昨年は68歳目前にして新技「ドラゴンバスター」を披露し、ファンを驚かせた。ちなみに新技の開発は1988年の「ドラゴンスリーパー」以来、33年ぶり。



今や格闘技界のフィクサー的存在として影響力をふるう「格闘王」、前田日明。自ら旗揚げした「新生UWF」は一大ブームを巻き起こした。2008年には不良たちを集めた格闘技イベント「THE OUTSIDER」を立ち上げ、今の格闘技界を代表するスター選手である朝倉兄弟などを世に輩出。



女子プロレスの第一線で活躍し続けた「飛翔天女」、豊田真奈美。1995年に北斗晶をマットに沈め、新女王としての地位を確立。ドロップキックやスープレックス系の技と美しいロングヘアで多くのプロレスファンを魅了し、全女のエースとして活躍した唯一無二の女子プロレスラーだ。

こうしてみると、『ワンピース』や『呪術廻戦』にも決して負けないヒーローたちばかりがずらりと並んでいることがわかる。当然、この「週刊プロレス」とのコラボ缶は今集めなければ二度と入手できない。売り切れ前にぜひファミマへ走るのが賢明……か?