15年ぶり新作がついに公開!- 舞台挨拶の様子
 - (c)MITSUO ISO/avex pictures・地球外少年少女製作委員会

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 テレビアニメ「電脳コイル」(2007)で知られる磯光雄監督が28日、新宿ピカデリーにて行われたオリジナルアニメ『地球外少年少女 前編「地球外からの使者」』の初日舞台あいさつに出席し、約15年ぶりに原作・脚本・監督を務めた新作の誕生秘話を明かした。この日はボイスキャストの藤原夏海、和氣あず未、小野賢章、赤崎千夏も登壇した。

 本作は、誰もが宇宙空間に行けるようになった2045年が舞台。月で生まれた子供たちと、宇宙旅行にやってきた地球の子供たちが、大きな衝突事故をきっかけに起こった困難に立ち向かう。キャラクターデザインを「交響詩篇エウレカセブン」などの吉田健一が担当した。2月11日からは、本作に続く『地球外少年少女 後編「はじまり物語」』が2週間限定で劇場上映される。

 磯監督は「宇宙ものって、宇宙戦艦、機動戦士とかみたいなものが多く、普通の宇宙ものってないねという話をプロデューサーとしていたんです」と企画の発端を明かすと、「それならば自分たちで作っちゃおうか」という形で作品がスタートしたと語る。

 劇中では、藤原たちが声を吹き込んだ個性的なキャラクターが躍動する。磯監督は「最初に誕生したキャラクターは誰?」という赤崎の質問に「(藤原が担当した)主人公の登矢くんですね」と答えると、「いろいろな人から登矢は難しいと言われたのですが、モデルはわたしなんです。だからそんなに難しいと思わないんだけれどな」と苦笑い。

 また「想定から大きく変わったキャラクターは?」という質問に、磯監督は「(赤崎が演じる)美衣奈かな。僕はキャピキャピした女の子が苦手なので、キャラクターデザインの吉田(健一)さんに任せていたのですが、赤崎さんに想定外の声を当てていただき、大きく変わりました」と明かしていた。

 アフレコはコロナ禍ということもあり、ボイスキャストは皆別撮りだったという。しかし磯監督は、「すごく自然でまったく違和感がない。いかにこの人たちが優秀な声優さんであるかわかります」と称えると、「大スクリーンと音響で観ると迫力が違う。何度観ても、いろいろな情報を得られて楽しめるように、ぎっしりと詰め込んだ作品になっています」と新作の出来に自信をのぞかせていた。(磯部正和)