Appleは毎年春に新製品の発表会を開催しています。記事作成時点では2022年春の新製品発表会は公式にアナウンスされていませんが、Appleが2022年春に発表すると予想される製品について、アメリカ通信大手Bloombergのマーク・ガーマン氏が発表しています。

When Will Apple (AAPL) Release New iPhone SE 5G and iPad Air? Apple Spring Event - Bloomberg

https://www.bloomberg.com/news/newsletters/2022-01-23/when-will-apple-aapl-release-new-iphone-se-5g-and-ipad-air-apple-spring-event-kyrmlang

Fourth M1 chip with 12-core CPU may arrive in updated iMac Pro | AppleInsider

https://appleinsider.com/articles/22/01/23/fourth-m1-chip-with-12-core-cpu-may-arrive-in-updated-imac-pro

Appleは新製品のリリースを毎年一定の間隔で行うパターンを採用しており、夏のWWDCにはiOSやmacOSの新しいバージョンが、そしてiPhoneやiPad、Apple Watch、Macといった主力製品の新モデルが秋に発表されます。ガーマン氏はこのスケジュールについて、2つの理由があるとしています。

1つは「ハードウェアをリリースする前に、ソフトウェアのロードマップを作成する必要があるから」というもの。ハードウェアが登場した時に新しいOSや対応したソフトウェアを同時にリリースできるようにするため、夏にまず新しいOSを発表しておき、秋までに開発の時間を設けているのだとガーマン氏は説明しています。

もう1つの理由は、12月下旬のホリデーシーズンでの売り上げを確保するため、AppleがiPhoneやApple Watch、Macなどの主要な新製品のリリースを秋頃に行うというもの。このビジネス戦略を外すと、年末3カ月間の売り上げは前年同期比で減少する可能性があり、そうなると投資家からは「会社経営が最悪の事態になっている」と見なされてしまうため、売り上げが特に期待できるiPhoneなどの主力製品は秋に発表されるというわけです。



そして、Appleでは夏と秋の発表のほかに、一部製品のアップデートモデルや補完的な製品を毎年春に発表します。例えば2021年4月21日に行われた発表会には、M1搭載iPad ProやAirTag、M1搭載のiMacが発表されました。ガーマン氏は、2022年の春にも発表会が開催される予定で、新型iPhone SEなどが発表されるとみています。

ガーマン氏は「現行モデルと同じデザインでありながら、より高速なプロセッサを搭載して5Gにも対応した新しいiPhone SEが登場するのは間違いないでしょう。また、iPad Airも2020年末から更新されていないことを考えると、新バージョンが登場することは十分あり得ます」と述べています。加えてガーマン氏は、M1 ProあるいはM1 Maxを搭載したMac miniまたはiMacを発表する可能性も示唆しました。

iMacのM1 Pro内蔵モデルについては、Apple関連のリーカーとして知られるDylan氏がTwitterで「iMacに12コアCPUのM1 Pro搭載の構成が追加されるという情報があり、このモデルの内部命名候補には『iMac Pro』というものがあがっています」と述べています。



さらにガーマン氏は、ロシアの規制当局に提出された書類から、iPhoneの新機種が3種類、iPadの新機種が9種類登場すると述べています。ガーマン氏は、このうち3種類のiPhoneについては、新しいiPhone SEのバージョンに関するものだろうと、予想しています。

また、9種類のiPadはiPad Airだけだと多すぎるため、iPad Air以外にも新しいモデルのiPadが登場するかもしれないとガーマン氏は推測しました。次世代のiPad ProはM2チップとワイヤレス充電の搭載が予想されています。記事作成時点での最新モデルは2021年4月に発表されたM1搭載の第3世代(11インチ)iPad Proで、次世代のiPad Proはさらに大きなアップデートが予想されるため、ガーマン氏は2022年秋の発表会で披露される可能性が高いとしています。

なお、ガーマン氏によれば、Appleの自動車開発チームのソフトウェアエンジニアリングプログラムマネージメント責任者だったジョー・バス氏が退職し、Metaの技術プログラムマネージメントディレクターになったとのこと。ガーマン氏は、Appleの自動車開発チームは1年で主要メンバーがほぼ総取っ換えになったことで、2022年はAppleの自動車関連プロジェクトにとって成功するか失敗するかを分ける重要な年になると主張しています。