わざわざ行きたい！鮮度にこだわる千葉県の回転寿司5選Part1

2022年1月23日 10時0分

「価格以上の価値」「企業努力」「個性」などを軸に、全国47都道府県の回転寿司の実力店をご紹介。今回は、約70の漁港があり、春夏秋冬いつでもおいしい地魚が楽しめる千葉県の回転寿司厳選5店舗です。

房総半島には銚子、館山、勝浦など全国有数の港をはじめ約70の漁港があり、春夏秋冬いつでもおいしい地魚が楽しめる。回転寿司では「漁港が多い地域に名店あり」という格言があるほど鮮度抜群の地魚は人気であり、千葉の回転寿司のレベルをぐっと引き上げている。今回は、鮮度にこだわる千葉県のおすすめ店を紹介したいと思う。

1. 元祖デカネタと劇団員のおもてなしに感動！「すし銚子丸」

「すし銚子丸」は、首都圏グルメ回転寿司の草分け的存在であり、従業員の皆さんを「銚子丸一座の劇団員」と位置付けた独特のサービスが好評だ。店には店舗を司る店長と現場を取り仕切る座長がおり、ホールのトップには女将さんがいるという具合で、鮮魚を捌く時などは魚を頭上に掲げてアピールするなどパフォーマンスでも人気を博している。

元祖デカネタを誇る寿司の存在感は圧倒的で、中でも月替わりの「劇団セット」は楽しみのひとつ。

旬に合わせたテーマの盛り合わせで、お得感が半端ない。まずは何はともあれ「劇団セット」というお客さんが多いのもうなずける。

本日のおすすめには地元の鮮魚や至高の一品が揃っている。こちらは房総で大人気の金目鯛。釣りものは珍しくことさら美味に感じる。シャキシャキの山葵がアクセントとなっており、レモンを軽く搾ってさわやかにいただけた。

個人的に忘れられないのがこちらの「ホタルイカ」。まるで富山で浜茹でしたかのような素晴らしい味わいに驚き聞いてみたところ、契約した漁船から水揚げされた状態の良いホタルイカの上澄みの部分だけを入荷し、しかも前日に釜茹でしたものだけを使用しているとのことで、このぷっくりとした味わいにも納得。わずかな期間しか提供されないが、こういう仕入れができるのも「銚子丸」の魅力だ。

こちらの「あら汁」は平日のランチタイム限定のサービス商品。毎日、大量の鮮魚を仕入れているからこそできるサービスで、日によって魚が変わるのも楽しみのひとつ。あらにも身がたっぷりとついて食べる楽しみもあり、しかもおかわり自由という大盤振る舞い。これだけでお腹がいっぱいになる。

訪れた人を笑顔にするパフォーマンスの数々もさることながら、デカネタ寿司が次々と回ってくるレーンは見ているだけで楽しくなり、食べるとひと工夫された寿司に感動し、劇団員のおもてなしにほっこりする。「銚子丸」でしか味わえない世界をぜひ、堪能していただきたい。

＜店舗情報＞
◆すし銚子丸千葉駅前店
住所 : 千葉県千葉市中央区富士見2-25-1
TEL : 043-202-7400

2. 房総の地魚全員集合！「回転寿司やまと」

房総の地魚が人気の回転寿司店。こちらは地元で産地卸売から仲買、小売り、飲食店まで幅広く手掛ける水産会社の直営で、毎朝、市場で買い付けた鮮魚を直接店に配送しているというのだから間違いはない。

寿司のイチ推しは「やまと五貫」。こちらは大トロ、中トロの2貫に日替わりの白身魚3貫のセットで、朝獲れの房総地魚が味わえる。写真はカンパチ、ヒラメ、ハマチの3種だが、見た目通り素晴らしい味わい。仕込みの丁寧さ、握りの正確さなど文句のつけようがなく、鮮度もしっかりと伝わってくる。マグロの質も素晴らしく、これを食べればこの店のポテンシャルがよくわかる。

とにかく足が早くてなかなか食べることができない活とり貝を入荷できるのが「やまと」の底力。こちらは地元・船橋産のとり貝を殻ごと仕入れており、店内で捌いている。湯引きしたとり貝とはまったく違うシャキリとした歯ごたえとさわやかな甘みがなんとも素晴らしい。この旨さを回転寿司で味わうことができる店はほんの一握りしかない。

こちらはまごうことなき自家製のこはだ。天候により酢や塩の量、漬ける時間などを計算しなければならないため手間がかかり、回転寿司で提供している店は本当に少ない。こちらはしっかりと酢がきいており、「うーん、旨いね」と思わず口に出る。こういった寿司に店の実直さがよく表れている。

鮮度が味に直結する青魚はすべて店内仕込み。朝、生簀で神経締めにした房総の地魚にこだわり、房総ブランドの素晴らしさを広めている回転寿司店であり、丁寧な仕事は決して裏切らないことを証明してくれる店である。

＜店舗情報＞
◆回転寿司やまと君津店
住所 : 千葉県君津市南子安6-21-11
TEL : 050-5594-8071

3. いぶし銀の技と抜群のコストパフォーマンス！「廻鮮寿司すし松」

父親が経営する寿司店で修行をしたオーナーが松戸に店を出したのは20年以上も前のこと。以来、地元に愛される回転寿司店として人気を博してきた。

一番の魅力は寿司のクオリティとお値打ち感抜群の価格設定。

たとえば、一番人気の「まぐろ3種盛り」は大トロ、中トロ、赤身の3貫で550円。以前、オーナーに話を聞いた時に「マグロは少しでも身に筋が残っているとレーンから取ってもらえません。品質に関しては立ち寿司時代よりも回転寿司の方が気をつかいます」とおっしゃっていた。品質も老舗マグロ問屋から仕入れているだけあって、コストパフォーマンスは抜群。2皿、3皿と食べるお客さんも多いと聞く。

「ジャンボほたて」はかつてデカネタ寿司路線を歩んでいた頃からの人気商品。10年以上も値上げをせずにこの価格で頑張っている。デカネタも江戸前にはない回転寿司ならではのニーズであると気づいたオーナーが大事にしてきた寿司である。

冬の時期は白子、あん肝、牡蠣の3種盛り軍艦が人気。3種盛りは200円台、300円台の商品も揃えてあり、これもお得感が抜群だ。

店内の温かみのある雰囲気と寿司に人気の秘密がすべて凝縮されている愛すべき回転寿司店。暖簾をくぐるたびにほっとした気持ちになるお客さんも多いことだろう。

＜店舗情報＞
◆廻鮮寿司すし松
住所 : 千葉県松戸市紙敷116-2
TEL : 047-391-7835

4. 老舗仲卸直営の本格派「廻鮮寿司吉恒」

築地市場に貝類専門店を開業してから七十余年。築地の仲買人として地位を築き上げた「吉善」が直営する本格志向の回転寿司店だ。和食や寿司の有名店にも卸しているなど信頼も厚く、鮮度へのこだわりも非常に強い。

特にマグロとウニには自信があるとのことだが、中でも人気がこちらの「こぼれうに」。ウニ不足が業界全体で叫ばれている中でこのボリュームと価格は評価したい。やむなく販売休止をしている日もあるとのことだが、絶対の自信を持つウニだけに、出会えたら味わっていただきたい。

なめろうといえば房総で生まれた漁師料理。船上で獲れたばかりの魚を味噌や薬味と一緒にたたいたものだが、こちらのなめろうはアジのたたきと味噌の絡みがなかなかに良い。なめろうは千葉の回転寿司店では必食の寿司だと思っているが、店ごとに個性があって面白い。

ランチメニューでは丼物が充実。ちらしや海鮮丼など5種類あるが、こちらの「うなちら丼」は存在感あるうなぎが目を引く。そういえば、ちらし丼にこれだけ大きなうなぎを使っている店は見たことがない。なんとも贅沢だ。

店内は落ち着きのあるシックな雰囲気で、立ち寿司気分が楽しめる。浦安で遊んだ帰りなどに立ち寄ってみてはいかがだろうか。

＜店舗情報＞
◆吉恒
住所 : 千葉県浦安市富士見4-14-30
TEL : 047-306-3751

5. コスパ最強！均一価格の大人気店！「もり一」

均一価格店といえども回転寿司の頂点を目指せばこれほどまでに素晴らしい寿司が提供できるのだと教えてくれる、知る人ぞ知る名店。本店は東京にあるが、千葉でもその人気は変わらない。

寿司は全皿180円という潔さで、赤酢を使用する江戸前本格派。

サービスタイムには日替わりの3貫盛りが180円。こちらは白キス、かます、江戸前小肌の3貫でお得感は抜群。丁寧さと美しさも申し分ない。それもそのはず、年に2回も握りの技術コンテストを社内で行っており、握りの正確性、美しさなどの審査が非常にシビアだと聞く。このしっかりとした握りを見れば、職人さんたちがいかに鍛えられているのかがよくわかる。