那須川天心 念願の武尊との決戦へ……「試合前は漫画でイメトレ」神童が明かしたルーティン
「最高のクリスマスプレゼントを渡せたと思う」
不敵な笑みを浮かべてそう語ったのは、キックボクサーの武尊(30)とともに12月24日会見をおこなった、那須川天心(23)だ。那須川の言う「クリスマスプレゼント」とは、6月に決定した2人の“ドリームマッチ”のこと。
「会見で那須川選手は『ずっとやりたかった試合ですし、中立な舞台でできることを嬉しく思います』、武尊選手も『いろんな事情で試合が決まらず、お互いに苦しい思いをしたと思う』。『夢のある舞台にしたい』と語ったように、2人はかねてより対戦を望んできた相手でした。
那須川選手は6年前、『武尊選手とグローブを合わせました。大晦日でやろうと。俺はその言葉信じます』というツイートをしており、大晦日ではないのものの、念願が叶った形になりました」(格闘技ライター)
彼が武尊に心を決めた6年前の冬、“神童”と呼ばれていた那須川は当時高校生だった。本誌に素顔を語ってくれていた。
「じつはすっごいビビリ屋。この前も友達と富士急ハイランドに行って、お化け屋敷に2時間も並んだのに、怖くて入口で引き返しちゃいました(笑)。好きな科目は家庭科。手先が器用なんで、編み物とかミシンとか得意ですよ」
天才キックボクサーの原点は、5歳から始めた空手。父親の弘幸さんが、礼儀を学ばせるために道場に通わせた。
「空手はやりたくなくて、どうやって逃げ出そうかと考えてた(笑)。小学6年のときにテレビで観た『K-1』に引き込まれました。入場から何から何まで全部カッコよかったし、魔裟斗さんに憧れて、僕もこういう舞台で活躍したいって思いました」
アマチュアで105戦99勝5敗1分の成績を引っさげ、中学卒業後に「RISE」でプロデビュー。1R58秒KOという圧巻の勝利を飾り、6戦めにして、最年少16歳で王者に輝いた。
そんな彼のルーティンは、漫画でのイメトレだそう。
「格闘漫画を読みながら、今度この技をやってみようって考えてます。僕も『刃牙』のようにイメージトレーニングをしますが、相手は5倍ぐらい強いってイメージで戦います。実際に戦ったときに、こんなもんかって思えたほうが気持ち的に楽なんで。もちろんイメトレ中でも、ほぼやられません。負けるのイヤですからね(笑)」
じつは那須川、漫画「グラップラー刃牙」の主人公・範馬刃牙が、強敵と戦うときに構えるポーズ・「トリケラトプス拳」を試合中に披露したこともあるほどの漫画好きだ。
イメトレでも負けるのはプライドが許さないという彼が半年後に見せてくれるのは、どんな“秘儀”だろうか。