2021年9月24日に登場した第9世代の「iPad mini」は、iPhone 13 Proと同じSoC「A15 Bionic」を搭載しており、ホームボタンの排除や第2世代Apple Pencilへの対応などもあり、iPad miniシリーズ史上最大のアップグレードを遂げました。そしてエントリーモデルの10.2インチ「iPad(第9世代)」は「A13 Bionic」を搭載し、前モデル比でCPUやGPUのパフォーマンスが20%以上高速化したとAppleはアピールしています。この2機種の処理能力がどれほどのものなのか、実際にベンチマークソフトを使って測ってみました。

iPad mini - Apple(日本)

https://www.apple.com/jp/ipad-mini/

10.2インチiPad - Apple(日本)

https://www.apple.com/jp/ipad-10.2/

◆iPad mini

ベンチマークテストには鉄板ベンチマークソフトのモバイル版「Geekbench 5」を使用します。まずはiPad miniのCPU性能からテストします。なお、GeekBenchによれば、A15 BionicのCPUはARMベースで周波数が2.92GHz、メモリは4GB。



結果は以下の通りで、シングルコアスコアが「1598」、マルチコアスコアが「4575」。同じ6コアCPUのA15 Bionicを搭載しているiPhone 13の結果をやや下回りました。



シングルコアスコアはA14 Bionic搭載のiPhone 12シリーズをわずかに上回り、最も高い数値をたたき出しています。



マルチコアスコアはiPhone 12シリーズを優に超えており、2020年発売の11インチiPad Pro(第2世代)をわずかに下回る結果に。



続いてGPUをテストしてみた結果が以下。Metalスコアは「13780」で、11インチiPad Pro(第2世代)をやや上回るスコアとなりました。



◆10.2インチiPad

次は10.2インチiPad。CPU性能からテストします。Geekbenchによると、CPUの動作周波数は2.66GHz、コア数は6。メモリは「2.87GB」とあるので、3GB搭載している模様。OSはiPadOS 15.0です。



結果は以下の通りで、シングルコアスコアが「1332」、マルチコアスコアが「3285」。



シングルコアスコアはiPhone 12シリーズに及ばないものの、同じA13チップ搭載のiPhone 11シリーズをわずかに上回るという結果に。



マルチコアスコアは、iPhone 11シリーズと並ぶ結果となりました。



GPU性能のスコアは「7357」で、これもiPhone 11シリーズと並ぶ結果になりました。



iPad miniのスコアは2020年に発売されたiPhone 12シリーズを上回るスコアをマーク。小型で高性能なタブレットが税込5万9800円から購入できるという点は魅力的です。iPad Proほどの性能は求めないけれども、高性能な小型タブレットが欲しいという人にはオススメ。

10.2インチiPadはチップの性能通りiPhone 11シリーズに並ぶという結果に。最新iPad Proなどに搭載された、ビデオ通話中にユーザーをカメラが追跡する「センターフレーム」などの機能を誇るこのiPadは、税込3万9800円から購入可能です。安価でタブレットに触れてみたいという人に十二分な性能を提供してくれるエントリーモデルとなっています。