『フジロック』公式アプリ導入、そして“今年は禁酒”に
8月20日(金)、21日(土)、22日(日)に新潟県湯沢町苗場スキー場にて開催される『FUJI ROCK FESTIVAL'21』(以下、フジロック)が、公式アプリの導入とガイドラインの更新を発表した。
入場には新たにリリースされたフジロック公式の無料アプリ「FUJI ROCK FESTIVAL 2021」が必要となる。手順としては公式アプリをスマートフォンなどにインストールし、個人情報や問診票への回答を事前に登録。当日の入場時、チケットとともにアプリの問診票完了画面を提示する。同行者を含めたすべての来場者情報の登録も必要になるほか、問診票は来場当日に自宅を出る前に回答する必要があるとのこと。また、フジロック公式アプリの利用ができない場合は当日会場にて個人情報登録を行う。
このフジロック公式アプリは入場時に必要なだけではなく、来場者に便利な機能がついている。開催期間中、混雑状況や場内規制箇所をプッシュ通知で知らせるほか、後日公開される「AREA MAP」機能では当日便利な施設情報が入手可能に。「TIME TABLE」機能ではアーティストのプロフィールやプレイリストへのアクセスが瞬時に可能で、観たいステージを登録すると自分だけのオリジナルタイムテーブルの組み立てられる上、演奏開始前にプッシュ通知を受け取ることができる。
筆者もさっそくダウンロードしてみたのだが、わずか1分ほどで登録完了できた。問診票は8月18日より回答可能になると表示されている。機能をひととおり触ってみたところ、タイムテーブルやアーティスト情報はもちろんのこと、現地でガイドラインを確認したいときやニュース速報などがあった場合でもリアルタイムで情報をキャッチできる点がとても便利そうだ。ただひとつ気をつけるべき点をあげるなら充電切れだろう。このアプリ使用やフジロックに限ったことではないが、特に野外フェスでは予備バッテリーなどの充電アイテムは必須なのでお忘れなく。
そして、今回更新されたフジロックの「感染対策ガイドライン」では“禁酒”が宣言された。
「今年のフジロックは禁酒です」
今年は会場内での飲酒を禁止とし、全エリア、隣接する苗場プリンスホテルにおいてアルコール飲料の販売は終日行われない。場外からの持ち込みももちろん禁止だ。各フードエリア営業時間はORANGE CAFÉが22時、YELLOW CLIFF/OASISエリア/ところ天国/Avalon Fieldが23時、キャンプサイト/PYRAMID GARDENが26時でそれぞれ営業終了となり、「マスク飲食」「個食」「黙食」のマナー徹底への協力を呼びかけている。
チケットは各券種日の前日まで、キャンプサイト券は8月21日(土)まで(または購入する入場券の最終販売日まで)購入可能、規定の枚数に達した場合はその時点で販売終了となる。販売が終了した券種の当日券販売は行われない。リストバンドの事前配送受付は各プレイガイドで順次終了し、岩盤店頭の最終販売日は券種に関わらず8月19日(木)までとなり販売終了時までリストバンドでの受け渡しとなる。駐車証の配送も順次締め切られ、当日引き換えに切り替わる。チケットに関する詳しい情報はオフィシャルサイトまたはイープラスの特設ページで確認してほしい。
RADWIMPS、King Gnu、電気グルーヴをヘッドライナーに迎え、日本で活動する総勢146組のアーティストが出演するコロナ禍における“特別なフジロック”。ステージ数を半分以下に減少し、場内レイアウトを変更することで人の密集・密接を防いで開催することは前回発表されていたが、今回の“禁酒宣言”は開催に向けた主催者の本気度の表れのように映る。音楽の友である酒類がないのは寂しくて味気ないし、あの美味しい一杯が飲めないのはとても残念だが、安心安全の音楽フェス実現のために甘んじて受け入れたいし、少し気が早いかもしれないが来年のフジロックで飲むビールの味は間違いなく格別の美味さになる。だから今年は我慢だ。
それから、自然と音楽の共生を目指すフジロックが毎年取り組んでいる環境保全についての発表もあった。フジロックの森プロジェクト、NEW POWER GEAR、ごみゼロナビゲーション、BEAMSと取り組むサステナブルシフトチャレンジ、NGOヴィレッジなど今年も盛りだくさんの内容だ。森の保全活動、地球温暖化の原因となるCO2削減のためのエネルギー転換、ゴミをリサイクルするイベント内資源循環など、私たち一人ひとりが考える必要のある問題ばかり。詳しい情報はフジロックオフィシャルサイトで入手できる。
文=早乙女’dorami’ゆうこ