トランポリンで…3歳娘のお行儀に52歳の父驚き<古泉智浩の養子縁組やってみた>
52歳の漫画家・古泉智浩さん。古泉さん夫婦と母(おばあちゃん)、里子から養子縁組した6歳の長男・うーちゃん、里子の3歳の長女・ぽんこちゃんという家族5人で暮らしています。
今回は、友達と遊んだりゲームにハマる小学生らしいうーちゃん、食いしん坊で好奇心旺盛なぽんこちゃんのそれぞれの最新エピソードをお届けします。
ママが子ども用のトランポリンを買って来たのでリビングに置いてみました。
3歳の里子のぽんこちゃんは食いしん坊で、気に入った食べ物があると、めいっぱい口につめ込んで、両手に持ちます。干しイモ、おまんじゅう、イチゴ、プチトマトなどなど。
その日は小さめのシュークリームで、ひと口食べたぽんこちゃんはさっともうひとつシュークリームをつかむと、トランポリンに上って「うふふふふ、うふふふふ」と言いながらぴょんぴょん飛び跳ねます。おいしいものを口にした喜びを全身で表現しているような感動を覚えたのですが、お行儀が悪いことこのうえありません。
「ぽんこちゃん! お行儀が悪すぎだよ、ちゃんとお座りして食べなさい。ひとつ食べてからもうひとつ持つんだよ」
両手にシュークリームを持ってトランポリンで飛び跳ねて笑っているぽんこちゃんは、僕の小言などまったく意に介さず、しばらくそのまま飛び跳ねていました。
養子の小学校1年生のうーちゃんは、学校のあと、学童保育に通っています。そこで宿題をして、夕方ママが迎えに行くのですが、帰り道にお宮様があり、遊具が置いてあります。
そこで同じクラスのAさんという女の子が3年生のお兄ちゃんと一緒に遊んでいて、うーちゃんも一緒に遊ぶようになりました。
グルグル回る円盤、小さなシーソー、ブランコ、すべり台などの遊具をみんなで移動して次々遊んでいます。昔と違って豪快な遊具は撤去されて、ささやかなものばかりですが、うーちゃんは家では見たことがないくらい活発に明るく笑って「Aさん、次はあれしようよ」などと順繰り遊びます。
小学校では「○○くん、○○ちゃん」という呼び方はNGで、男女問わず「さん」づけで呼びます。
Aさんとお兄ちゃんは自転車でお宮様まで来ていて、6時になると自転車に乗ってすいすいと帰ります。
うーちゃんは自転車はまだです。本人がまだ全然乗りたいと言い出さず、実際乗りたくないようです。それというのも怖がりなので、きっと怖いのでしょう。
無理強いしても仕方がないし、お友達がみんな乗っていたらさすがに乗れないのは恥ずかしいとなると思うので、それまではいいかなと思います。
それにやっぱり交通事故も心配なので、積極的に乗ってほしいとも思わないんですよね。
うーちゃんはこれまでは外出するときは大人と一緒でしたが、このお宮様までは一人で行くようになりました。
一方ぽんこちゃんは、1歳のときから一人で外を出歩いて迷子になって泣きながら歩いているのを近所の人が連れて来てくれるという事件を起こしていて、ぽんこちゃんスペースのゲートにフックを取りつけるなど対策を迫られました。
ところが3歳になった現在、バケツをひっくり返して台にしてゲートのフックをあけて一人で出歩くことがあります。
朝、ゴミ出しの支度をしていたら、その間にぽんこちゃんが出て行ってしまいました。慌てて探しに出ると、うちの並びにある駐車場をウォーキングしている近所のおばさんと並んで一緒にウォーキングをしていました。一所懸命早歩きで、おばさんと並んで歩いているのが意味をわかっているのか、まったくこっちの心配をよそになにをしてくれているのだと変な気持ちになりました。
また、うちは今リフォームをしているのですが、大工さんがぽんこちゃんが一人で歩いて行ったと教えてくれたこともあります。すぐに追いかけて見つけることができましたが、うーちゃんと違って活発すぎて怖い。
僕はモンスターハンターというゲームが好きなのですが、これまで子どもには極秘で遊んでいました。ところがとうとううーちゃんに見つかってしまい、子どもには難しいので、ちょっとやらせればすぐに諦めるだろうと思ってコントローラーを渡してみました。
すると、下手は下手なりに画面のキャラクターをコントローラーで動かして、モンスターと戦うことがおもしろいようで、結果的に大ハマリしてしまいました。しかもちょっとずつ上手になっていきます。ただ子どもがゲームをやりすぎるのは本当によくないので、1日2クエストまで、僕と代わり番こでやると決めてやることにしました。
夜、寝る前はベッドの横に布団を敷いて、『プリキュア』や『ポケモン』のアニメを見て8時半になったら暗くします。夜モンスターハンターをしているとぽんこちゃんが、プリキュアを見せろと怒りだします。
「プリキュア! プリキュア!」
と言いながらコントローラーを持つ手を蹴るため、画面の中ではモンスターと戦う主人公を思うように動かせず、現実のこちら側ではぽんこちゃんの蹴りと戦うという2重の戦いで、苦戦を強いられるうーちゃんでした。
漫画家。1969年、新潟県生まれ。93年にヤングマガジンちばてつや賞大賞を受賞してデビュー。里子を受け入れて生活する日々をつづったエッセイ『うちの子になりなよ ある漫画家の里親入門
』、その里子と特別養子縁組制度をめぐるエピソードをまとめたコミックエッセイ『うちの子になりなよ 里子を特別養子縁組しました
』など著書多数。古泉さんの最新情報はツイッター(@koizumi69
)をチェック!
今回は、友達と遊んだりゲームにハマる小学生らしいうーちゃん、食いしん坊で好奇心旺盛なぽんこちゃんのそれぞれの最新エピソードをお届けします。
養子のうーちゃんと里子のぽんこちゃん。それぞれ楽しく過ごしています
3歳の里子のぽんこちゃんは食いしん坊で、気に入った食べ物があると、めいっぱい口につめ込んで、両手に持ちます。干しイモ、おまんじゅう、イチゴ、プチトマトなどなど。
その日は小さめのシュークリームで、ひと口食べたぽんこちゃんはさっともうひとつシュークリームをつかむと、トランポリンに上って「うふふふふ、うふふふふ」と言いながらぴょんぴょん飛び跳ねます。おいしいものを口にした喜びを全身で表現しているような感動を覚えたのですが、お行儀が悪いことこのうえありません。
「ぽんこちゃん! お行儀が悪すぎだよ、ちゃんとお座りして食べなさい。ひとつ食べてからもうひとつ持つんだよ」
両手にシュークリームを持ってトランポリンで飛び跳ねて笑っているぽんこちゃんは、僕の小言などまったく意に介さず、しばらくそのまま飛び跳ねていました。
●うーちゃん、小1にしてとうとうひとりでお出かけです!
養子の小学校1年生のうーちゃんは、学校のあと、学童保育に通っています。そこで宿題をして、夕方ママが迎えに行くのですが、帰り道にお宮様があり、遊具が置いてあります。
そこで同じクラスのAさんという女の子が3年生のお兄ちゃんと一緒に遊んでいて、うーちゃんも一緒に遊ぶようになりました。
グルグル回る円盤、小さなシーソー、ブランコ、すべり台などの遊具をみんなで移動して次々遊んでいます。昔と違って豪快な遊具は撤去されて、ささやかなものばかりですが、うーちゃんは家では見たことがないくらい活発に明るく笑って「Aさん、次はあれしようよ」などと順繰り遊びます。
小学校では「○○くん、○○ちゃん」という呼び方はNGで、男女問わず「さん」づけで呼びます。
Aさんとお兄ちゃんは自転車でお宮様まで来ていて、6時になると自転車に乗ってすいすいと帰ります。
うーちゃんは自転車はまだです。本人がまだ全然乗りたいと言い出さず、実際乗りたくないようです。それというのも怖がりなので、きっと怖いのでしょう。
無理強いしても仕方がないし、お友達がみんな乗っていたらさすがに乗れないのは恥ずかしいとなると思うので、それまではいいかなと思います。
それにやっぱり交通事故も心配なので、積極的に乗ってほしいとも思わないんですよね。
うーちゃんはこれまでは外出するときは大人と一緒でしたが、このお宮様までは一人で行くようになりました。
●好奇心旺盛なぽんこちゃん。家を抜け出して朝のウォーキング
一方ぽんこちゃんは、1歳のときから一人で外を出歩いて迷子になって泣きながら歩いているのを近所の人が連れて来てくれるという事件を起こしていて、ぽんこちゃんスペースのゲートにフックを取りつけるなど対策を迫られました。
ところが3歳になった現在、バケツをひっくり返して台にしてゲートのフックをあけて一人で出歩くことがあります。
朝、ゴミ出しの支度をしていたら、その間にぽんこちゃんが出て行ってしまいました。慌てて探しに出ると、うちの並びにある駐車場をウォーキングしている近所のおばさんと並んで一緒にウォーキングをしていました。一所懸命早歩きで、おばさんと並んで歩いているのが意味をわかっているのか、まったくこっちの心配をよそになにをしてくれているのだと変な気持ちになりました。
また、うちは今リフォームをしているのですが、大工さんがぽんこちゃんが一人で歩いて行ったと教えてくれたこともあります。すぐに追いかけて見つけることができましたが、うーちゃんと違って活発すぎて怖い。
●モンハンにハマったうーちゃん。本当の敵はぽんこちゃんだった!?
僕はモンスターハンターというゲームが好きなのですが、これまで子どもには極秘で遊んでいました。ところがとうとううーちゃんに見つかってしまい、子どもには難しいので、ちょっとやらせればすぐに諦めるだろうと思ってコントローラーを渡してみました。
すると、下手は下手なりに画面のキャラクターをコントローラーで動かして、モンスターと戦うことがおもしろいようで、結果的に大ハマリしてしまいました。しかもちょっとずつ上手になっていきます。ただ子どもがゲームをやりすぎるのは本当によくないので、1日2クエストまで、僕と代わり番こでやると決めてやることにしました。
夜、寝る前はベッドの横に布団を敷いて、『プリキュア』や『ポケモン』のアニメを見て8時半になったら暗くします。夜モンスターハンターをしているとぽんこちゃんが、プリキュアを見せろと怒りだします。
「プリキュア! プリキュア!」
と言いながらコントローラーを持つ手を蹴るため、画面の中ではモンスターと戦う主人公を思うように動かせず、現実のこちら側ではぽんこちゃんの蹴りと戦うという2重の戦いで、苦戦を強いられるうーちゃんでした。
【古泉智浩さん】
漫画家。1969年、新潟県生まれ。93年にヤングマガジンちばてつや賞大賞を受賞してデビュー。里子を受け入れて生活する日々をつづったエッセイ『うちの子になりなよ ある漫画家の里親入門
』、その里子と特別養子縁組制度をめぐるエピソードをまとめたコミックエッセイ『うちの子になりなよ 里子を特別養子縁組しました
』など著書多数。古泉さんの最新情報はツイッター(@koizumi69
)をチェック!