時短に給料の減少…コロナ禍で変わった妻の働き方。みんなの対策は?
私たちの生活だけでなく、働く環境などにも影響を与えた新型コロナウィルス。
自粛や時短要請、在宅・リモートワークなどさまざまな対応を求められ、大変な思いをした人も少なくありません。そこで、実際にどんな影響があったのか、どういうふうに働き方が変わったのか、ESSE読者295人にアンケートを取ってみました。
共働きが当たり前になり、ESSE読者も約6割が正社員やパートタイムなどなにかしらの形で就業しているというなか、昨年4月の緊急事態宣言後、影響があったと答えた人は半数以上に上りました。
影響が出たという人のなかには、夫が仕事を辞めた・収入が下がったなどの、自分自身ではなくパートナーに影響が出たという回答もありました。
Q.「影響が出た」という方に伺います。具体的にどんな影響がありましたか?
就業時間や日数が減った 40.2%
業務内容が変わった 16.4%
仕事を行う環境が変わった 15.6%
休業(失業)した/契約が終了した 14.0%
転職をした/仕事をはじめた 9.8%
その他 4.0%
自身の仕事への影響としては、緊急事態宣言の影響で就業時間や日数が減ったという人がいちばん多い結果に。しかし、医療現場で働いている方や、就業人数の制限のために勤務時間が増えたという意見もありました。
「派遣会社の内勤をしています。雇い止めや求人の減少などで、私の仕事が減ってしまいました」(愛知県・33歳・会社員)
「保育士しています。園で感染者が発生して、園そのものが休園にもなりましたし、開園したらすぐにまた感染者が発生するという事態にもなりました。私自身PCR検査を自費で受け、今のところ感染していませんが、その休園中は自宅待機で外に出ることもできず、仕事もできませんでした。園からは休業補償もでましたが、実際の給与の4割に減りました」(愛知県・47歳・アルバイト)
「病院勤務なので出勤は増えたのですが、子どもの学童と保育園は延長もできず大変でした」(東京都・36歳・会社員)
「バイトの学生さんが入らなくなったので、その分仕事の負担が増えました」(東京都・34歳・アルバイト)
「急に在宅勤務に切り替わり苦労しました。一度もしたことがないリモート会議やリモートでのコミュニケーションを取る方法が分からずかなり困りました」(愛知県・36歳・会社員)
「スポーツ関係の仕事をしていましたが、イベント、大会等が相次いで中止になったため出張が激減し、オフィスワークが多くなった」(佐賀県・32歳・公務員)
そして「休業・失業した」「契約が終了した」という方は約13%。また仕事のために外出制限を余儀なくされ生活にも影響があったという意見も見られました。
「公共施設で働いているため、休館となり、出勤停止になりました」(千葉県・38歳・アルバイト)
「勤めていたお店がコロナの影響で閉店した。会社の倒産ではなく自分が勤めていた店舗のみが閉まった形ですが、通える距離のところに店舗がないため退職しました」(神奈川県・42歳・現在専業主婦)
「最初の緊急事態宣言で学童がクローズし、子どもの預け先がなくなることに。会社は出勤せざるを得ない業務だったため、辞めたくなかったが辞めないといけない状態に追い込まれ、退職しました」(東京都・50歳・契約社員)
「式典などに使用するコサージュをつくる内職をしていたが、数量が減って昨年4月からはゼロになりました」(愛知県・43歳・専業主婦)
労働環境や勤務形態、給与などが変わってしまったことで、転職した・専業主婦だったが仕事を始めた、という回答もありました。
「コロナの影響でストレス発散もできずストレスがたまる一方。会社への直行直帰から、何のためにこの仕事をしているのかわからなくなり、やりがいも見つけられなかったため、給料は減るが自分の興味のある仕事に転職しました。以前とまったく違う分野の仕事に就いたのでいろいろと勉強中です」(兵庫県・38歳・アルバイト)
「とりあえずつなぎとして始めたアルバイトで努力を認めてもらい、今の仕事を紹介してもらい就職しました」(長崎県・38歳・アルバイト)
「クリーニング業でしたが、スーツを出す人が減り、シフトも半分以下になって収入が減ってしまったので、医薬品会社に転職しました」(岐阜県・40歳・アルバイト)
「安定した勤務日数、収入が得られる事務職に転職することにしました」(愛知県・28歳・アルバイト)
緊急事態宣言により勤務時間や勤務日数が減ってしまった分、資格の取得や勉強の時間に充てたり、副業や投資を始めたという人も。また在宅勤務が広まったことで、家でできる仕事やリモートワークに必要な知識を得るなど、新たな環境での働き方にも柔軟に対応している人が多いこともわかりました。
「今まで使ったことがなかったzoomやGoogle Drive、LINEのオープンチャットなどを勉強しました」(東京都・31歳・会社員)
「自宅で翻訳などの仕事ができるように、英語の勉強をしています」(秋田県・30歳・専業主婦)
「FP(ファイナンシャルプランナー)2級やAFP(アフィリエイテッドファイナンシャルプランナー)、年金アドバイザーなど今後必要になるであろう資格を取得しました、また、株の購入や投資信託なども始めました」(神奈川県・50歳・会社員)
「前から興味のあった「筆跡診断士」の資格を取りました。講師として働いている書道教室でも活かせています。また家でも仕事ができるように通信添削も始めました」(群馬県・43歳・アルバイト)
今はスマホひとつあれば稼げる時代。現在の仕事とは関係のない、ただ自分の好きなことや得意なこと、興味を持っていることを活かした副業や、家計のたしにと気軽にできるポイ活やフリマアプリ活用をしている人もいました。好きだからこそ楽しくできて、隙間時間の有効活用になるのも魅力のようです。
「コロナの影響で勤務時間と収入が減った分、ポイ活を増やした」(福井県・38歳・パートタイム)
「まったく仕事とは関係のない資格を半年かけて取得しました。SNSで好きなことを発信していたら、それにまつわる業務で就職が決まりそうです」(神奈川県・34歳・派遣社員)
「モニターやメルカリなど、家の中でできる仕事をしていました」(愛知県・47歳・アルバイト)
「少しだけでも家計の足しにと、メルカリやハンドメイドの販売をしました」(岡山県・45歳・会社員)
しかし、いつ収束するのか、自粛はいつまで続くのか、終わりが見えないなかでストレスや不安を抱える人も少なくありません。
「業績は悪化しているので、今後の給与の判定が保証されるかが心配です」(大阪府・34歳・会社員)
「以前から再就職のために資格をとり準備をしてきましたが、コロナという予想外のことが起き、再就職活動をするのが不安です」(広島県・48歳・専業主婦)
「旦那が在宅勤務になりました。残業時間が少なくなり給料が減ったのに、光熱費が高くなりました。こういった状況がいつまで続くのかわからないので不安です」(栃木県・27歳・専業主婦)
「小さい会社なので潰れてしまわないか不安です」(神奈川県・43歳・アルバイト)
現在も多くの人が、感染対策や自粛などさまざまな我慢を強いられている状況です。
思った以上にこの状態が長引き、なんとか日常を送ってきた人も、この先状況が変わってしまうことも十分に考えられます。その場合は、無理をせずに国や地方自治体の支援制度などの活用を。
※各制度は状況によって期間や内容に変更がある可能性もあります。
ほかにも税金や保険料の減免や猶予、その他支援策なども各地方自治体で設けてあるとこともあります。一度お住まいの自治体のHPなどを確認してみましょう。
<取材・文/やまざきひでよ>
自粛や時短要請、在宅・リモートワークなどさまざまな対応を求められ、大変な思いをした人も少なくありません。そこで、実際にどんな影響があったのか、どういうふうに働き方が変わったのか、ESSE読者295人にアンケートを取ってみました。
読者の約半数が仕事面で「コロナの影響を受けた」と回答
共働きが当たり前になり、ESSE読者も約6割が正社員やパートタイムなどなにかしらの形で就業しているというなか、昨年4月の緊急事態宣言後、影響があったと答えた人は半数以上に上りました。
<Q.2020年4月の緊急事態宣言後、あなたの就業に新型コロナウイルスの影響はありましたか?>
とくに影響や変化はなく、今後も出ないと思う 30.9%
やや影響が出た 30.0%
とても影響が出た 29.0%
とくに影響や変化はなく、今後も出ないと思う 30.9%
やや影響が出た 30.0%
とても影響が出た 29.0%
影響が出たという人のなかには、夫が仕事を辞めた・収入が下がったなどの、自分自身ではなくパートナーに影響が出たという回答もありました。
●具体的な影響は?4割が就業時間や日数に変化が
Q.「影響が出た」という方に伺います。具体的にどんな影響がありましたか?
就業時間や日数が減った 40.2%
業務内容が変わった 16.4%
仕事を行う環境が変わった 15.6%
休業(失業)した/契約が終了した 14.0%
転職をした/仕事をはじめた 9.8%
その他 4.0%
自身の仕事への影響としては、緊急事態宣言の影響で就業時間や日数が減ったという人がいちばん多い結果に。しかし、医療現場で働いている方や、就業人数の制限のために勤務時間が増えたという意見もありました。
「派遣会社の内勤をしています。雇い止めや求人の減少などで、私の仕事が減ってしまいました」(愛知県・33歳・会社員)
「保育士しています。園で感染者が発生して、園そのものが休園にもなりましたし、開園したらすぐにまた感染者が発生するという事態にもなりました。私自身PCR検査を自費で受け、今のところ感染していませんが、その休園中は自宅待機で外に出ることもできず、仕事もできませんでした。園からは休業補償もでましたが、実際の給与の4割に減りました」(愛知県・47歳・アルバイト)
「病院勤務なので出勤は増えたのですが、子どもの学童と保育園は延長もできず大変でした」(東京都・36歳・会社員)
「バイトの学生さんが入らなくなったので、その分仕事の負担が増えました」(東京都・34歳・アルバイト)
●勤務形態の変化、休業・失業になったという人も
「急に在宅勤務に切り替わり苦労しました。一度もしたことがないリモート会議やリモートでのコミュニケーションを取る方法が分からずかなり困りました」(愛知県・36歳・会社員)
「スポーツ関係の仕事をしていましたが、イベント、大会等が相次いで中止になったため出張が激減し、オフィスワークが多くなった」(佐賀県・32歳・公務員)
そして「休業・失業した」「契約が終了した」という方は約13%。また仕事のために外出制限を余儀なくされ生活にも影響があったという意見も見られました。
「公共施設で働いているため、休館となり、出勤停止になりました」(千葉県・38歳・アルバイト)
「勤めていたお店がコロナの影響で閉店した。会社の倒産ではなく自分が勤めていた店舗のみが閉まった形ですが、通える距離のところに店舗がないため退職しました」(神奈川県・42歳・現在専業主婦)
「最初の緊急事態宣言で学童がクローズし、子どもの預け先がなくなることに。会社は出勤せざるを得ない業務だったため、辞めたくなかったが辞めないといけない状態に追い込まれ、退職しました」(東京都・50歳・契約社員)
「式典などに使用するコサージュをつくる内職をしていたが、数量が減って昨年4月からはゼロになりました」(愛知県・43歳・専業主婦)
●約1割が「転職」や「就職」を選択
労働環境や勤務形態、給与などが変わってしまったことで、転職した・専業主婦だったが仕事を始めた、という回答もありました。
「コロナの影響でストレス発散もできずストレスがたまる一方。会社への直行直帰から、何のためにこの仕事をしているのかわからなくなり、やりがいも見つけられなかったため、給料は減るが自分の興味のある仕事に転職しました。以前とまったく違う分野の仕事に就いたのでいろいろと勉強中です」(兵庫県・38歳・アルバイト)
「とりあえずつなぎとして始めたアルバイトで努力を認めてもらい、今の仕事を紹介してもらい就職しました」(長崎県・38歳・アルバイト)
「クリーニング業でしたが、スーツを出す人が減り、シフトも半分以下になって収入が減ってしまったので、医薬品会社に転職しました」(岐阜県・40歳・アルバイト)
「安定した勤務日数、収入が得られる事務職に転職することにしました」(愛知県・28歳・アルバイト)
●マイナスばかりじゃない?スキル向上や働き方を見つめ直すきっかけに
Q.新型コロナウイルスの仕事への影響に対して、なにか対策は行いましたか?
今の仕事の専門性を高めるために勉強した 29.0%
スキルの幅を広げた 27.0%
今とはまったく異なる分野のスキルを身につけた 11.0%
YouTubeやブログなどで稼ぐ方法にシフトした 7.0%
フリーランスの方で、自身のブランディングやPRの強化をした 5.0%
今の仕事の専門性を高めるために勉強した 29.0%
スキルの幅を広げた 27.0%
今とはまったく異なる分野のスキルを身につけた 11.0%
YouTubeやブログなどで稼ぐ方法にシフトした 7.0%
フリーランスの方で、自身のブランディングやPRの強化をした 5.0%
緊急事態宣言により勤務時間や勤務日数が減ってしまった分、資格の取得や勉強の時間に充てたり、副業や投資を始めたという人も。また在宅勤務が広まったことで、家でできる仕事やリモートワークに必要な知識を得るなど、新たな環境での働き方にも柔軟に対応している人が多いこともわかりました。
「今まで使ったことがなかったzoomやGoogle Drive、LINEのオープンチャットなどを勉強しました」(東京都・31歳・会社員)
「自宅で翻訳などの仕事ができるように、英語の勉強をしています」(秋田県・30歳・専業主婦)
「FP(ファイナンシャルプランナー)2級やAFP(アフィリエイテッドファイナンシャルプランナー)、年金アドバイザーなど今後必要になるであろう資格を取得しました、また、株の購入や投資信託なども始めました」(神奈川県・50歳・会社員)
「前から興味のあった「筆跡診断士」の資格を取りました。講師として働いている書道教室でも活かせています。また家でも仕事ができるように通信添削も始めました」(群馬県・43歳・アルバイト)
●ポイ活にハンドメイド、スマホひとつで好きなことや得意なことで稼ぐようになった人も
今はスマホひとつあれば稼げる時代。現在の仕事とは関係のない、ただ自分の好きなことや得意なこと、興味を持っていることを活かした副業や、家計のたしにと気軽にできるポイ活やフリマアプリ活用をしている人もいました。好きだからこそ楽しくできて、隙間時間の有効活用になるのも魅力のようです。
「コロナの影響で勤務時間と収入が減った分、ポイ活を増やした」(福井県・38歳・パートタイム)
「まったく仕事とは関係のない資格を半年かけて取得しました。SNSで好きなことを発信していたら、それにまつわる業務で就職が決まりそうです」(神奈川県・34歳・派遣社員)
「モニターやメルカリなど、家の中でできる仕事をしていました」(愛知県・47歳・アルバイト)
「少しだけでも家計の足しにと、メルカリやハンドメイドの販売をしました」(岡山県・45歳・会社員)
●変異株や繰り返される緊急事態宣言…この先どうなるかわからない不安
しかし、いつ収束するのか、自粛はいつまで続くのか、終わりが見えないなかでストレスや不安を抱える人も少なくありません。
「業績は悪化しているので、今後の給与の判定が保証されるかが心配です」(大阪府・34歳・会社員)
「以前から再就職のために資格をとり準備をしてきましたが、コロナという予想外のことが起き、再就職活動をするのが不安です」(広島県・48歳・専業主婦)
「旦那が在宅勤務になりました。残業時間が少なくなり給料が減ったのに、光熱費が高くなりました。こういった状況がいつまで続くのかわからないので不安です」(栃木県・27歳・専業主婦)
「小さい会社なので潰れてしまわないか不安です」(神奈川県・43歳・アルバイト)
●がんばっているからこそ、無理せず困ったときは支援金や制度を頼って
現在も多くの人が、感染対策や自粛などさまざまな我慢を強いられている状況です。
思った以上にこの状態が長引き、なんとか日常を送ってきた人も、この先状況が変わってしまうことも十分に考えられます。その場合は、無理をせずに国や地方自治体の支援制度などの活用を。
※各制度は状況によって期間や内容に変更がある可能性もあります。
ほかにも税金や保険料の減免や猶予、その他支援策なども各地方自治体で設けてあるとこともあります。一度お住まいの自治体のHPなどを確認してみましょう。
<取材・文/やまざきひでよ>