移動が多くて面倒くさい家事No.1といえば洗濯。「洗う・干す・しまう」場所が離れていると、一回の洗濯で何度も部屋を行き来することに。
15坪の3階建て狭小住宅に暮らす整理収納アドバイザー加藤ちえさんは、1階にある一部屋をファミリークローゼットにすることで移動問題をクリア。その理由とうれしい効果について詳しく教えていただきました。


洗濯室はクローゼットも兼ねています

家族の行動パターンと動線を考えて「洗濯室」を1階につくったら、洗濯が時短に



加藤さんの家の間取りは、1階が6畳の洋室、浴室&洗面所、トイレ。ここにある洋室を、家族のファミリークローゼットにしています。


「夫は帰宅してすぐお風呂に入る派。玄関からクローゼット部屋に入り、バッグを置きスーツを掛けてからそのまま浴室に行くスムーズな動線になっています。余計な動きがなく、夫の荷物や背広がリビングに放置されることもありません」


「さらに外から持ち帰ったウイルスやホコリ、花粉など気になるものが部屋に入ってくるのを最小限に抑えられていると思います」


大型のクローゼットは大塚家具のもの。ひとりあたり60cmほどのスペースに区切って専用スペースを設けています。
「幅はみんな同じですが、持ち物や動作に合わせてそれぞれ棚板、ポールで使いやすく仕切りました」


「私はフックもつけてアクセサリーを引っ掛けて収納。家族それぞれ支度時間や帰宅のタイミングが違うので、同時に利用することはありません。プライベート感が確保できているのも大きなポイントです」

●この部屋は洗濯ルームとしても活用!



3階建て住宅の洗濯干しスペースは、2階のバルコニーか屋上に設置されていることが多いもの。洗濯物をとり込んで1階のクローゼットに運ぶのは大変そう! と思うかもしれませんが、加藤さんは部屋干しスタイル。


じつはここ、ファミリークローゼットと同じ部屋です。
「私は夜に洗濯をすませてしまうのですが、ここなら朝晩に着替えるタイミング以外はだれも使わないし、部屋いっぱいに洗濯物を干しても大丈夫! 除湿機を使ってカラッと乾かしています」


洗面所にある洗濯機から、すぐ隣のファミリークローゼットの部屋へ。洗濯物を干して乾いたらそのままクローゼットにしまうので、移動は最小限。かなりの時短になっています。
「洗濯干しアイテムやアイロンも、このお部屋の備えつけクローゼットにまとめて収納。ここで家事がすべて完結するので本当にラクです!」

家の構造に暮らしを無理やり当てはめるのではなく、自分たちの暮らしに合わせて家を使うことが一番。加藤さん流の家事スタイル、ぜひ参考にしてみてくださいね。

<取材・文/佐藤望美>

●教えてくれた人
【加藤ちえさん】



整理収納アドバイザー。転勤族の夫と多数の引っ越しを経験し、収納に目覚め整理収納アドバイザー1級を取得。現在は15坪3LDK、3階建て狭小住宅に暮らし、「今! 使っている大切なモノを選ぶ幸せな整理」を実践している。自宅セミナーを行う整理収納サロン、パン教室を主催するほか、テレビ出演、整理収納アドバイザー2級認定講座の講師としても活動。ブログ「パンのコト…整理収納のコト…」
ではすぐ真似できるコツや考え方などを日々更新中。