八王子のカレーが今アツい!マニアが8店を厳選【カレー最前線 #11】

マニアが今注目する、八王子カレー

都内でありながら自然豊かで、牧場や農園もたくさん。地元食材を生かしたグルメが楽しめる八王子。

ことカレーに関して言えば、昔から愛される老舗カレー店のほか、北海道スープカレー店が続々進出してきているのも面白いところ。食材が豊かな街ならではです。

今回は老舗カレーやスープカレーに加え、近年登場したスリランカ料理、ネパール料理、スパイスカレーなど、八王子カレーの今をご紹介。都心から離れたグルメシティ「八王子」の探訪をお楽しみください。

1. 八王子名物の個性派カレー「これく亭」

知る人ぞ知る、八王子の名物カレー店「これく亭」は1977年開業。インドやスリランカのカレーに独自解釈を加えたカレーが人気で、今まで何回か閉店や休業をしているのですが、そのたびにファンの後押しによって復活を繰り返しているんです。

以前は京王線山田駅近くの牧場脇で営業していましたが、2017年6月、八王子駅から徒歩5分の場所へと移転、ぐっと訪問しやすくなりました。

メインはチキン、キーマ、アーモンドシチューの3種。チキンはホットかマイルドから選べ、それぞれ合いがけも可能になっています。

CURRY COMBI A(ホットチキンとキーマカレー)

ピラミッド型のライスが、「これく亭」永遠のアイコン。ちなみに大盛りをオーダーすると、ピラミッドがふたつになるんですよね。

キーマカレーは、牛7:豚3の国産ひき肉と完熟トマトのスパイシー炒めドライタイプ。チャナ豆がたっぷり入っていて食感が楽しいのです。

ホットチキンカレーは、地元・磯沼牧場「ミルクの黄金律」だけで煮込んだ、スパイシーでクリーミーな味わい。手羽元が2本入っています。最初は「わ、牛乳だ!」と感じ、そのあと「お、結構辛さが来るかも」と思いきや、「ふぅ、牛乳を飲んだあとのやさしい感じ」へ。

ここまで牛乳を感じるカレーはなかなかありません。八王子に来たら必食のひと皿です。

店舗情報

店舗名:これく亭
電話番号:090-3513-7045
最寄駅:京王八王子駅 徒歩4分
郵便番号:192-0046
住所:東京都八王子市明神町3-9-4
市区町村:八王子市
町域:明神町3-9-4
営業時間:11:00~15:00
定休日:火曜

2. 地元で長く支持される、八王子の印度「インドラ」

あの竹中直人さんが学生時代に通っていたことでも知られる「インドラ」は、「これく亭」とほぼ同時期に開業した、“八王子二大老舗カレー”のひとつ。竹中さんは昔、深夜番組で「ナンの男」というキャラクターを演じていたことがあるのですが(検索してみてください)、その原点が「インドラ」にあると思うと、実に味わい深いです。

開業40周年の2016年に近隣へ移転し、綺麗な装いとなりましたが、メニューは昔から変わらず。インドのカレーやスパイス料理にアレンジを加えた料理があれこれ楽しめますよ。

ひき肉とナスのカレー

「インドラ」創業以来の人気メニュー。インドの茄子キーマと言うよりはむしろ、油を控えてクミン香を加えた麻婆茄子といった風合いです。だれもが親しめる味なんですが、不思議とクセになるのです。

ライスと合わせてももちろんおいしいのですが、オススメは別売りのピタパン。あらかじめレタスが入ったピタパンにこのカレーを詰めれば、即席キーマピタサンドのできあがり!

店舗情報

店舗名:インドラ
電話番号:042-622-4448
最寄駅:JR八王子駅 徒歩約8分
郵便番号:192-0066
住所:東京都八王子市本町2-2
市区町村:八王子市
町域:本町2-2
営業時間:月11:30~14:30木~日11:30~14:30、17:00~21:00
定休日:火、水曜(祝日は営業)

3. 北海道スープカレーの名店「奥芝商店 八王子田代城」

北海道スープカレー屈指の名店「奥芝商店」が道外初進出を果たしたのが、ここ八王子。やはり自然豊かな土地柄が決め手でしょう。支店ごとに土地の食材を積極的に用いる「奥芝商店」らしく、八王子産の食材をふんだんに取り入れているのが特徴です。

さらにすごいのは、注文を受けてから小鍋でスパイスを炒め、一杯一杯具材をスープで煮込むところ。当然手間がかかるはずですが、そこは品質本位。カレー料理の命であるスパイスの香りがベストな状態での提供を心がけているというわけです。タイミングによっては数十分待つ場合もあるので、ご覚悟を。

ちなみに京王片倉駅付近にも支店があるのですが、道外進出した「奥芝商店」はいまだこの2店のみ。八王子にしかないのです。

チキンスープ・やわらかチキン

ほかの北海道スープカレー店同様、オーダーはカスタム式。基本のスープと具材を選び、辛さ、ライスの量、トッピングを選びます。

ベースのチキンスープは澄んでいるのに濃厚で、香り高い仕上がり。素揚げの野菜も鶏肉も、一品一品丁寧で、隙がないおいしさ。スープカレーの最高峰と呼ぶべき完成度です。辛さは、個人的には8辛(葉月:+100円)がオススメ。

トッピングに「神山豆腐店の油揚げと海老がんも」「勝澤農園の原木しいたけ」「小堀さんの栄養納豆」「磯沼牧場のビーフソーセージ」など、八王子の老舗の味が選べるのも嬉しいところです。

店舗情報

店舗名:奥芝商店 八王子田代城
電話番号:042-627-0134
最寄駅:JR八王子駅 徒歩5分
郵便番号:192-0904
住所:東京都八王子市子安町4-5-5
市区町村:八王子市
町域:子安町4-5-5
営業時間:火、水、金、土11:00~14:30、17:00~22:00(L.O.20:30)木、日11:00~17:00(L.O.15:30)※スープがなくなり次第終了
定休日:月曜

4. 八王子はスープカレー激戦区に「ガラク 東京八王子店」

「奥芝商店」に続き、またまた東京進出の足掛かりとして八王子の地を選んだのが、北海道スープカレー不動の人気店「GARAKU(ガラク)」。八王子北口のメインストリートと言えるユーロードに2015年オープンしました。クラシックな雰囲気の「奥芝商店」とは対照的に、カジュアルな雰囲気です。

オーダーはカスタム方式。ベースとなるスープは、オリジナルスープ、海の恵スープ、山の恵スープの3種で、海の恵と山の恵は追加料金あり。特に指定がなければオリジナルスープになります。

八王子には、北海道から「SAMURAI.(サムライ)」も進出。「セブンウエスト」「ブラッチャ」という地元店も交え、下北沢と並ぶスープカレー激戦区になっています。

サクッと!揚げチキンレッグ

山の恵スープは胡麻、豆乳にアンチョビとハーブを用いたスープ。辛さは5辛までが無料で、6辛からピッキーヌという香辛料が追加されます。メイン具材は揚げチキンレッグ。これがなかなか良くて、カリッと揚がった衣の味付けが濃く塩気もバッチリ。

スープには、水菜、ジャガイモ、人参、ブロッコリー、キャベツ、パプリカ、キクラゲ、レンコン、ウズラなどと食べ応えも充分です。お米は道産ななつぼしに五穀米がブレンドされています。

店舗情報

店舗名:GARAKU(ガラク)東京八王子店
電話番号:042-623-0123
最寄駅:JR八王子駅 徒歩8分
郵便番号:192-0081
住所:東京都八王子市横山町12-11
市区町村:八王子市
町域:横山町12-11
営業時間:月~土11:30~21:30(L.O.21:00)日・祝11:30~20:30(L.O.20:00)
定休日:水曜

5. デトックスなインドとアーユルヴェーダなスリランカ「ミリス」

「ミリス」のメインはインド料理なのですが、実はオーナーがスリランカ人。店名は、スリランカの言葉で「唐辛子」の意なのです。

メニューには、知る人ぞ知るアーユルヴェーダ(伝統医療)の医師でありスリランカ料理の名手・モハン先生が監修した、スリランカ家庭料理プレートも。竹炭を用いた真っ黒なデトックスインド料理も見逃せません。

さらに、ネパール人シェフがいることから、限定でネパール料理のダルバートを提供する日も!常にSNSをチェックしておきたいお店です。

スリランカアーユルヴェーダ家庭料理ワンプレート

モハン先生がレシピ監修し、日本人の体質に合わせたスリランカ家庭料理プレート。最小限のスパイスを使い、油・乳製品をほとんど使わず、食材本来のおいしさを引き出しています。

ビックリするのは、食後に胃がもたれず、それどころか体が軽く感じること。スパイスで健康になることを実感できる素敵な料理です。

デトックスチキンティッカ

真っ黒なビジュアルが衝撃的なインド料理。実は、明治27年創業の虎斑竹専門店「竹虎」による、孟宗竹の竹炭パウダーを用いているんです。

ジューシーな鶏肉をおいしく楽しんで腸活にも役立つのですから、食べるしかありません!ほかに真っ黒なデトックスカレーもありますよ。

店舗情報

店舗名:ミリス カレー&バー
公式SNS:https://www.facebook.com/curryandbarmiris/
公式SNS:https://twitter.com/indikan65409911
公式SNS:https://www.instagram.com/nangoku_miris
電話番号:042-649-6848
最寄駅:JR八王子駅 徒歩4分
郵便番号:192-0084
住所:東京都八王子市三崎町7-4
市区町村:八王子市
町域:三崎町7-4
営業時間:月~土、祝日、祝前日11:30~15:00(L.O.14:30)、17:00~22:00(L.O.21:30)日11:30~15:00(L.O.14:30)
定休日:なし

6. 独特の雰囲気でカレーとチャイを「ネパールカレー奈央屋」

西八王子駅からすぐのところにある、レトロでかわいらしい雰囲気のお店。古道具が並ぶ店内は、隅から隅まで見ていて飽きません。

こちらで提供されているのはネパールのカレー。リーズナブルなのに味は間違いなし。やさしい雰囲気と味に癒されてみてください。

ダルバートセット

好みのカレー1品に、ネパールのダルカレー(豆カレー)、ライス、ピクルス(アチャール)、ドリンク、デザートまでがついたセット。言わばネパールの定食です。

ダルはほんのりやさしい味で、野菜カレーは案外スパイシー。ご飯がモリモリ進むおいしさですよ。

店舗情報

店舗名:ネパールカレー奈央屋(なおや)
公式SNS:https://www.instagram.com/naoya_news/
電話番号:042-668-9958
最寄駅:JR西八王子駅 徒歩5分
郵便番号:193-0835
住所:東京都八王子市千人町3-3-3
市区町村:八王子市
町域:千人町3-3-3
営業時間:11:00~14:30
定休日:月曜

7. インドと八王子を繋ぐ「スパイスカリィ パライソ」

八王子南口に2018年誕生した、スパイスカレーのお店。20代の頃インドへ渡り、カレーに衝撃を受けた女性シェフによる、化学調味料不使用でグルテンフリーのカレーが味わえます。

2種、3種と組み合わせられるカレーに加え、プラス330円でおかずがのるお得な「プレート」も。金・土には限定カリィもあるので、SNSをチェックしてみてくださいね。

南チキン+キーマプレート

豚バラ、ダル、玉子、副菜がのる「プレート」が絶対的にオススメ。南チキンカリィはココナッツミルク仕立ての甘口マイルド、とのことですが、そこまでココナッツが主張しておらず辛さも控えめ。サラッといただけます。

キーマは豚肉ベースでスパイスもしっかりで、米が進む味です。そして、インド人もビックリのトロットロな豚バラ。甘みあり、食べ応え充分です。このあたりが、インドとは真逆の「八王子感」ですね。

店舗情報

店舗名:スパイスカリィ パライソ
公式SNS:https://www.instagram.com/spicecurryparaiso
電話番号:042-648-1024
最寄駅:JR八王子駅 徒歩4分
郵便番号:192-0904
住所:東京都八王子市子安町1-7-5
市区町村:八王子市
町域:子安町1-7-5
営業時間:火~木11:00~15:00金・土11:00~15:00、17:00~20:00
定休日:日、月曜

8. 土曜限定!名店カレーがカレーパンに「サルドゥバン」

ちょっと意外かもしれませんが、八王子にはレベルの高いパン屋がたくさん。なかでも外せないのが、水・金・土のみ営業の「Salle de Bains(サルドゥバン)」です。

曜日ごとにメニューが変わり、水曜は近隣のカフェ「カザーナ」とコラボした「コーヒークリームパン」、金曜は「自家製クリームパン」。

そして土曜は、なんと八王子カレーの代表店「インドラ」のカレーを使った「インドラカレーパン」を提供。カレー好きなら、絶対土曜日を狙うべし!

インドラカレーパン

土曜日限定、八王子の名店「インドラ」の人気メニュー「ひき肉となすのカレー」をもちふわの食パン生地で包んで焼き上げたカレーパン。

辛さは控えめで、じんわりと幸福感が押し寄せる極上のカレーパンです。売り切れ御免、早めの時間帯にどうぞ。

店舗情報

店舗名:Salle de Bains(サルドゥバン)
公式SNS:https://www.instagram.com/boulangerie_salledebains
電話番号:042-623-6938
最寄駅:JR八王子駅 徒歩11分
郵便番号:192-0066
住所:東京都八王子市本町25-16
市区町村:八王子市
町域:本町25-16
営業時間:水・金・土(水曜は主に食パンの販売)10:00~18:00※売り切れ次第閉店
定休日:日、月、火、木曜

八王子の絶品カレーに浸ろう

東京でありながら地方都市のような独自性もある八王子カレーの世界。土地の恵みを活かしたカレーを食べ歩けば、県境を越えずとも、ちょっとした旅行気分に浸れるかもしれませんよ。

※ 記事の内容は、公開時点の情報です。記事公開後、メニュー内容や価格、店舗情報に変更がある場合があります。来店の際は、事前に店舗にご確認いただくようお願いします。