子どもの作品がすっきり片づく方法。「壁に貼る」と捨てやすくなる
気づいたらどんどんたまっていくものの、なかなか捨てられないもののひとつといえば「子どもの作品」。保育園や幼稚園、学校で描いた絵や工作に家で大量生産される作品など、かわいいのですが、勝手に捨てたら子どもに怒られるし、なんとなく胸も痛む…でもすっきり片づけたい! という方も多いのでは。
そこで、整理収納アドバイザーのはらむらようこさんに、次々増える子どもの作品や手紙、ポストカードなど取り扱いや判断に迷う紙もののスムーズな片づけ方を教えてもらいました。
捨てにくい紙ものは、貼ることで手放しやすく
お子さんが毎日大量にプレゼントしてくれる絵や工作。うれしい反面、たまりすぎて悩まれるママは多くいらっしゃいます。とくに、年度末は、学校や園から大量の工作や絵が返ってきますよね。持ち帰った大きな紙袋のままホコリをかぶってしまうなんてことも…。捨てたくはないけどどうにかしないととため息をつく気持ち、痛いほどわかります。
すべて取っておきたいところですが、スペースに限りはあります。そこでおすすめなのが「貼ってみる」ことです。置いて飾るのではなく、貼ってください。なぜ「置く」より「貼る」のがよいのかというと、「置く」場合は、とりあえずあいているカウンターや子どもの机に置いた、で終わりやすいからです。丸まったまま忘れて、完全に放置状態に…というのは経験がある方も多いのではないでしょうか。
大切にしたいものを親子で十分に楽しんで、最後は卒業気分で壁から外して手放し、次の作品を迎えるサイクルが生まれます。
どこになにを貼ろうか迷うときの決め方のポイントはこちら。
・子どもと一緒に、壁に専用の美術館(貼るエリア)を決めましょう。なるべく限定的にすると数が絞りやすい
・キッチン側面など、子どもも貼れる低め位置もおすすめ
4歳の娘さんの壁美術館の例その1
貼ることで、いつでも眺められ、作品の特徴がわかりやすく、子どもの成長に気づけるなど発見があります。「大きく力強く描けたね」「細部まで丁寧に塗れたね」「この色が好きなんだね」など声をかけてあげることができます。
また、貼るスペースを限定することによって、いちばん好きな絵から貼る、描いたら入れ替える、というルールを子ども自身で判断する経験ができます。壁の作品コーナーには、お子さんの名前を入れて「◯◯美術館」「◯◯ミュージアム」など、名前をつけるとより盛り上がります。
わが家はトイレが子どもの美術館です。写真右上で使用している、油絵用のキャンパスはピンが刺せるので、壁に貼っておくと簡単に作品の入れ替えができます。
<立体作品も貼れる!>
壁に貼るのは平面の紙ものだけでなく、立体の作品も貼れます。
4歳の娘さんの壁美術館の例その2
置いてしまうといつの間にかホコリをかぶったり、ぐちゃぐちゃになったりしがちですが、貼れば作品として輝きます。写真のような箱もの(元々は幼稚園で製作したママへのプレゼントのスマホケースだったそうです)であれば、ちょっとした小物置きとして使えて一石二鳥です。家族が取りやすい場所なので、毎日使う体温計とペンを1本置く場所に。
ほかにも、こんなもの、捨てにくくありませんか?
お手紙、写真、美術館で買ったポストカード、好きなショップや商品の印刷物、いつか行ってみたい場所の切り抜き、旅先での思い出品など。
それも壁に貼ってみましょう。場所は、あなたがよく座る場所から目につく場所がおすすめです。リビングのお気に入りスペースには子どもの絵や写真、美術館のポストカードにショップカードなど、いろんな紙ものを貼り楽しんでいます。
さらにはメガネをカードにひっかけて収納も兼ねています…!
私は細いピンを打って貼りつけていますが、壁にピンを打てない場合は、貼りたいものの裏にマスキングテープを輪にして角に貼ります。
そうすると、絵を隠すことなく、すっきりと貼ることができます。
マステなら、はがすときもラクです。
ラフに貼りたい場合は、マステを表から貼って留めるのもよいと思いますが、その場合は、作品を邪魔しない色を選んだり、あえて手でちぎって無造作にするとニュアンスも出せます。基本は裏テープ、アクセントで表テープにするとバランスもよいと思います。
壁に貼ればいいのか! ということで壁全体に貼ってしまっては、結果ごちゃついて見えてしまうことに。
おさらいですが、すっきり見せて数の管理もできる壁美術館のポイントは
・貼るエリアを決めそこに入る分だけにする
・最大展示数を設定する
・新しい作品がやって来たら入れ替える
こと。さらに、そのときどきで、色や雰囲気などテーマを決めると統一感も出せます。
元々私には、これらの「かわいいい紙もの」が大量にあり、持て余してしまい込んでいました。でもそれではどんどんフタをして隠したものが増えていくばかり。そこで、この壁美術館を試してみると、貼ってみて合わないと感じたら「もういいか」と気楽に手放せたり、貼り替えを楽しんだりができるようになりました。雑誌の切り抜きなども含め、今好きなものが集まっているのはうれしいものです。
子どもの作品の場合も貼ることで子どもも満足してくれるのですが、それでも捨てたくない! となることもあると思います。そのためにも、一緒に貼るものを決めて、外すときにも「これだけは取っておくもの」を1〜2個一緒に選んでボックスに入れるなどすると、厳選して保管することができます。
整理したいけど捨てられずに迷うものは、とりあえずしまい込むのではなく、飾ってみてください。「捨てなきゃ」という思いから解放され、片づけられるだけでなく、インテリアとしても楽しめると思います。ぜひ試してみてくださいね。
●教えてくれた人
整理収納アドバイザー。大阪在住で夫と娘の3人暮らし。多数の片づけの実績から生まれた、今「好き」な物事を肯定しアップデートするオリジナルのメソッドが人気。著書に『「好き」から始める暮らしの片づけ
』(ワニブックス刊)がある。ホームページは「生活デザイン研究室
」、インスタグラムは@lifedesignproject
そこで、整理収納アドバイザーのはらむらようこさんに、次々増える子どもの作品や手紙、ポストカードなど取り扱いや判断に迷う紙もののスムーズな片づけ方を教えてもらいました。
子どもの絵やポストカード。手放しにくい紙ものは「貼る」ですっきり!
捨てにくい紙ものは、貼ることで手放しやすく
お子さんが毎日大量にプレゼントしてくれる絵や工作。うれしい反面、たまりすぎて悩まれるママは多くいらっしゃいます。とくに、年度末は、学校や園から大量の工作や絵が返ってきますよね。持ち帰った大きな紙袋のままホコリをかぶってしまうなんてことも…。捨てたくはないけどどうにかしないととため息をつく気持ち、痛いほどわかります。
すべて取っておきたいところですが、スペースに限りはあります。そこでおすすめなのが「貼ってみる」ことです。置いて飾るのではなく、貼ってください。なぜ「置く」より「貼る」のがよいのかというと、「置く」場合は、とりあえずあいているカウンターや子どもの机に置いた、で終わりやすいからです。丸まったまま忘れて、完全に放置状態に…というのは経験がある方も多いのではないでしょうか。
<壁に貼って飾るメリット>
・「置く」に比べて貼る場所がたくさんあるので、どこになにを飾るか考える必要があり、自然と「ものを厳選する」作業ができる
・目に入りやすいので「十分見た」「次のに変えよう」と、アップデート(入れ替え)の頻度が上がる
・ホコリを被りにくく、きれいにすてきに飾りたい欲が刺激される
・「置く」に比べて貼る場所がたくさんあるので、どこになにを飾るか考える必要があり、自然と「ものを厳選する」作業ができる
・目に入りやすいので「十分見た」「次のに変えよう」と、アップデート(入れ替え)の頻度が上がる
・ホコリを被りにくく、きれいにすてきに飾りたい欲が刺激される
大切にしたいものを親子で十分に楽しんで、最後は卒業気分で壁から外して手放し、次の作品を迎えるサイクルが生まれます。
●家の中に家族みんなが楽しめる“壁美術館”をつくろう!
どこになにを貼ろうか迷うときの決め方のポイントはこちら。
・子どもと一緒に、壁に専用の美術館(貼るエリア)を決めましょう。なるべく限定的にすると数が絞りやすい
・キッチン側面など、子どもも貼れる低め位置もおすすめ
4歳の娘さんの壁美術館の例その1
貼ることで、いつでも眺められ、作品の特徴がわかりやすく、子どもの成長に気づけるなど発見があります。「大きく力強く描けたね」「細部まで丁寧に塗れたね」「この色が好きなんだね」など声をかけてあげることができます。
また、貼るスペースを限定することによって、いちばん好きな絵から貼る、描いたら入れ替える、というルールを子ども自身で判断する経験ができます。壁の作品コーナーには、お子さんの名前を入れて「◯◯美術館」「◯◯ミュージアム」など、名前をつけるとより盛り上がります。
わが家はトイレが子どもの美術館です。写真右上で使用している、油絵用のキャンパスはピンが刺せるので、壁に貼っておくと簡単に作品の入れ替えができます。
<立体作品も貼れる!>
壁に貼るのは平面の紙ものだけでなく、立体の作品も貼れます。
4歳の娘さんの壁美術館の例その2
置いてしまうといつの間にかホコリをかぶったり、ぐちゃぐちゃになったりしがちですが、貼れば作品として輝きます。写真のような箱もの(元々は幼稚園で製作したママへのプレゼントのスマホケースだったそうです)であれば、ちょっとした小物置きとして使えて一石二鳥です。家族が取りやすい場所なので、毎日使う体温計とペンを1本置く場所に。
●手紙、写真、ポストカード、ショップカード…いろんな紙ものも貼れば片づく!
ほかにも、こんなもの、捨てにくくありませんか?
お手紙、写真、美術館で買ったポストカード、好きなショップや商品の印刷物、いつか行ってみたい場所の切り抜き、旅先での思い出品など。
それも壁に貼ってみましょう。場所は、あなたがよく座る場所から目につく場所がおすすめです。リビングのお気に入りスペースには子どもの絵や写真、美術館のポストカードにショップカードなど、いろんな紙ものを貼り楽しんでいます。
さらにはメガネをカードにひっかけて収納も兼ねています…!
私は細いピンを打って貼りつけていますが、壁にピンを打てない場合は、貼りたいものの裏にマスキングテープを輪にして角に貼ります。
そうすると、絵を隠すことなく、すっきりと貼ることができます。
マステなら、はがすときもラクです。
ラフに貼りたい場合は、マステを表から貼って留めるのもよいと思いますが、その場合は、作品を邪魔しない色を選んだり、あえて手でちぎって無造作にするとニュアンスも出せます。基本は裏テープ、アクセントで表テープにするとバランスもよいと思います。
●ごちゃつかず、おしゃれにすっきりと飾るコツ
壁に貼ればいいのか! ということで壁全体に貼ってしまっては、結果ごちゃついて見えてしまうことに。
おさらいですが、すっきり見せて数の管理もできる壁美術館のポイントは
・貼るエリアを決めそこに入る分だけにする
・最大展示数を設定する
・新しい作品がやって来たら入れ替える
こと。さらに、そのときどきで、色や雰囲気などテーマを決めると統一感も出せます。
元々私には、これらの「かわいいい紙もの」が大量にあり、持て余してしまい込んでいました。でもそれではどんどんフタをして隠したものが増えていくばかり。そこで、この壁美術館を試してみると、貼ってみて合わないと感じたら「もういいか」と気楽に手放せたり、貼り替えを楽しんだりができるようになりました。雑誌の切り抜きなども含め、今好きなものが集まっているのはうれしいものです。
子どもの作品の場合も貼ることで子どもも満足してくれるのですが、それでも捨てたくない! となることもあると思います。そのためにも、一緒に貼るものを決めて、外すときにも「これだけは取っておくもの」を1〜2個一緒に選んでボックスに入れるなどすると、厳選して保管することができます。
整理したいけど捨てられずに迷うものは、とりあえずしまい込むのではなく、飾ってみてください。「捨てなきゃ」という思いから解放され、片づけられるだけでなく、インテリアとしても楽しめると思います。ぜひ試してみてくださいね。
●教えてくれた人
【はらむらようこさん】
整理収納アドバイザー。大阪在住で夫と娘の3人暮らし。多数の片づけの実績から生まれた、今「好き」な物事を肯定しアップデートするオリジナルのメソッドが人気。著書に『「好き」から始める暮らしの片づけ
』(ワニブックス刊)がある。ホームページは「生活デザイン研究室
」、インスタグラムは@lifedesignproject