「あと1万円」食費を減らすテク。無制限につい買っていたものとは
夫のリモートワークで食事をつくる回数が増えたり、家族でおうちごはんを楽しむ機会が増えたり、育ち盛りの子どもがいたり…食費を削るのはなかなかの難題! という家庭も多いのでは?
そんな悩みを抱えた読者に、マネーコンサルタントの市居愛さんが見直しポイントを伝授。「大幅カットではなく、『あと1万円』なら、ちょっとの工夫で実現できます」。簡単なのに効果はバッチリ! の方法を教えてもらいました。
コロナ禍でパート先がなくなり、現在は専業主婦というNさん(東京都・42歳)は、夫と2人暮らし。8万円の収入減に加えて、夫は週3日のリモートワークで食費はアップ。食費を節約したいけど、家計簿をつけたことがなくて予算の立て方がわからない…と話します。
「まずは1か月の収入と支出を把握しましょう。あとは『どうなりたいか』という理想のもと、予算を立てていきます」
見直しは、減らしたいところから予算を取り分けるのがコツ。「こづかい予算をとることが希望だったら、先に食費からその分を取り分けておきましょう」
現状の1万円減を目指して食費は6万円に。浮いた分がこづかいです。
<Nさんの家計と見直しポイント>
給与 340,000円
住居費 100,000円
食費 70,000円 → 60,000円に!
外食費 10,000円
その他出費 20,000円
こづかい(夫) 60,000円
こづかい(妻) 0円 → 10,000円に!
貯蓄 80,000円
・住居費などの固定費や家族のこづかいは手をつけない
・貯蓄は今の状態をキープ
食費は今より1万円カットして、その分を妻のこづかいに回します。お茶や嗜好品が好きで、これまで予算の上限なしに買っていたのを、こづかい内でやりくりするようにします。
食費を1万円減らすために
お茶は食費ではなくこづかいから捻出するようにします!
予算を管理するためにいくつもの財布を使いこなす人もいますが、やりくりが苦手な人にとっては、1つで管理する方が断然わかりやすいです。同じ財布の中で予算を分けましょう。
・食費6万円
・こづかい1万円
財布の中で食費とこづかいを入れる場所を分けて、2つの予算を簡単に管理。「小銭までは細かく管理せず、財布の中で紙幣の残り具合を見ながらやりくりする、ざっくり管理がおすすめ」
甘いものが大好きな夫のおやつ代も1か月の予算を決めて、その金額内でやりくり。無制限に増えるのを防止。
<これでマイナス1万円達成!>
目標予算は月60,000円。7万円あった食費のうち、1万円分をこづかいにしたことで月の食費は6万円に!
給与が振り込まれたり、お金を貯めるのに使う銀行口座も、上手に使いこなして家計管理をスムーズに!
(1) 給与振込も貯蓄も1つの銀行に絞る
休眠口座は解約。給与振込や預金などを同じ銀行にまとめることで資産が把握しやすくなります。住宅ローンを借りる際にもメリットが。
(2) 通帳は総合口座にする
銀行を1つに絞ったら、口座は、普通預金と定期預金が1つの通帳で管理できる総合口座に。お金の流れがひと目でわかります。
(3) 引き出すのは月2回までにする
ちょこちょこお金を下ろすのは使いすぎのもと。そのうえATM手数料がかかったら大きな損! 下ろすのは月2回までと決めて。
「ずっと家計管理に苦手意識があったのですが、食費を見直したことがきっかけで節約のはずみがつきそう! 予算の上限を決めることで『なんとなく使いすぎ』を防げそうです」とNさん。食費の節約をがんばったら自分のこづかいがキープできるのでモチベーションもアップ。
念願だった習い事を始めたり、慣れてきたら予算をさらに見直して住宅ローンの繰り上げ返済などにも充てたいと、気持ちも貯蓄も上向きに!
こづかいは、美容や趣味に。ずっと通いたかった陶芸の教室費に充てる予定。節約した分がこづかいになると思うと、やる気もアップ!
コスメもこづかいから購入。
コロナ禍で生活のいろんなところに影響が出ているなか、食費にも大きな変化が。ESSE読者356名にアンケートをとったところ、現状の食費の悩みや苦手なポイントが見えてきました。
A:約4割が「高すぎる」と回答
・高すぎる 39%
・妥当である 55%
・十分に節約できている 6%
家族構成や子どもの年齢によっても食費はまちまち。「月2万円」の節約上手から「20万円オーバー」という人も。
「家族のため」、というのがもっとも多い結果に。「保存食などのストックグセが抜けない」というコロナ禍ならではのお悩みも。
A:「あと1万円減らしたい!」がおよそ半数
・1万年未満(数千円) 21%
・およそ1万円 49%
・およそ2万円 20%
・およそ3万円 8%
・それ以上 2%
食費が「高すぎる」と答えた人に尋ねたところ、減らしたい金額は「およそ1万円」がダントツ! 工夫次第で十分減らせる金額です。
毎月の家計費の中でも、食費はやりくりを工夫すれば減らしやすい項目です。とはいえ、好きなものをガマンしたり、無理な節約は長続きしません。上手にやりくりして貯まる家計をめざしましょう。
<撮影/山川修一 取材・文/ESSE編集部>
●教えてくれた人
マネーコンサルタント。お金に関するコンサルティングや起業支援アドバイスを行ない、4000人以上の女性をサポート。著書に『お金を整える
』(サンマーク出版刊)など
そんな悩みを抱えた読者に、マネーコンサルタントの市居愛さんが見直しポイントを伝授。「大幅カットではなく、『あと1万円』なら、ちょっとの工夫で実現できます」。簡単なのに効果はバッチリ! の方法を教えてもらいました。
あと1万円食費を減らす。支出の現状を洗い出して家計の予算を見直す
コロナ禍でパート先がなくなり、現在は専業主婦というNさん(東京都・42歳)は、夫と2人暮らし。8万円の収入減に加えて、夫は週3日のリモートワークで食費はアップ。食費を節約したいけど、家計簿をつけたことがなくて予算の立て方がわからない…と話します。
「まずは1か月の収入と支出を把握しましょう。あとは『どうなりたいか』という理想のもと、予算を立てていきます」
●妻のこづかいを設け、嗜好品はこづかいから買う
見直しは、減らしたいところから予算を取り分けるのがコツ。「こづかい予算をとることが希望だったら、先に食費からその分を取り分けておきましょう」
現状の1万円減を目指して食費は6万円に。浮いた分がこづかいです。
<Nさんの家計と見直しポイント>
給与 340,000円
住居費 100,000円
食費 70,000円 → 60,000円に!
外食費 10,000円
その他出費 20,000円
こづかい(夫) 60,000円
こづかい(妻) 0円 → 10,000円に!
貯蓄 80,000円
・住居費などの固定費や家族のこづかいは手をつけない
・貯蓄は今の状態をキープ
食費は今より1万円カットして、その分を妻のこづかいに回します。お茶や嗜好品が好きで、これまで予算の上限なしに買っていたのを、こづかい内でやりくりするようにします。
食費を1万円減らすために
お茶は食費ではなくこづかいから捻出するようにします!
財布の中で食費とこづかいを入れる場所を分ける
予算を管理するためにいくつもの財布を使いこなす人もいますが、やりくりが苦手な人にとっては、1つで管理する方が断然わかりやすいです。同じ財布の中で予算を分けましょう。
●札入れの仕切りでこづかい1万円と食費6万円を分ける
・食費6万円
・こづかい1万円
財布の中で食費とこづかいを入れる場所を分けて、2つの予算を簡単に管理。「小銭までは細かく管理せず、財布の中で紙幣の残り具合を見ながらやりくりする、ざっくり管理がおすすめ」
●夫用のおやつストックも予算を決める
甘いものが大好きな夫のおやつ代も1か月の予算を決めて、その金額内でやりくり。無制限に増えるのを防止。
<これでマイナス1万円達成!>
目標予算は月60,000円。7万円あった食費のうち、1万円分をこづかいにしたことで月の食費は6万円に!
●ワンポイントアドバイス「銀行は賢く使うとおトク!」
給与が振り込まれたり、お金を貯めるのに使う銀行口座も、上手に使いこなして家計管理をスムーズに!
(1) 給与振込も貯蓄も1つの銀行に絞る
休眠口座は解約。給与振込や預金などを同じ銀行にまとめることで資産が把握しやすくなります。住宅ローンを借りる際にもメリットが。
(2) 通帳は総合口座にする
銀行を1つに絞ったら、口座は、普通預金と定期預金が1つの通帳で管理できる総合口座に。お金の流れがひと目でわかります。
(3) 引き出すのは月2回までにする
ちょこちょこお金を下ろすのは使いすぎのもと。そのうえATM手数料がかかったら大きな損! 下ろすのは月2回までと決めて。
こづかい予算をとったことでやる気がアップ!
「ずっと家計管理に苦手意識があったのですが、食費を見直したことがきっかけで節約のはずみがつきそう! 予算の上限を決めることで『なんとなく使いすぎ』を防げそうです」とNさん。食費の節約をがんばったら自分のこづかいがキープできるのでモチベーションもアップ。
念願だった習い事を始めたり、慣れてきたら予算をさらに見直して住宅ローンの繰り上げ返済などにも充てたいと、気持ちも貯蓄も上向きに!
こづかいは、美容や趣味に。ずっと通いたかった陶芸の教室費に充てる予定。節約した分がこづかいになると思うと、やる気もアップ!
コスメもこづかいから購入。
ESSE読者にアンケート!「みんなの家計のリアル」
コロナ禍で生活のいろんなところに影響が出ているなか、食費にも大きな変化が。ESSE読者356名にアンケートをとったところ、現状の食費の悩みや苦手なポイントが見えてきました。
●Q:現在の食費についてどう思いますか?
A:約4割が「高すぎる」と回答
・高すぎる 39%
・妥当である 55%
・十分に節約できている 6%
家族構成や子どもの年齢によっても食費はまちまち。「月2万円」の節約上手から「20万円オーバー」という人も。
●Q:食材や食費の管理で苦手なことや悩みはありますか?
・子ども、夫の要望でお菓子や酒などの嗜好品代がかさむ
・予算内に収められない
・食材を使いきれず捨ててしまうことがある
・家にある食材や調味料などの常備品を把握できず、買いすぎたり、きらしたりしてしまう
・冷蔵庫やパントリーにものがあふれて片づかない
・予算内に収められない
・食材を使いきれず捨ててしまうことがある
・家にある食材や調味料などの常備品を把握できず、買いすぎたり、きらしたりしてしまう
・冷蔵庫やパントリーにものがあふれて片づかない
「家族のため」、というのがもっとも多い結果に。「保存食などのストックグセが抜けない」というコロナ禍ならではのお悩みも。
●Q:「高すぎる」と感じる人はあとどのぐらい減らしたいですか?
A:「あと1万円減らしたい!」がおよそ半数
・1万年未満(数千円) 21%
・およそ1万円 49%
・およそ2万円 20%
・およそ3万円 8%
・それ以上 2%
食費が「高すぎる」と答えた人に尋ねたところ、減らしたい金額は「およそ1万円」がダントツ! 工夫次第で十分減らせる金額です。
毎月の家計費の中でも、食費はやりくりを工夫すれば減らしやすい項目です。とはいえ、好きなものをガマンしたり、無理な節約は長続きしません。上手にやりくりして貯まる家計をめざしましょう。
<撮影/山川修一 取材・文/ESSE編集部>
●教えてくれた人
【市居愛さん】
マネーコンサルタント。お金に関するコンサルティングや起業支援アドバイスを行ない、4000人以上の女性をサポート。著書に『お金を整える
』(サンマーク出版刊)など