42歳にしてまさかの初グラビアが実現。これは奇跡だ!! 酒井美紀「私にとっては人生で最大限の露出です」
ドラマ『白線流し』スタートから25年がたった今も透明感のある美しさはまったく変わらないまま。「肌を出すことが本当に恥ずかしくて」と、これまであまたのオファーにも応じてこなかった酒井美紀(さかい・みき)が、ついに2月8日(月)発売の『週刊プレイボーイ8号』で初グラビアを披露した!
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■女性の前で着替えるのも恥ずかしい――意外にも今回が初グラビアと伺いましたが、よくぞオファーを受けていただきました。
酒井 年齢的にもどうなんだろうって最初は思ったんですけど、これまでやったことがなかった新しいものにちょっとチャレンジ、みたいな気持ちでやらせていただきました。
――10代でデビューされて、グラビアのオファーは山ほどあったんじゃないですか?
酒井 当時、グラビアはみんなが通る道だったので、オファーはあったと思います。ただ私は静岡県出身で、高校時代もずっと静岡から通いでお仕事をしていたんです。
それで当時の事務所の社長さんが、"地方に住んでいる素朴な女のコ"という私のイメージを大事にしてくれて、そういったお仕事は断ってくれていたみたいなんです。
――酒井さんは17歳のときに岩井俊二監督の映画『Love Letter』で女優デビューされましたが、その前にアイドル歌手としてCDデビューされているんですね。
酒井 はい。アイドル時代は菅野美穂ちゃんとか浜崎あゆみちゃん、安室奈美恵ちゃんとかと同世代で、当時は雑誌『Myojo』でもレギュラーページを持たせていただいていて。
周りの地方の女のコたちはみんな上京していって、どんどん都会の雰囲気になっていくから、私みたいな"田舎育ちのすれてない女のコ"みたいなアイドルは意外といなかったんです(笑)。
――先ほど事務所の社長さんの方針とおっしゃっていましたが、酒井さん自身は、実はグラビアをやってみたかったとかありましたか?
酒井 まったくなかったです(笑)。今でもそうなんですけど、肌を出すことが本当に恥ずかしくて、普段はなるべく露出の少ないお衣装を着させていただいています。だから当時の社長さんのコンセプトは本当にありがたかったですね。
今回の撮影も週プレさんからしたら大した露出じゃないかもですけど、私には人生で最大限の露出です(笑)。
――本当によくぞ受けてくださいました。
酒井 自信のなさ、コンプレックスみたいなものが自分の中で長年つっかえ棒みたいになっていたんですけど、それを取り外すいいチャンスだと思ったんです。ただ、今回は全員女性のスタッフさんでやらせていただいたんですけど、私、女性の前でも着替えるのが恥ずかしくて(笑)。
――やろうと決心するまでは悩まれましたか?
酒井 悩みました。家庭や子供のこともありますし。悩みすぎて、実は具合悪くなっちゃったんですよ。
――本当ですか!?
酒井 体がSOSを出すほどダメージがくるのか、と思いました(笑)。でもやろう!って決めて。決めたら楽しくやりたいし、いいものを作りたいなと。それで今回は最初の打ち合わせから参加させていただいたんですけど、なんかみんなで作ってる感じがすごくいいなって思いました。
――撮影中はどんな心境だったんですか?
酒井 それがすごく楽しかったんですよ。当日の朝までは不安だったんですけど、やってみたらすごく楽しくて(笑)。「ホラー映画の撮影なのに、こんなに楽しいのか」みたいな、イメージとのギャップがありました。映画も雑誌も作品作りという意味ではなんら変わりはないんだなとあらためて感じました。
■『白線流し』は私の青春です
『白線流し』に出演していた当時17歳の酒井美紀(写真は本人提供)
――今回の撮影で特に印象に残っているシーンは?
酒井 やっぱりプールですね。洋服でプールに飛び込む経験なんてそうないですし、太陽も出てきてくれてとってもいい感じでした。最後の赤いドレスのカットなんかも、アドレナリンが出ていたのか寒さを全然、感じなかったですね。
――女優魂ですね。
酒井 いやいやいや(笑)。でも、その日は帰ってからもちょっとした興奮状態でした。スイッチが入ったままでうまく眠れなかったんですけど、とってもすがすがしかったです(笑)。
――制服のシーンも撮らせていただきましたが、着てみてどうでしたか?
酒井 学生時代を思い出しましたね。ただ、高校時代はお仕事で、お友達と遊ぶことがほとんどなかったんです。ホームルームの時間になったら「すいません」といって教室を出て、駅に向かって新幹線で東京に行くという感じだったので。
――いわゆる一般の学生が経験するような青春はなかったと。
酒井 はい。私の青春は『白線流し』です。もちろんこれも貴重な経験でしたけど、やっぱり一般的な青春に憧れはあります。これは来世で楽しみたいと思います(笑)。
――撮影中に思ったのですが、どうすれば酒井さんのように美しく、ナチュラルに年齢を重ねることができるんですか?
酒井 美しいかどうかはわからないですけど、好奇心は常に持っていたいと思ってます。実は今、大学院に通っていて、学ぶことってこんなに楽しいんだって再確認しているんです。少し前にはインスタも始めたんですが、今年はソーシャルメディアを使って新たな発信をスタートさせたいなとも。
自分の中で「あれやりたい、これやりたい」と思って、達成はできなくとも、そこに向かっていく充実感が心を豊かにしてくれるので、そういった好奇心が私の元気のもとですね。
――今回は人生最大限の露出、ありがとうございました。最後に読者にメッセージをお願いします。
酒井 読者の方には『白線流し』のイメージが強いと思うんですが、当然人間ですので年を重ねていきます。そのなかで、今ここですっていうのが今回のグラビアなので、「あの女のコも成長したんだな」と思って見ていただければと思います(笑)。
●酒井美紀(さかい・みき)
1978年2月21日生まれ 静岡県出身 身長156cm 血液型=AB型
○1995年に映画『Love Letter』で女優デビュー、翌年、ドラマ『白線流し』(フジテレビ)に主演女優として出演。その後、数々の作品に携わる。
公式Twitter【@miki_sakai_mua】
公式Instagram【@mikisakai.mua】
取材・文/西山麻美 撮影/花盛友里