当社が運営していた「ホテルマウントレースイ」

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弁護士が判明

 夕張リゾート(株)(TDB企業コード:010942012、資本金500万円、北海道夕張市末広2-4、代表ライ・ユン・ナン氏)は、12月25日までに事後処理を杉山真一弁護士(東京都新宿区四谷3-1-3、原後綜合法律事務所、電話03-5366-5799)ほかに一任した。近く自己破産を申請する予定。

 当社は、2007年(平成19年)2月に設立。それまで夕張市が所有していたスキー場をはじめとして20ヵ所以上におよぶレジャー施設の運営を指定管理契約で各種観光施設等運営業者が受託したことを受け、現地での運営管理を目的として設立された経緯がある。その後、老朽化が激しい施設等に関しては順次管理を返上し、「マウントレースイスキー場」や「ホテルマウントレースイ」(118室)、「ゆうばりホテルシューパロ」(153室)、「合宿の宿ひまわり」等の運営を行い、2017年3月期には年収入高約12億円を計上していた。

 2017年4月には元大夕張リゾート(株)(TDB企業コード:898019522、夕張市、2017年1月設立、現・夕張リゾートホールディング(株))が当社を買収するとともに不動産施設を夕張市から購入。以降は同社のもとで集客力強化の方針が打ち出され、ホテル・スキー場を中心に外国人観光客を主体に集客を図るなどしていたが、2019年3月期は年収入高約12億4700万円に対して約2億5000万円の経常損失を強いられていた。

 こうしたなか、同年3月には香港系ファンドが当社を買収。その後もインバウンドの取り込み強化を図っていたが、2020年に入ってからの新型コロナウイルス感染拡大により3月にはホテルを休館、イベントも中止を余儀なくされ事業計画を大きく下回る状況となっていた。新型コロナの収束の見通しが立たないなか、12月には今冬のスキー場およびホテルの営業を休止することが明らかになるなど動向が注目されていた。

 負債は現在調査中。

 なお、道内における新型コロナ関連倒産は37社目となる。