ビジャレアルMF久保建英【写真:Getty Images】

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リーグ戦2試合連続出番なし…チーム内での立ち位置に現地メディアが言及

 ビジャレアルは現地時間22日、リーガ・エスパニョーラ第15節でアスレティック・ビルバオと対戦し、1-1で引き分けた。

 日本代表MF久保建英は2試合連続で出番なしに終わったなか、スペイン紙は「今後数週間が決定的に重要である」と指摘し、噂される”1月退団説”への見解を綴っている。

 今季レアル・マドリードからビジャレアルに期限付き移籍している久保は、前節のオサスナ戦(3-1)では今季初めて出場機会が巡ってこなかったが、中2日でのビルバオ戦もベンチスタートとなった。そうしたなか、ビジャレアルは前半19分に先制点を与えるも、後半29分に途中出場の18歳MFジェレミ・ピノが左足の一撃をネットに突き刺し、1-1の引き分けに持ち込んだ。

 久保は2試合連続で出番なしに終わったことで、噂される1月のビジャレアル退団説が再燃。スペイン紙「マルカ」は今後の動向について見解を綴っており、「久保はビジャレアルで居場所がなくなる」と見出しが打たれた記事では「チームでの冒険はもう後がないかもしれない。ここ数試合を見ていると、彼がウナイ・エメリ監督の構想から外れていることは明らかだ」と、18歳MFジェレミ・ピノや20歳FWフェルナンド・ニーニョら若手の台頭により、チーム内での立場が厳しくなりつつある現状を指摘し、「このパノラマは、選手、ビジャレアル、そして日本のサッカー選手の権利を所有するクラブ、レアル・マドリード自身のすべての当事者に利益をもたらす解決策を見つける上で、今後数週間が決定的に重要であることを示している」と展望している。

 久保は今季ここまで、UEFAヨーロッパリーグ(EL)ではグループステージ5試合に先発し、1得点3アシストの成績を残している一方、リーガでは13試合でピッチに立ってきたが、先発出場はわずか2回でノーゴールノーアシスト。名門バルセロナのカンテラ育ちで、レアル・マドリードにポテンシャルを認められた選手として期待されながらも、ビジャレアルでは周囲が納得するようなパフォーマンスを示せていない。

「期待を下回っており、取るに足らない選手になっている」

 そうした現状を受け、「マルカ」紙は「彼のパフォーマンスは期待を下回っており、ラ・プラナのゲームでは取るに足らない選手になっている。ニーニョやピノのようなホームグロウンの選手が、プレー時間の半分の分数で素晴らしいパフォーマンスを披露することで、アタックの座を獲得していることも覚えておくべきだろう」と、見解を綴った。

 このまま出場機会を失うようであれば、1月の移籍市場での退団がいよいよ現実味を帯びてくる。もっとも、ビジャレアルとしても、久保を失うことを恐れてはいないのかもしれない。記事では「久保の獲得はビジャレアルにとって経済的に非常に重要な賭けだった」と記されており、買取オプションが含まれていない久保をこのまま保有し続けるのは予算が限られるチームにとって経済的にリスクがあることを指摘。また、主力MFビセンテ・イボーラの長期離脱により補強が必要とされている現状から、久保を放出し外国人枠を空けるという選択肢は好都合だとも綴っている。

 スペイン挑戦2年目での飛躍を期す久保。ここに来て訪れた逆風のなかで、今後いかなる道を歩むだろうか。(Football ZONE web編集部)