手術を終え、インタビューに応える9歳女児(画像は『ANI 2020年12月14日付Twitter「Madhya Pradesh: 9-year-old Soumya who underwent brain tumour operation at Birla Hospital in Gwalior, played the piano during her operation.」』のスクリーンショット)

写真拡大

インドのマディヤ・プラデーシュ州の病院で先ごろ、9歳女児に脳機能を温存しながら脳腫瘍を摘出する「覚醒下腫瘍摘出手術」が行われた。女児は今月12日に退院し、経過は良好だという。『ANI News』『VICE』などが伝えた。

【この記事の他の写真を見る】

印マディヤ・プラデーシュ州グワーリヤルのBIMR病院(Birla Institute of Medical Research Hospital)で、9歳女児のサウミャちゃん(Saumya)が脳腫瘍の摘出手術を受けた。

サウミャちゃんは約6時間の手術中、ピアノ(シンセサイザー)を演奏したり大好きなビデオゲームを行うなど始終目が覚めた状態で、医師らは女児の脳機能を確認しながら腫瘍を摘出した。手術は無事成功し、サウミャちゃんは経過観察を経てすでに退院している。

同病院の神経外科医アビシェーク・チョーハン氏(Abhishek Chauhan)は手術後、サウミャちゃんのケースについて次のように語った。

「サウミャちゃんは脳の腫瘍が大きくなったことでてんかんの発作を頻繁に起こすようになり、我々の病院を訪れました。手術は非常に難しく、脳腫瘍摘出を全身麻酔で行う場合、神経機能を傷つけるなどの後遺症が心配されます。しかし局所麻酔で行う覚醒下手術は脳機能を温存することが可能なため、我々は両親にこの手術を勧めたのです。」

「サウミャちゃんはここ一年で覚醒下手術を行った7人目の患者で、我々は手術の成功には自信を持っています。また今回は子供に行った覚醒下手術の初のケースとなりました。」

一方のサウミャちゃんだが「脳に腫瘍があったけど、もう大丈夫。手術中は5〜6時間くらいピアノを弾いていたわ」と語っている。

ちなみに2018年には、南アフリカのミュージシャンの男性が、2017年には、ブラジルの男性が脳腫瘍の手術中にギターを演奏して話題となった。

画像は『ANI 2020年12月14日付Twitter「Madhya Pradesh: 9-year-old Soumya who underwent brain tumour operation at Birla Hospital in Gwalior, played the piano during her operation.」』『Mirror 2020年12月15日付「Girl, 9, undergoes brain surgery awake as she plays video games and piano for six hours」(Image: India Photo Agency/Jam Press)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)