スポーツマッサージのプロが教える「マッサージで良くなる痛み・ならない痛み」
アスリートたちのパフォーマンスと体調を支えるのがスポーツトレーナーと呼ばれる人々だ。
アスリート本人でも気付いていないようなケガの兆候を感じ取ってケアをしたり、体の痛みを和らげたりと、まさに縁の下の力持ちといった存在のこの仕事を目指す人に向けて書かれたのが『目指せスポーツトレーナー! SUZURAN式SPORTS MASSAGE』(幻冬舎刊)である。
今回は著者であり、すずらん鍼灸接骨院グループを展開する田渕直人さんにインタビュー。スポーツトレーナーの手技であるスポーツマッサージとは何か。通常のマッサージとはどう違うのかなど、様々な疑問をぶつけた。その後編をお届けする。
■マッサージで良くなる痛み、良くならない痛み
――マッサージによって痛みが和らぐというのはわかるのですが、パフォーマンスが向上することもあるんですか?
田渕:筋肉の柔軟性を取り戻したり、関節の可動域を広げたりといったことがマッサージでは可能です。たとえばゴルフのドライバーの飛距離などは、これらによってだいぶ差が出るんです。
――今回の本では、症状ごとのスポーツマッサージの手法が細かく解説されています。疑問に思ったのが、椎間板ヘルニアなども、マッサージで症状を軽減させることができるのかという点です。
田渕:程度にもよりますが、可能です。椎間板ヘルニアというと、手術のイメージが強いと思いますが、必ずしも手術をしないといけないということもないんです。手術しなければどうにもならないものもあれば、そうでないものもあるというのが実情です。
椎間板ヘルニアは腰椎と腰椎が圧迫されて、中から核が飛び出てしまって痛みが出るものなので、手技としては、腰椎の間を広げてあげることで、手術しないでいい方向に持っていくということが可能なんです。
――スポーツマッサージで良くならない痛みというものもあるんですか?
田渕:もちろんあります。骨折などによる痛みのような急性症状や腫瘍によるものはマッサージでは良くなりません。
――スポーツをやっていなくても、デスクワークなどで体が痛むこともあると思います。肩こりや腰痛、首の痛みなどは自分でも解消できるものなのでしょうか。
田渕:ストレッチで改善することは可能です。人それぞれ症状は違いますから「どうすればいい」ということは一概には言えないのですが、私が経営している「すずらん鍼灸接骨院」をはじめ、来院していただいた方の症状にあったセルフケアの方法を指導している施設がありますので、こうした専門家のアドバイスを仰ぎながらご自身でケアしていただくのが一つの方法だと思います。
――アスリート以外の方も来院されると思いますが、どういう症状の方が多いですか?
田渕:オフィス街にある店舗では、頭痛、肩こり、腰痛ですね。パソコンやスマホの操作で同じ姿勢を長時間続けることが増えているので、姿勢からくる痛みで来院される方が多いですね。
私はこの業界で30年ほど、体に痛みや不調を感じる方を見ているのですが、やはり以前とはいらっしゃる方の痛みの種類が変わってきたと感じます。
ただオフィスワークによる痛みを抱えている方も、通っていただくとほとんどの方は症状が改善しています。だいたい12回から24回の通院が1セットなのですが、多い方でも2セットやっていただければよくなるということが多いです。
――最後になりますが、スポーツトレーナーを目指す方々とアスリートの方々にメッセージをお願いします。
田渕:スポーツトレーナーを目指す方々は、ぜひ本書を読んでいただいて、手技についての理解を深めていただき、そして実践へと結びつけていただきたいです。
また、アスリートの方々は、くれぐれも体のケアを怠らないように、今の自分の状態が100%なのかどうなのか、もっとやれることがあるんじゃないかというのを考えていただきたいと思います。
プロスポーツ選手はともかく、アマチュアの方々を見ていると、やはりセルフケアが十分でない方が多いんですね。体の状態でパフォーマンスは変わってくるものなので、本書を通じて体のケアについての知識を持っていただければうれしいと思っています。
(新刊JP編集部)
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田渕:筋肉の柔軟性を取り戻したり、関節の可動域を広げたりといったことがマッサージでは可能です。たとえばゴルフのドライバーの飛距離などは、これらによってだいぶ差が出るんです。
――今回の本では、症状ごとのスポーツマッサージの手法が細かく解説されています。疑問に思ったのが、椎間板ヘルニアなども、マッサージで症状を軽減させることができるのかという点です。
田渕:程度にもよりますが、可能です。椎間板ヘルニアというと、手術のイメージが強いと思いますが、必ずしも手術をしないといけないということもないんです。手術しなければどうにもならないものもあれば、そうでないものもあるというのが実情です。
椎間板ヘルニアは腰椎と腰椎が圧迫されて、中から核が飛び出てしまって痛みが出るものなので、手技としては、腰椎の間を広げてあげることで、手術しないでいい方向に持っていくということが可能なんです。
――スポーツマッサージで良くならない痛みというものもあるんですか?
田渕:もちろんあります。骨折などによる痛みのような急性症状や腫瘍によるものはマッサージでは良くなりません。
――スポーツをやっていなくても、デスクワークなどで体が痛むこともあると思います。肩こりや腰痛、首の痛みなどは自分でも解消できるものなのでしょうか。
田渕:ストレッチで改善することは可能です。人それぞれ症状は違いますから「どうすればいい」ということは一概には言えないのですが、私が経営している「すずらん鍼灸接骨院」をはじめ、来院していただいた方の症状にあったセルフケアの方法を指導している施設がありますので、こうした専門家のアドバイスを仰ぎながらご自身でケアしていただくのが一つの方法だと思います。
――アスリート以外の方も来院されると思いますが、どういう症状の方が多いですか?
田渕:オフィス街にある店舗では、頭痛、肩こり、腰痛ですね。パソコンやスマホの操作で同じ姿勢を長時間続けることが増えているので、姿勢からくる痛みで来院される方が多いですね。
私はこの業界で30年ほど、体に痛みや不調を感じる方を見ているのですが、やはり以前とはいらっしゃる方の痛みの種類が変わってきたと感じます。
ただオフィスワークによる痛みを抱えている方も、通っていただくとほとんどの方は症状が改善しています。だいたい12回から24回の通院が1セットなのですが、多い方でも2セットやっていただければよくなるということが多いです。
――最後になりますが、スポーツトレーナーを目指す方々とアスリートの方々にメッセージをお願いします。
田渕:スポーツトレーナーを目指す方々は、ぜひ本書を読んでいただいて、手技についての理解を深めていただき、そして実践へと結びつけていただきたいです。
また、アスリートの方々は、くれぐれも体のケアを怠らないように、今の自分の状態が100%なのかどうなのか、もっとやれることがあるんじゃないかというのを考えていただきたいと思います。
プロスポーツ選手はともかく、アマチュアの方々を見ていると、やはりセルフケアが十分でない方が多いんですね。体の状態でパフォーマンスは変わってくるものなので、本書を通じて体のケアについての知識を持っていただければうれしいと思っています。
(新刊JP編集部)
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