井上和香としげるちゃん

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『しげログ』は商品プロデューサーとして活躍し、海外のファッション・流行などをナビゲートしているしげるちゃんが毎回「会いたい人」と「好きなお店」で対談! ゲストの“素”を引き出しちゃいます。第8回目のゲストはタレント・女優の井上和香さん。よく飲み歩いたというふたりの、久しぶりのサシトークの行方は?。 それでは……カンパーイ!!(本対談は緊急事態宣言発令前に行われたものです)

【写真】井上和香、40代になってもまったく衰えない超絶美貌ショット

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しげる「ところで、去年は初めてお子さんも一緒に海に行かせてもらったけど、昔から和香と海に行っても絶対に水着にならなかったよね!! 水着、持ってないの?(笑)」

井上「ただただ恥ずかしいんです。昔はスタジオの中で1人水着だったことが恥ずかしかったんだけど、今は由比ヶ浜とか、不特定多数の人の前で水着になるのが恥ずかしくなっちゃって(笑)」

しげる「出し惜しみねえ(笑)」

井上「そう。出せないの。それが自分の良さだとは思えなかったんだよね」

しげる「胸が大きいことが?」

井上「そう。あと唇が厚いところ。っていうのは、そこは子どもの頃から冷やかされる部分で、もう大嫌いで。けど社長からしたら“その冷やかされたりコンプレックスっていうのは“人と違う”ところだから、そこがあなたのチャームポイントなんだからそこを生かしなさい“って言われて仕事をやってたけど。好きになれたかって言われたら、どうだろう」

しげる「今でも好きになれないんだ!? そのチャームポイントが個性だったりするのにネッ。胸のサイズ感は女性にとってのコンプレックスの1つだったりするのね」

井上「そう!もう中学校の時に“チビT”が流行ったの。もう、“チビT”の熊が大変なことに(笑)」

しげる「ぱっつぱつで(笑)」

井上「なんか、昔聞いたことがあるのが、“だいたい洋服ってCカップくらいの体形を標準に作ってる”みたいなの聞いて。“Cカップになりたい”と思ってた」

芸能界で中途半端なポジションにいた自分

しげる「体型の話がでたから聞くけど、この間『RIZAP』でbeforeの姿を出してたけど、あのCMこそ勇気が必要だったんじゃないの?」

井上「あの“before”を撮るときは嫌だったよ〜。だけどみんなが、“afterがあるからね”って言って。“いや、afterがあるってそれ、私が頑張るってことでしょ”って思いながら撮ってたよ(笑)。 だからもう、“before”撮ってるときのスタッフさんが、“じゃあ、3か月後にね”みたいな(笑)。もう、“こわ〜い”と思ってた(笑)。“会えないかもしれない”と思ってた。もう会えた時は、喜びだったよね。“会えたね〜!”みたいな感じで」

しげる「今でも、プライベートでは体系維持に気を使ったりしてるの?」

井上「トレーニングはずっとやってる。あとは“この時間は糖質をちょっと制限しようかな”とか……ぐらいかな」

(編集部)――世間のイメージだと“癒し系”ですが、実際にお会いすると、すごくサバサバした印象ですよね。

井上「全然そんな、“癒し系”でもなんでもなくて。どちらかと言うと結構喋りますし。毒舌言いますし (笑)」

しげる「和香は、心地いいくらいに、はっきりものを言ってくれるタイプ。それにちゃんと客観的に見てくれているし」

井上「実は、うっすらとは分かっていたんですけど、私、同性からあんまり好かれるタイプではなかったんですよ(笑)。“あ、私って世間の女の人に嫌われてるんだ”って感じで(笑)。壇蜜さんみたいに逆に振り切れちゃえば、きっとよかったんだろうけど。そこまで振り切れる自信もなく。田中みな実さんもそうじゃないですか。今では女性がキレイだと憧れる存在に。私は、すごく中途半端なところにいたのかなっていうのは、振り返ると思います」

しげる「コンプレックスが引っかかってたこともあるのかもね」

井上「あとバラエティでも私が言うと“イメージがないから、ちょっとキツく感じました”って意見が来たり。“え、じゃあ言わなきゃいいのかな”って黙ってたら、埋もれて。一言もしゃべらないから画面にも映らない、みたいなこともあったり」

しげる「そんな悩みも抱えてたんだ」

井上「とくに『笑っていいとも!』のレギュラーで青木さやかさんと共演してたときに、青木さんって女子アナとか、ちょっと女の子らしい人には強めに絡んでいく芸風だったじゃないですか。それに対して言い返す、っていうのをよくやってたんだけどそれも“ちょっとキツく見えます”みたいな感じで言われて。“え、もう私どっちに転んでいいかわかんない”みたいな」

しげる「でも、今はもう吹っ切れてるんでしょ?」

井上「うん、もう“どう映ってもいい”って思ってる、今は(笑)」

女性としては絶対に勝てない母

しげる「ところで、和香が女優になりたいと思っていたのは、亡くなった、お母様の存在が大きかったよね! 今、自身が母親になってみて、『お母様のすごさ』とか『自分はその存在に近づいているのか?』とか考えたりすることはあるのかしら?」

井上「うちの母親は……」

しげる「綺麗だったよね」

井上「確かに綺麗でしたね。直接母に言うことはなかったけど。でもやっぱり、“敵わない”と思ってるかな」

しげる「女性として?」

井上「女性として。私が年少くらいの写真を見たときに、まあ綺麗なわけ。お化粧も綺麗にしてるし。年少さんと、小学校1年生の子ども(姉)をかかえてディズニーランドに行ってるのに、びっくりするくらい綺麗で。“女優帽か”ってくらいのでっかい帽子被ってサングラスかけてるの。“どれだけ目立ってるんだ”っていう感じの写真(笑)。でも、“これをしろ”って言われたらできないから、私。“すごいな”と」

しげる「いや、やれるでしょ」

井上「いやいや。子どもの支度をしてから自分のメイクをして。子どもが走り回る中女優帽かぶってみてよ。風でブワア! みたいな(笑)。そう考えた時に、母親は“女性なんだな”と思ったしやっぱり女性として綺麗に見せたいんだなって。私、“女を捨ててる”と思ってるから(笑)。お母さんになろうとしてるから」

しげる「え、必要ない? 子育てに“女”は」

井上「私は髪の毛振り乱して、スニーカーで、リュック背負って、走り回ってる感じ(笑)。すっぴんで。体力的にも大変で、だからこそ、私の母はすごいなと思うし、真似できないなと思う。いわば“ライバル”です。ずっと。もう昔から喧嘩ばっかりしてきたんですね。姉に言わせると、“私と母はすごく似ている”と。“顔も似てるし、性格もキツさが似てるし、だからぶつかるんだろう”と」

(編集部)――亡くなられた時は……?

井上「いやもう泣きました。ものすごく泣きましたよ」

しげる「和香は、お母さんとすごく仲良しだったもんね」

井上「最近感じるのは、節々で自分でわかるくらい、私は母に似てきて。それなのに“女”としては確実に負けてて。もうこれは敵わないんですよね、どうしても」

しげる「確かに、女としてはね〜。無理だね、和香は(笑)」

井上「でも料理は母親より父親の方が得意だったので、唯一その“母親”の部分では勝とうと今頑張っています。だから“ごはん頑張って作んなきゃ”とか、“お弁当私が作る”とか(笑)。なんか今でもちょっと張り合ってるんだろうなと思っている自分がいます・“母親”の部分では負けたくないですね!」

(編集部)――最後に。これからはどんな40代を過ごしたいと思いますか?

井上「私は20代、30代はなんかいろいろもがいていてすごく苦しかった気がするんです。でも40代は“肩ひじ張らなく生きていけそうだな”っていうのはうっすら思っています。あ、老いは嫌ですよ。だけど、なんでしょうね、なんか、すごい競っていた感じがするんで。周りの人と比べる自分がいた……それはなくなったなと思います。だからこの40代が、人生の中で一番楽しかったなって言えるようにしたいなって私は思っています」

しげる「和香なら大丈夫だよ。しげるも応援するよ! ……さて、このお店どうでした?」

井上「私、牛タンが大好きで。この牛タンの炙りとかコロッケがすごく美味しかった!」

しげる「実はね、しげる、牛タンが苦手で(笑)」

井上「え!?そうなの!?初めて知った(笑)」

しげる「なのに、ここの牛たんのメンチカツは食べられるの」

井上「うん、それもすごく好きだった。タンシチューも良かったな。あと何より駅チカ! それにお店の雰囲気が気取ってないのもいいよね」

しげる「わかる。年とともに気取ったお店は要らなくなってきた。また食事一緒に行きましょうね!」

今回のお店 『牛たん 英司』

【店主に直撃!】


――お店について教えて下さい

仙台の牛タン店のやり方を踏襲しています。牛タン一本を使うのですが、焼ける部分は限られています。それ以外の部分は煮込んだり、ミンチにしてメンチカツにしたり。一本を全部ムダにしないよう調理しています。牛タンを煮込んだスープでカレーも作るなど、バリエーションも増やしてお出ししています。

――お勧めは?

やはり厚切りの牛たん焼きを食べていただきたいですね。焼肉屋さんでいうユッケを牛タンで作ったりします。またタンしゃぶのコースや牛たんハンバーグもありますので、牛タンづくしを楽しんでもらえれば。またデミグラスソースも手作り。タンシチューなどもお試しください。

――メッセージを

駅前ですし、気軽に入れる雰囲気でお待ちしております。皆さんもあまり飾らず、アットホームに楽しんでいただければと思います。