テレビ朝日系のニュース番組『報道ステーション』のメインキャスターで、同局の富川悠太アナウンサーが新型コロナウイルスに感染した。これだけ拡大している以上、感染することは誰にも起こりえることで責任は問えない。だが問題なのは、発熱した後も何事もなかったかのように出社して番組に出演していたことだ。

「視聴者に対して何度も自粛や自重を訴えていただけに、あまりにも“悪質”と言わざるを得ない。かつてはテレ朝の看板として大きな役割を担ってきた同番組だが、近年は問題続き。いよいよ打ち切りへのカウントダウンが始まったと言っていい」(テレビ制作会社関係者)

 テレ朝によると、富川アナは4月3、4日に発熱するも、熱が下がったため6日から9日まで番組に出演。ただ7日の本番中に痰が絡むようになり、9日には息苦しさを感じるようになったという。出演がない10日になっても症状は続いたため入院。11日にコロナ感染が確認された。

 富川アナの問題は、何度もコロナの“サイン”は出ていたにもかかわらず、番組出演を優先したことだ。

「報ステでも連日、コロナを取り上げていたのだから、自分も怪しいと気付かなかったわけがない。にもかかわらず『休む』という勇気を持たなかったことが最大のミス。無理して番組に出演したことによって、周囲に感染を広げた恐れがあるだけではなく、逆に報ステの立場を悪くした」(テレ朝関係者)

 それでなくても、最近の報ステは窮地に追い込まれていたという。

「一昨年、小川彩佳を切って徳永有美を起用した際は、あまりにも不可解な人事で、番組スタッフ内からも反発が出た。その後、小川は恨み骨髄に徹してライバル番組のTBS系『news23』に移籍した。また昨年には番組チーフプロデューサーによるセクハラも発覚。今年に入っても長年携わってきた派遣社員のスタッフを“派遣切り”したと問題視された。番組では偉そうなことばかり言っておきながら、裏では問題続きだ」(前出の制作会社関係者)

『ニュースステーション』の後を受けて、2004年に始まった報ステ。まさにテレ朝を代表する番組だったが、これだけ問題ばかりが起きてしまうとさすがに厳しいようで…。

「秋の改編での打ち切りがはっきりと見えてきた。幹部たちも一度終わらせて、タイトルやスタッフを変えた違う報道番組の立ち上げを見据えている」(前出のテレ朝関係者)

 崖っぷちの報ステだったが、富川アナがトドメを刺してしまったようだ。