『バットマン』スピンオフドラマで事故...スタッフが下半身不随に
バットマンのイトコであるケイト・ケイン/バットウーマンの活躍を描く米CWで放送中のDCドラマ『Batwoman(原題)』。同作の撮影中に、スタッフが不慮の事故で下半身不随になったことが明らかになった。米TV Lineが報じている。
ロケ地であるカナダ・バンクーバーで事故に遭ったのは、アマンダ・スミスという30歳のアシスタント。これまでにもバンクーバーで行われる撮影に度々アシスタントとして参加しており、地元でコメディエンヌとしても活動する彼女が、3月11日(水)の朝に撮影現場で仕事をしていた際、撮影で使われるテレハンドラーのバケツ部分が頭上から下りてきたそう。同僚でもある友人によれば、スミスはこの機械に背を向けていた上、さらに高架下にいたため騒音で機械音が聞こえていなかったという。「彼女がただそこに座っていたら、頭上からそれ(テレハンドラーの先端)が下りてきたんだ」と友人は話している。
この事故によってスミスは脊椎骨の損傷という深刻な怪我を負い、バンクーバー総合病院で緊急手術を受けた。現在は腰から下が麻痺しており、1カ月ほど同病院に入院した後、リハビリ施設に移る予定だという。元の仕事に戻ることも当面はできないと思われる彼女のために友人が募金を呼びかけたところ、日本時間の19日正午時点で8万3000ドル(約905万円)以上の金額が集まっている。
また、この事故をめぐって、カナダ・ブリティッシュコロンビア州の労働組合であるWorkSafeBCが調査に乗り出した。本作を製作するワーナー・ブラザースTV側は、「製作チームの大切なメンバーである一人が、バンクーバーでの撮影準備中に負傷しました。一刻も早い回復を願っています。 WorkSafeBCと緊密に連携し、必要な情報はすべて提供するつもりです。この作品に関わるスタッフ、キャスト全員の健康と安全を確保するため、引き続き取り組んでいく所存です」と述べている。
本作の現場では以前、主演のルビー・ローズ(大怪我を負い緊急手術を受けていた。その際ルビーは、「私の首にある、ペッツディスペンサー(キャラクターの首のところからキャンディーが出るお菓子付きのおもちゃ)のような傷について質問をしているみんなへ。数カ月前、私は緊急手術をしないと半身不随になると言われたの。椎間板ヘルニアで、脊髄を損傷しかかっているからとね。私は慢性的な痛みに苦しんでいて、腕の感覚がなかった...。担当医のブレイ先生が、私の愛する仕事を続けられるようにしてくれたことに感謝するわ。人生の恩人よ」と述べていた。
不幸な事故が続いた上、現在は新型コロナウイルスの影響で撮影がストップしている『Batwoman』。なるべく早く、平穏な状況に戻ってほしいものだ。(海外ドラマNAVI)
Photo:
『Batwoman』公式Instagramより