安倍夜郎の人気コミックを基にした、テレビドラマの劇場版「深夜食堂」。劇中には、素朴でどこか懐かしい料理の数々が登場し、映画を観ているうちにお腹が空いてきます。

そこで映画「深夜食堂」に登場する料理を再現できるレシピを5つご紹介。見た目と味の両方から、懐かしさがこみ上げてくる美味しい料理ばかりです。

■子どもの頃を思い出す、定番の「ナポリタン」

出典:E・レシピ


パトロンと死別した、高岡早紀さんが演じる、たまこ。彼女と話しているうちにお腹が空いてきた「深夜食堂」のマスターが自分用のまかないとして作ったのが、スパゲティナポリタンです。

映画の中では、熱々の鉄板プレートの上にナポリタンを乗せ、その下に卵を流し入れてナポリタンをオムレツ風にアレンジ。こちらのレシピでもそれに近い味を再現できそうです。子どもの頃を思い出し、懐かしさを感じる味わい。お好みで粉チーズ、タバスコを振ってからお召し上がりください。深夜食堂風にアレンジしたいのなら、フライパンを使ってナポリタンを作ってから、その下に卵を薄く流し込みましょう。

■深夜に不思議と味わいたくなる「とろろご飯」

出典:E・レシピ


新潟県から上京した多部未華子さんが演じるみちるは、同郷の男にお金をだまし取られてネットカフェ難民になってしまいます。お腹を空かせた彼女は「深夜食堂」で、とろろご飯をオーダーするものの、マスターから時間がかかると言われ、すぐにできる料理を食べることに。

紆余曲折あり、最終的にはマスターの友人の女将の料亭で、板前として働くことになったみちる。マスターは餞別として、以前食べ損ねたとろろご飯を作ります。

映画では土鍋で炊いた熱々の麦飯にとろろをかけた「とろろご飯」が登場します。しかし、こちらのレシピも風味豊かな出汁のトロロが、押し麦入りご飯にかかっていて、絶品! 心が温まる優しい味を堪能してみてくださいね。

■二日酔いによく効く!? 本格的な「カレーライス」

出典:E・レシピ


常連客の友人のあけみは、震災の被災地の漁港でボランティアをしています。そこで津波で妻を失った漁師の謙三が、彼女から好意を抱かれていると勝手に勘違い。彼女を追って上京した謙三は、あけみにプロポーズを断られ、ぼったくりバーでトラブルを起こしてしまいます。身元引受人となったマスターが謙三に作ったのが、“二日酔いによく効く”カレーライスです。

こちらのレシピは市販のカレールーを使わずに作ります。子ども用は牛乳を加えてまろやかに、大人用はニンニク、ショウガ、クミンを加えて本格的な味にアレンジ可能。辛いものが苦手な人でも美味しく食べることができる満足度の高い一品です。

■食材の旨味がギュッと詰まった「豚汁」

出典:E・レシピ


深夜食堂」のマスターの1日は豚汁を仕込むところからスタートします。マスターは豚汁の材料である野菜を大きめにカットし、豆腐やコンニャクも手でちぎっています。ギザギザの豆腐やコンニャクの断面が、いかにも男飯という印象ですが、美味しそうです。映画を観ていると、いますぐにマスターのお店に行って、豚汁を味わいたくなります。

こちらのレシピも、それぞれの食材の旨味がギュッと詰まっていて、たまらない味わいです。お好みで刻みネギを散らし、一味唐辛子を振ってからいただきましょう。大きなお鍋いっぱいに作って、家族みんなで味わいたいですね。ちなみに「深夜食堂」に登場する豚汁の味噌は、熟成期間の長い濃いめの仙台味噌と、甘みのある信州味噌の2種類を合わせて使っているそうです。

■しつこくないヘルシーな甘さが魅力な「卵焼き」

出典:E・レシピ


綾田俊樹さんが演じる、二丁目のゲイバーのママは、甘い卵焼きが好物。マスター特製の卵焼きは専用フライパンに薄くひいた卵を巻いて厚焼きにしたもので、ふんわりとしています。甘くない卵焼きも美味しいのですが、たまに無性に甘い卵焼きを食べたくなることってありますよね。

こちらのレシピなら、メープルシロップを使った甘い卵焼きを味わえますよ。卵焼きにメープルシロップ!? と思うかもしれませんが、この意外な組み合わせが見事にマッチするんです。しつこくないヘルシーな甘さで、お弁当のおかずにもピッタリ。ぜひお試しください。

お腹だけではなく、心も満たしてくれる映画「深夜食堂」。1日の終わりに心温まる料理を作って、その日の疲れを癒したいですね。

(木下あやみ)