安田顕が明かす『なつぞら』裏話 雪之助のヒゲが途中からなくなっていた理由
「主人公のモデルとなった方のご親戚が現場にいらしてくださって。なんと、北海道の事務所(安田含めTEAM NACSらが所属)のファンクラブにも入ってくださっていたそうで、ご縁を感じざるをえませんでした」
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愛知発地域ドラマ『黄色い煉瓦 〜フランク・ロイド・ライトを騙した男〜』(NHK BSプレミアム・11月27日夜10時〜)で、主人公・久田吉之助を演じる安田顕(45)。常滑の焼物職人として、日本で初めて“黄色い煉瓦”の作成に成功した、久田の波瀾万丈な半生を描いた今作。
「僕の故郷の母校が建て壊されるかもしれないと聞いたときは、時代の流れでしかたのないこととはわかりつつも、寂しさや懐かしさを感じて。それは、僕たちがそこで“生きていた”からなんですよね。僕たちが生きた積み重ねが建物にもあって、そんな思い入れのある建物を、汗水流して作ってくださった職人さんたちがいることを、このドラマを通して再認識させてもらいました」
久田は“自分にしかできないものを作りたい”という思いから当時、日本では誰も作ることができなかった“黄色い煉瓦”を焼き上げた。安田にとって“自分にしかできない”こととは……?
「職業柄、代わりはいくらでもいるし、作品のお話をいただくたびに“僕なんかでいいのかな”と思います。根拠のない自信があったとしても、そんなものは若いころにバキバキに折られていますので(笑)。でも、キャスティングが決まって“あなたにお願いします”と言われたら、そこから先はその役を演じることができるのは僕しかいない、僕にしかできないことだと」
今作でも、役が憑依したかのような安田の怪演が見どころのひとつ。特にクライマックスは、目をそらせないほど、見ごたえのあるシーンとなっているが、
「あのシーン、実はセットの都合上、一発勝負で撮影したんです。窯の壁を叩いて穴を開けるという演出なんですが、監督から“このへんを叩くと穴が開いて煙が出てくるはずなので! 思いっきりいってください!”と言われたのですが、広い壁に目印はなくて。“では、本番!”“ちょ、ちょっと待って、ここですよね? ここを叩けばいいのよね?”と(笑)。夏の暑さと緊張でいい汗をかきました」
これぞ本当の裏話!?
「今作の撮影は、朝ドラ『なつぞら』と時期が少しかぶっていて。さらに『なつぞら』はドラマ『下町ロケット』とも途中まで撮影が重なっていたので、『下町〜』の役作りで伸ばしていたヒゲを剃れなくて。ただ、『下町〜』が終わって、今作の撮影に入るために今度は剃らなくてはならず、よく見ると『なつぞら』の雪之助さんのヒゲが、途中からなくなっているんです」