『パルプ・フィクション』『キル・ビル』『ジャンゴ 繋がれざる者』などで世界中にたくさんのファンがいる映画監督クエンティン・タランティーノの9作目となる映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』。

レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットが初共演を果たし、そして半世紀前のハリウッドを震撼させた「あの事件」を題材にしているということで公開前からかなりの注目を集めていた作品ですが、果たしていったいどのようなお話なのでしょうか。例によって4コマでざっくりこちゃこちゃ描いてみましたよ。

上映時間161分のうち大半が、登場人物たちのハリウッドでの日常生活描写なのですが、その描写の丁寧さによって登場人物たちにどんどん愛着が湧いていきます。あー、このキャラはこんなに一生懸命やってんだー、がんばれー、とか、あー、このキャラは自分のあるがままを受け入れていて大人だなーカッコ良いなー、とか、あー、このキャラはこんなに無邪気で良い子で天真爛漫なんだー、とかとか。

そんなホッコリする描写があればあるほど、中盤から登場する「ある集団」の存在が作品全体に闇を落としていきます。そして「あの事件」が発生した「1969年8月9日」を迎え…………。

タランティーノ監督作品といえば、半端ないバイオレンス描写が持ち味のひとつですが、それは今作でも十分発揮されています。同時に今までのタランティーノ作品の中で一番優しい映画だと思いました。お母さんみたいな映画だなぁ、って。いやバイオレンス描写は半端ないんですが。タランティーノお母さんが私たちに50年前のハリウッドのおとぎ話を聞かせてくれる映画でした。ホントに良い映画でした。バイオレンス描写はホントにすげーバイオレンスしてますが。

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』、現在全国の映画館で絶賛上映中です!