ブンブンブブブン。週末になると聞こえてくる暴走族の爆音。でも、最近、なんとなく減ったような気が・・・。

 そうなんです。警察庁・交通指導課のまとめによると、昨年の全国の暴走族の構成員の数が1万5086人に。一昨年から比べると3725人の減少で、23年前のピーク時に比べて約3分の1というから、この減少率はハンパない。それにともない、暴走行為そのものの参加人員や110番通報件数も減少。一体理由はナンなんでしょう?

 暴走族の減少には、平成16年6月に改正された道路交通法も影響している。「集団暴走行為の禁止や集団暴走行為を認知した場合は直ちに検挙することができるようにする」、また「急発進、急加速及び空ぶかしによる騒音運転等について罰則を設けるとともに、消音不備に対する罰則を引き上げる」・・・つまり簡単に言えば、集団で変な爆音たてて暴走したらただちに捕まえます! という暴走族取り締まり強化のための改正が、功を奏した結果といえるだろう。

 しかし! 一方では、別の大きな問題が発生している。暴走族OBを中心に構成されている、「旧車会」と呼ばれるグループが、逆に人数を増やしているというのだ。全国34都道府県に200以上存在し、メンバーは2000人を超える。現役時代に使っていた慣れ親しんだバイクでの暴走行為は、引退してもそう簡単に止められるものではないようで、なかには現役メンバーに対して指示を行う人も。組織そのものからは引退していても、結局やっていることは変わりない気が・・・。暴走族は、主に18歳くらいに引退式が行われるのが通例だが、「旧車会」の構成員は主に20代後半〜30代後半から成り立っている。

 「旧車会」発祥の地とも言われている群馬県には、現在15グループ125人が存在している。市民からの情報などを活かして暴走行為を取り締まる県警と「旧車会」のいたちごっこは継続中なのだ。

 いずれにしても、私たち一般市民にとっては、ブンブンと騒音を鳴らす暴走は迷惑行為であることには変わらない。「暴走族」「旧車会」ともどもなんとかなくなってほしいものですね。(押木真弓/verb)