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JR西日本は9日、「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」が立ち寄る山陰本線東浜駅(鳥取県岩美町)において、「ゼロ・エネルギー・ステーション(ZES)」を実現するとともに「環境発電」に挑戦すると発表した。

同社は地球環境保護への取組みとして、省エネルギー照明や雨水利用、太陽光発電、屋上緑化など、地球環境に配慮した快適なエコステーションづくりを推進している。「ゼロ・エネルギー・ステーション」とは同社が定めたものであり、晴れの日に駅設備の消費電力を太陽光発電と蓄電池を組み合わせた自然エネルギーのみで賄う駅をさす。

「環境発電」は、小型の素子ながら微生物が出す微弱な電気を約10倍の電圧に高める新技術による「微生物発電」、自然環境で発生する継続的で極小な振動を利用して高効率に発電できる新技術による「環境振動発電」をさす。「微生物発電」「環境振動発電」はどちらも環境負荷が小さく、充電や電池交換なしに長期に電力を安定供給できる技術であり、将来的にトンネルなど太陽光発電が適さない環境や、電車線といった電源確保が困難な環境におけるセンサーなどの小電力の電源への適用に期待されている。これらの技術の鉄道への適用に向けた検証は初めてだという。

今回、貴重な自然に囲まれ、「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の立寄り地でもある山陰本線東浜駅にて、太陽光発電(13kW)と蓄電池(22kWh)、太陽光発電量を表示する表示板を設置。「微生物発電」「環境振動発電」の取組みと合わせ、11月以降に順次開始する予定とされた。

JR西日本では、東浜駅の状況を見ながら「ゼロ・エネルギー・ステーション」の今後の展開を検討するほか、エコステーションについては駅の開業や改良、業務用施設の新設や改良の機会をとらえて推進するとしている。