2月24日の午前中、陛下の即位30年をお祝いするため皇居へ向かわれた雅子さま

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「2月24日、東京都内で天皇陛下の在位30年を祝う記念式典が開かれました。当日は、午前中に皇太子ご夫妻などの皇族方が即位30年の祝賀をお伝えに皇居へ。午後7時ごろからは、お祝いのための夕食会に、黒田清子さんご夫妻らを含めたご家族らが参加されました」

【写真】眞子さま小室さん東横線デート

 そう話すのは、ある皇室担当記者。記念式典では、こんな“ハプニング”も。

「式典内では、陛下が声を震わせながら、30年の歩みを振り返り、国民への感謝の思いを約8分半にわたってスピーチされました。

 そのさなか、陛下は読む原稿を1枚分飛ばしてしまう場面がありましたが、皇后さまがすぐさま近づかれ正しい順番をお伝えして事なきを得たのです」(同・皇室担当記者)

 ご高齢の陛下を常にお支えになっている美智子さまの“ファインプレー”に、皇室を長年取材するジャーナリストで文化学園大学客員教授の渡邉みどりさんは、次のような感想を抱いたという。

「テレビ中継された式典内で、天皇陛下がおことばを読み違えた際に、すかさず、そして優しく美智子さまがフォローされたお姿には、涙が出るほど感動しました。

 マイクから漏れ聞こえたおふたりのやりとりは、夫婦として“阿吽(あうん)の呼吸”だったので、本当に仲がよろしいのだと感じましたね。

 天皇陛下は、美智子さまに対して感謝の気持ちがあふれているからこそ、おことばの中で美智子さまの和歌も紹介されたのだと思います」

 渡邉さんがそう話すように、陛下はおことばの中で、美智子さまが以前、詠まれた和歌を紹介されたのだ。

《ともどもに平(たひ)らけき代(よ)を築かむと諸人(もろひと)のことば国うちに充(み)つ》

 この和歌について、皇室の新年行事『歌会始』で選者を務めている、京都産業大学の永田和宏教授に話を聞いた。

「天皇陛下が式典で紹介された皇后陛下の和歌は、おふたりが新しい時代を引き継いだときに“安らかで平和な時代を築いていきたい”という決意の思いがありつつ、それに呼応した国民の声が国内に満ちあふれているという喜びが表現されています。それが、たのもしくも感じられるし、そういった時代になってほしいという期待も込められた前向きな歌だと思います。

 昨年12月のお誕生日の際のおことばでも、陛下は声を詰まらせながら皇后さまのことを語っておられました。皇后陛下のことを、とても信頼されていて“同志”だと思っておられるのではないでしょうか」

 そんな感動的な式典の翌日と翌々日の2日間で、合わせて3回、式典のお礼として『宮中茶会』が催され、各界の功労者などが招待された。

 しかし、次の皇后である雅子さまは、1度も姿をお見せになることはなかった─。

「25日は安倍晋三首相ら三権の長や国会議員、26日には元フィギュアスケート選手の浅田真央さんや、ノーベル生理学・医学賞を受賞した大隈良典(おおすみ よりのり)さんなどが出席しました。

 茶会には、両陛下や皇太子さま、秋篠宮ご夫妻などの宮家の方々も参加されていたのですが、ご病気の影響なのか、雅子さまのお姿はありませんでしたね」(宮内庁関係者)

 '04年から『適応障害』の療養中である雅子さま。お代替わりまで、2か月を切る中で、周囲からは心配の声も。

「2月8日の『青少年読書感想文全国コンクール表彰式』以降、公務にお出ましになっておられませんでした。

 実は、皇太子ご夫妻の長女である愛子さまも、2月初旬から腹痛などの症状を理由に学校を休まれがちだったのです。愛子さまへの不安が、お仕事に影響していなければいいのですが……」(東宮職関係者)

 ある皇室ジャーナリストは、そんな不安の声を吹き飛ばすようにこう語る。

「2月23日は皇太子さまの59歳のお誕生日でした。この日は、両陛下や秋篠宮ご夫妻などを招いた夕食会が東宮御所で開かれ、そのホスト役は雅子さまが務めるのが慣例になっています。

 当日、雅子さまは料理やお飲み物など細かい気配りをされなければなりませんし、両陛下がいらっしゃるプレッシャーも当然あるでしょう。さらに、翌日の記念式典にまつわる行事には参加される予定だったので、療養中の雅子さまはご体調を考慮して茶会を欠席されたのだと思います」

 前出の渡邉さんは、茶会のご欠席は“美智子さまのご配慮”があったのではと話す。

「重要な行事が連続した関係で、雅子さまは茶会を欠席されたのだと思いますよ。茶会には、1回につき約500人の招待者がいましたが、その中で注目される皇族方はとてもお疲れになるでしょう。

 いちばん大切な行事であるお代替わりまで2か月を切っていますし、療養中の雅子さまには大事をとっていただくように、美智子さまや皇太子さまが配慮されたのかもしれませんね」

 あくまで、お代替わりを見据えたうえでのご欠席だったようだ。

 一方で、前出の宮内庁関係者は、お代替わりのあと、雅子さまが意欲を燃やされている“挑戦”があると話す。

「海外経験が豊富で、独身時代は外務省にお勤めになっていたこともあり“皇室外交”に挑戦されると思います。

 今年は即位関連の儀式が続き、両陛下から公務を引き継がれるので外遊は難しいですが、来年以降は海外訪問の機会が増えていくでしょう。

 今年でいうと、5月にアメリカのトランプ大統領が国賓として訪日する予定です。さらに中国の要人も、6月に大阪で開かれる国際会議『G20サミット』に合わせて、新たな両陛下と接見する可能性があるそうです」

 まずは日本国内での外交をこなされつつ、いずれは海外訪問に挑戦しながら“飛躍”されていくのだろう。

「もともと、雅子さまは国際親善を志していたこともあり、皇后になられてからは海外訪問など、国際的な活動に取り組まれると思います。ご本人が希望されているジャンルの取り組みができることで、ご病気もよい方向に進む可能性があるでしょう」(渡邉さん)

 “皇室外交”を通じて「新皇后」の活躍を見られる日が待ち遠しい─。