29日放送、テレビ東京「追跡LIVE!SPORTSウォッチャー」では、今季限りでプロ野球から引退した村田修一の現役最後の日の姿を伝えた。

同じく今季で引退した杉内俊哉など「松坂世代」の仲間たちとの会合で、村田は「もう腹くくって辞めるものは辞める」と、シーズン後にオファーが届いても決意は変わらないと断言。肉体的な影響もあり、「心がついていかんことになったらちょっと無理かなっていうのも感じていた」と明かす。

独立リーグを経験して、打撃の「引き出しは増えた」。指導の道に関心が向く中、教えた後輩が打つと「ああうれしいかな、みたいなのはちょっとずつ芽生えてきたかな」と新たな喜びに言及しつつ、「だから辞めるわ」とつけ加えた。

引退した夜、「男・村田」と言われていたことで「やっぱり演じてきたところはあります」と明かした村田は、「いつもそんな喜ばず、厳しい表情で、喜怒哀楽もベンチで出さない」という、これまでつくり上げてきたイメージを「一回降ろしても良いのかな」と本音を漏らす。

肩の荷が下りた感のある村田は、「過去に一度だけ戻れるとしたら?」との質問に、「FAしないという選択肢に戻るんだろうけど、そこに戻ると、ジャイアンツで知り合った選手たちとの絆はないわけで、それも寂しい話」とコメント。

村田は「選んで出たのは自分だから、それは自分で受け止めないといけない」とし、「だからこそ悔いなしなんじゃないかな」「心は本当に充実していた」と続け、「その日に戻って何かをやり直したいっていう気持ちにはならない」と述べた。

この日の夜は、以前からの友人たちがサプライズパーティーも開いてくれた。参加した一人、大学時代の同級生であるヤクルトの館山昌平は、背番号25を纏うのは村田のファンだからだと告白。村田とチームメートになるなら、背番号を譲る覚悟もあったと明かしている。

村田は最後に「明日から野球をしなくていいと思うと、寂しさといろいろ葛藤がありますが、みんなと顔合わせて、酒飲めて、本当に幸せですし、いろいろ話して、また次のステップに進みたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします」と、友人たちにメッセージを送った。

スタジオにもゲスト出演した村田は、今後について「経験したことを若い選手に伝えていければいいかな」とコメント。「いろんな架け橋がいろんなところでできるように、前を向いて進んでいきたい」と意気込んだ。