観光タクシー界に新たなグルメが 「チキン南蛮タクシー」に乗って宮崎の名店の味を楽しもう
チキン南蛮と聞くと、思わず頬がゆるむ方もいるだろう。鶏肉に小麦粉をふり、溶いた卵をからめて揚げ、甘酢に浸した揚げ物料理。タルタルソースをたっぷり掛けたものがポピュラーだ。宮崎県発祥とされており、宮崎では惣菜屋や飲食店で定番メニューとなっているという。
その宮崎で、地元の宮交タクシー(宮崎市)が2018年8月1日から、「チキン南蛮タクシー」の運行を始めた。いったいどんなタクシーなのだろう。
Jタウンネット編集部は宮崎に電話して、話を聞いてみた。
草分け「味のおぐら」や、豊富なソースで知られる「クレイトンハウス」へ...
「おぐら」のチキン南蛮(Fumiaki Yoshimatsuさん撮影、Wikimedia Commonsより)
電話で答えてくれたのは、宮交タクシーの営業推進室の担当者だ。
「弊社も加盟している『日本ご当地タクシー協会』のおすすめが、きっかけとなりました。『うどんタクシー(香川県)』や『カステラタクシー(長崎県)』、『金澤寿司タクシー(石川県)』など、全国各地で新たな観光タクシーが誕生しています。観光タクシーの認知度を上げ、会社のPRにもなると考えて、この『チキン南蛮タクシー』の運行をスタートさせました」
「チキン南蛮タクシー」の行燈(画像提供:宮交タクシー)
運行される「チキン南蛮タクシー」には、チキン南蛮をデザインした行燈とステッカーが取り付けられている。案内するのは、宮崎市内の5つの料理店だ。宮交タクシーの担当者は次のように説明した。
「宮崎市内でチキン南蛮の草分けと言われている『味のおぐら』瀬頭店。タルタル以外の豊富なソースで知られる『クレイトンハウス』大島店。元ホテル・シェフの経歴を持つオーナーが開発した独自の味付けが魅力の『森のレストラン 赤ずきん』。宮交タクシー乗務員たちの間で人気の『味匠』。衣にこだわっている『宮崎観光ホテル 汐騒』。以上の5つの料理店の中から、乗客が希望する店にご案内します」
「チキン南蛮タクシー」の車体(画像提供:宮交タクシー)
このタクシーを運転するのは、宮交タクシー社内の認定試験をクリアした3人の女性乗務員だ。チキン南蛮の歴史を調べ、提携する各店舗でチキン南蛮を試食して味の特徴を把握するなど、準備を進めているという。チキン南蛮についてうんちくを語り合いながら、宮崎観光が楽しめる。
青島や鵜戸神宮などの観光地を巡る、4種類のモデルコースが設定されており、料金は税込み9500円〜2万6400円(食事代は別)。事前予約が必要。